マーケティング実務家の実感調査 「インバウンド市場はこれからどうなる?」 

2016年02月04日
MCEI(Marketing Communications Executives International)の東京支部は、MCEI東京・大阪支部の会員を対象に、「インバウンド『実感』アンケート」を実施。154名の回答を得て、その集計結果をまとめました。

急増する訪日外国人観光客。2015年の訪日客数(推計値)は、対前年比で47%増の1973万人となり過去最高を更新。旅行消費額も前年比71.5%増の3兆4771億円に達しています。これからの日本経済を牽引するとの期待もあるインバウンド市場は、果たしてこれからどうなるのか? 日頃の業務・ビジネスの中での取り組みはどの程度進んでいるのか、マーケターたちの実感をご紹介します。

(※調査期間:2015年9月24日~11月30日/調査方法:セミナー会場およびウェブからの回答)

【要約】マーケティング実務家の実感 「インバウンド市場はこれからどうなる?」

◆「訪日外国人客に声をかけられた・声をかけた経験がある」人は77%だが、外国語で対応できたのは19%。現役マーケターも、79%は「身振り手振りで対応」しているのが実態。

◆「訪日外国人客に利便性を提供するために対応が急務と思われること」は、「無料公衆無線LAN」55%、「コミュニケーション」48%、「目的地までの経路情報の入手」40%、「公共交通の利用方法・利用料金」34%が上位を占め、情報へのアクセスをサポートするインフラ構築が急務と認識されている。

◆99%のマーケターが、「インバウンド市場の拡大は日本経済にとって重要なテーマ」と考えている。しかし、「自らの所属する業界にとって重要」との回答はやや下がって87%となり、業種別でも若干の濃淡が見られる。

◆すでに社内でインバウンド対応を行っているとの回答が37%(内訳:組織がある=11%、プロジェクトで活動している=26%) であった。一方、これからインバウンド対応の組織設置を予定・検討中であるとの回答が24%(内訳=検討中」21%、設置予定=3%)であった。訪日外国人観光客急増のスピードに、企業側のインバウンド対応が必ずしも追いついていない状況がうかがわれる。

◆「インバウンド市場の拡大はいつまで続くか?」は度々話題になるところだが、マーケターの実感では「東京オリンピック以降も続く」が45%、「東京オリンピックまでは続く」が42%、とほぼ拮抗。

◆一方で、「中国・アジアからの観光客を中心とした大量購入(通商”爆買い”)はいつまで続くか?」の設問に対しては、「ここ2~3年がピーク」が45%とトップであった。インバウンド市場自体は今後も継続していくが、爆買の嵐は永続せず、為替レートや中国経済の浮沈に左右され、また観光の目的がショッピングから文化・自然・風土などへシフトするツーリズムの成熟化により、インバウンド市場の質は変化していくと見ていることがうかがえる。

◆また以下の設問(フリーアンサー方式)に対する回答を、カテゴリー分類し、収録した。
「訪日外国人客にとって魅力的と思われるコンテンツやイベント」
「長く訪日外国人客の増加を維持していくために大切なこと」
「インバウンド市場拡大の恩恵が、都市部だけでなく地方まで波及していくために大切なこと」


【調査概要】
調査対象:154人(男性112人、女性38人、不明4人 20代~60代以上)
調査期間:2015年9月24日~11月30日

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[PRTIMES]
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