自社の新規開拓営業責任者の意識・実態調査(営業マネージャーおよび中小企業経営者対象) 

2016年01月21日
WEICは、新規開拓営業に関する意識調査を、全国の一般企業の営業マネージャーおよび中小企業経営者(役員含む)に対して2015年11月に実施。以下、調査結果をまとめた。

【調査実施の背景】

近年、新規事業のテストマーケティングに利用したり、ネット運営者を中心にサイトへの情報掲載事業者を短期的に集めることを目的に営業代行会社を利用する例が増えている。
その一方で、自社で泥臭い営業をすることが苦手な会社が増えている傾向があるという指摘があり、今回その実態や原因などを浮き彫りにするために調査を企画、実施した。

“メールおすまし症候群”とは
パソコン、スマホなどでメール利用が拡大し(なんでもメールで「すます」)、口頭でのコミュニケーションが面倒になる症状。
スマホの普及でその傾向はさらに深まっていることが予想され、若者層のSNS依存症が社会問題になっているとの指摘もある。(2014年ソーシャル・イシュー発表/インターリスク総研)

【調査結果のポイント】

・営業力低下を感じている企業が全体の約70%近くを占める

・低下のおもな原因は「営業マンの不足」「営業マンのスキル不足」

・30代前半の営業担当者のスキルが最も低いと感じている

・営業スキルの低さは「顧客とのコミュニケーション能力の低下」

・若い世代ほど「口頭でのコミュニケーション能力の低さ」を実感

・20代のコミュニケーション能力は6割超が低いと感じている

・何でもメールで済ましてしまうことが営業力低下の原因?

・営業のアウトソーシングを実施している企業は1割以下


【調査結果】

(1)営業力は低下していると感じているか?
営業力が低下していると「感じている」企業が約2割、「どちらかといえば感じている」(44.8%)を合わせると、自社の営業力が低下していると感じている企業は7割近くに上ることが判明した。自社営業力に関して多くの企業が懸念しているということが伺える。

(2)営業力低下の原因として考えられるものは?
「営業マンが不足している」がトップで約半数に上る。「営業マンが採用できない」「営業マンがすぐやめてしまう」なども含めて、営業人材のリソース不足が営業力低下の主要な課題と考えられる。また、顧客への提案やヒアリング、クロージングなど営業マンのスキルに問題があるとする回答も多く見られた。

(3)営業担当者のどの年代の営業スキルが低いと感じているか?
1位「30代前半」(36.7%)、2位「40代前半」(31.9%)、3位「20代前半」「30代後半」(28.5%)と続く。営業活動を担う中心世代となる中堅層に対して厳しい結果となった。20代前半は経験不足を考慮しての結果と考えられる。

(4)年代別:営業スキルとして低いと思う項目
「アポ取りができない」「ヒアリング力が弱い」「顧客とのコミュニケーションが苦手」「商品案内など口頭での説明がうまくできない」等、コミュニケーション能力に関して年代が若いほど低下する傾向がみられた。特に「アポ取りができない」「商品案内など口頭での説明がうまくできない」で20代など若い世代とほかの世代との差が大きくなり、若い世代の口頭でのコミュニケーション力不足を露呈する結果となった。

(5)若い営業マン(20代)のコミュニケーション能力は高いと思うか?
「高いと思う」(7.8%)、「どちらかといえば高いと思う」(28.8%)、「低いと思う」(18.3%)「どちらかといえば低いと思う」(45.3%)という結果で、「高いと思う」:「低いと思う」=36.6%:63.6%となり、20代の営業マンのコミュニケーション能力について6割超が低いとの回答を得た。

(6)コミュニケーション能力の低さの原因として考えられるものは?
20代営業マンのコミュニケーション能力について6割を超える人が低いとの意見がある中、理由として上げられたのは、「口頭でのコミュニケーション不足」(59.4%)が6割近くとなりトップ。次いで「何でもメールで済ましてしまう」(37.8%)、「コミュニケーションの必要性の意識低下」(33.5%)と続いている。「スマートフォンの普及」と「SNSやメールなどのコミュニケーションツールの普及」を合わせると4割超になることから、口頭コミュニケーション不足を引き起こしている大きな要因の一つがSNSなどのツール頼みになっていると読み取れる結果となった。

(7)会社における営業業務のアウトソーシングの状況について
営業人材の不足および営業力低下が目立つという結果の中で、営業業務の「アウトソーシングを行っている」(9.3%)企業が1割にも満たないことが判明した。「アウトソーシングを検討している」(23.0%)と合わせても約3割と低く、営業をアウトソーシングするという意識や風土が企業やビジネス社会に浸透していない現状がうかがえる。


【調査概要】
・調査方法:ウェブにより実施。
・調査期間:2015年11月27日~2015年11月30日
・調査対象:全国の新規開拓営業をおこなっている一般企業の営業マネージャーおよび経営者(役員含む)
・有効サンプル数:400名
・調査対象:
 ①一般企業の営業マネージャー 200名(役職:部長・マネージャー89名、課長・リーダー111名)
 ②中小企業経営者(役員含む) 200名   合計400名
 性別:男性:女性=約9:1
 営業形態:法人向け(BtoB):個人向け(BtoC)=76%:24%

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