第6回「電力小売り自由化生活者調査」(20代~60代男女対象) 

2016年01月14日
博報堂エネルギーマーケティング推進室は、2010年よりエネルギーに関する生活者調査を実施しておりますが、このたび、今年4月に実施される「電力小売の自由化」にむけた生活者の意識を調査し、結果がまとまりましたので、ご報告いたします。    

調査結果によると、「電力小売り自由化」の認知度は87.0%で、男性の方が、認知や理解が高いことが分かりました。また、「電力小売自由化」時に、電力会社を変更したいかどうか尋ねたところ、2/3以上の70.3%が「変えてみたい」と答えました。これらの人のうち「自由化後すぐ変える」のは17.5%で、「最初に変えた人の様子を見て変える」が47.1%でした。

また、電力会社が今後提案すると思われるメニューについては、「長期契約割引」に最も興味がありましたが、「ポイントサービス」「セット割引」など様々なメニューに関心がある様子がわかりました。また、選択にあたっては、「Web」による情報を重視しており、Web情報の充実が今後必要となってくることもわかりました。

【調査結果トピックス】

◇「電力小売自由化」の認知度は、87.0%。男性の方が高い認知・理解。

◇ 電力小売自由化後、電力会社を「変えてみたい」と答えた人は、70.3%で2/3以上に。

◇ 電力会社の変更時期について、「自由化後すぐに変える」人は17.5%。「最初に変えた人の様子を見て変える」が47.1%。

◇ 電力会社選択時に最重視するのは、「料金の安さ」で83.3%。続いて「料金メニューや手続きのわかりやすさ」「安心安全イメージの企業」。

◇ 電力自由化で選択可能になるメニューの中で、一番人気は「長期契約割引」。

◇ 電力会社選びに活用するのは、「インターネットなどのWeb情報」。

◇ 電力会社のWebページに期待することは「内容がわかりやすい」「欲しい情報が見つけやすい」など、情報のわかりやすさと調べやすさ。

◇ 電力会社の選択にあたって、「比較サイト」を利用したいと考えている人は、72.4%。


【調査結果】

◇「電力小売自由化」の認知度は、87.0%。男性の方が高い認知・理解。

「電力自由化」について、「内容までよく知っている」「内容をある程度知っている」「聞いたことはある」と答えた人は、87.0%となり、9 割近くの人が「電力小売自由化」についての認知がありました。昨年より 6.2 ポイント増加しています。
また、男女によって認知度合いに差があり、男性の方が全体認知度が高く(90.3%)、また、内容理解度(「内容を詳しく知っている」+「内容を知っている」+「聞いたことがあり、内容はなんとなく知っている」)が 63.5%と6割を超えていたのに対し、女性は認知度は 83.7%、理解度は46.8%と男性よりも認知度で6.6ポイント、理解度では16.7ポイントも低い結果となりました。

◇ 電力小売自由化後に、電力会社を「変えてみたい」と答えた人は、70.3%で 2/3 以上に。

2016年4月に電力小売自由化が実現された際に、電力会社を変更したいかどうか聞いてみたところ、「電気代が今と一緒でも変えてみたい:3.8%」「電気代が安くなるのであれば変えてみたい:66.5%」となり、合わせて 70.3%と 2/3 以上の人が「変えてみたい」と考えていました。

◇電力会社の変更時期について、「自由化後すぐに変える」人が 17.5%。「最初に変えた人の様子を見てかえる」が 47.1%。

 電力会社を変えてみたいという人に、いつ変更しようと思うか聞いてみたところ、「自由化後すぐ」と答えた人が 17.5%で、「最初に変えた人の様子を見て」が 47.1%となりました。
また、この変更時期については、性別による差も大きく、「自由化後すぐに変える」という人は男性では 22.3%と2割以上なのに対し、女性は 12.0%と男性の半分程度で、男性よりも女性の方が慎重なようです。

◇ 電力会社選択時に最重視するのは、「料金の安さ」で 83.3%。続いて「料金メニューや手続きのわかりやすさ」「安心安全イメージの企業」。

電力小売り自由化時に、電力会社を選択するときに、どのような点について重視するかを聞いてみたところ、もっとも「重視する」と答えた人数が多かったのは「料金の安さ」で 83.3%となりました。
また、「料金メニューや契約手続きのわかりやすさ:45.7%」「安心安全なイメージの企業であること:45.0%」「顧客対応などのサービス品質:42.1%」なども、重視点として上がってきていますが、昨年調査と比しても「料金の安さ」についての関心が高まっていることがわかります。

◇ 電力自由化で可能になる、さまざまなメニュー。一番人気は「長期契約割引」。

電力小売自由化により、電力小売企業は新しいサービスメニューを打ち出し始めています。現在、想定できそうなサービスについてその利用意向を聞いてみたところ、最も利用意向が高かったのは「長期契約による割引メニュー:63.3%」でした。
続いて、「ポイントサービスと提携したメニュー:55.0%」「電気とガスや水道のセット販売による割引メニュー:54.6%」「時間帯によって料金単価が異なるメニュー:53.0%」「電気と通信のセット販売による割引メニュー:49.0%」となりました。
ただ、さまざまなメニューにそれぞれ関心がある様子もうかがわれ、具体的なサービスへの期待が高いことがわかります。

◇ 電力会社選びに活用するのは、「インターネットなどの Web 情報」。

今までになかった新しい企業が参入し、新しいサービスメニューが出てくることが予想される中、どんな情報を選択時に重視するか聞いてみたところ、一番多かったのは各企業の HP や比較サイトといった「インターネットなど Web 情報」で 61.9%でした。複雑な料金・メニューであることから、じっくり見て比較検討しようとしていることが伺えます。
続いて多かったのは、「実際の人からの情報:27.0%」で、ここには、エネルギー会社の人や知り合いなどが含まれていますが、これまでになかった新しいサービスだけに、生活者はさまざまな人の意見を聞いて決めたいと考えているようです。

◇ 電力会社の Web ページに期待することは「内容がわかりやすい」「欲しい情報が見つけやすい」など、情報のわかりやすさと調べやすさ。

電力会社選択時に重視する「Web サイト情報」に関し、電力会社の Web で何を重視するのかを聞いたところ、「内容がわかりやすい:41.0%」「欲しい情報が見つけやすい:31.9%」「詳細な説明がある:26.5%」となりました。Web サイトを訪問したときに、欲しい情報がわかりやすく丁寧に提供されることを求めていることから、真剣に情報を検討しようとしている生活者の様子がわかります。

◇ 電力会社の選択にあたって、「比較サイト」を利用したいと考えている人は、72.4%。

電力会社の選択において、重視される「Web」について、「電力比較サイト」の利用意向も効いてみました。その結果、7割以上の 72.4%が「利用したい(利用したい+やや利用したい)」と答えました。さまざまなメニューが出てくることが予想される中、比較サイトなども活用して、自分に適切な選択をしようとしているようです。


【調査概要】
調査時期:2015 年 11 月
調査地域:全国
調査対象:20 代~60 代男女 1000 名(N=1000)
調査方法:インターネット調査

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