求職トレンド調査 2015(世界13カ国) 

2015年12月16日
ボストン コンサルティング グループと、リクルートホールディングス内の人と組織に関する研究機関であるリクルートワークス研究所は共同で「求職トレンド調査 2015(英語名:Job Seeker Trends 2015)」を初めて実施しました。これは、2014年に入職(就職あるいは転職)した、13カ国・約13,000人の求職行動を明らかにしたものです。

【調査結果のポイント】

1. 求職手段と入職経路
・最も多くの求職者が利用した求職手段はインターネット求人サイトで55%。次いで、新聞・雑誌等の紙媒体の求人広告36%、リファーラル(家族や知人からの紹介)33%。
・利用したすべての手段のうち、現在の仕事を得る上で最も有効/重要だった手段(入職経路)はインターネット求人サイト33%。次いでリファーラル(家族や知人からの紹介)の19%。
・日本において、最も多くの求職者が利用した求職手段は、インターネット求人サイト46%、次いで公的機関(ハローワーク等)34%。利用したすべての求職手段のうち、現在の仕事を得る上で最も有効/重要だった手段(入職経路)はインターネット求人サイトで25%。次いで公的機関(ハローワーク等)24%。公的機関の割合は13カ国中最も高い。

[参考]電子デバイス利用について
・求職者全体の76%が、求職活動においてインターネット接続可能な電子デバイス(インターネットデバイス:PC、タブレット端末、スマートフォン)を利用。ほぼすべての国で、インターネットデバイスの利用率が80~90%に上るが、インドは16%と最も低い。
・日本は、求職活動におけるスマートフォン利用率が17%であり、G7の中で最も高い。13カ国間の比較においても、南アフリカ(23%)、中国(21%)に次ぎ3番目に高い。

2. 求職期間:平均13週間
・平均13週間。情報収集~応募に8週間、応募~内定に5週間。
・GDP成長率2%以上の国の平均は11週間、同2%未満の国は16週間。
・日本は、平均12週間であり、GDP成長率2%未満の国の中でも、ロシア(平均11週間)に次ぎ短い。

3. 転職による所得と仕事満足度の変化:転職後に所得が増加したのは57%
・転職者の57%は、転職後に所得が増加した。
・GDP成長率が高い国ほど、転職後に所得が増加する人が多い。
・日本は、所得が変わらなかった人の割合(62%)が、13カ国間の比較において最も高い。一方、増加した人の割合(23%)は最も低い。減少した人の割合(15%)は、他国並み。

[参考]全体的な仕事満足度*:転職後に全体的な仕事満足度が改善したのは74%
*給与、仕事内容や役割、同僚との関係、労働環境(労働時間、福利厚生)の4要素で調査
・転職者の74%が、前職と比較して、新たに就いた仕事で全体的な仕事満足度が改善した。
・仕事満足度が改善した主たる要因は給与の増加である一方、仕事満足度の引き下げに影響したのは労働環境(労働時間、福利厚生)の悪化。
・全体的な仕事満足度が改善した求職者のうち、4要素すべてが改善した求職者は41%。仕事満足度を決定づける唯一の要素があるわけではなく、求職者は4要素の組み合わせにより満足感を得ている。
・13カ国間の比較において、日本は、仕事満足度が改善した人の割合が最も低い(57%)。一方、低下した人の割合(21%)は最も高い。低下した要因別では、仕事内容や役割を挙げた人の割合が他国と比較して高い。


【調査概要】
・実施の背景と目的:世界各国の入職者の求職行動の実態を把握し、国際比較可能な形で明らかにすること。
・対象国(順不同):カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、オーストラリア
・対象者:
 ・上記対象国で、2014年1~12月に入職した雇用者(15歳以上)。
 ・雇用者(会社員、パート・アルバイト、公務員)のみで、自営業者・フリーランス・主夫・主婦・学生・退職者・無職者を除く。
 ・学歴、男女比率によるウェイトバック集計を行った。
・調査項目:求職手段、入職経路(現在の仕事を得る上で最も有効/重要だった手段)、応募数、求職期間、所得増減、求職活動で利用した電子デバイス、仕事満足度の変化 等
・手法:
 ・インターネットによるアンケート調査:カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ、ブラジル、ロシア
 ・インターネットによるアンケート調査およびインタビューなどによる調査:インド、中国、南アフリカ、オーストラリア
・期間:2015年6月~8月
・有効回答数:13,202人
(内訳 カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ、ブラジル、ロシア、南アフリカ、オーストラリア:826人/国、インド:1,652人、中国:2,464人)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[リクルートホールディングス]
 マイページ TOP