マタニティマークに関する調査2015(妊婦さん対象) 

2015年12月08日
健康支援サービス「カラダノート」シリーズを運営するプラスアールは、妊婦さん855名を対象とした『マタニティマークに関する調査2015』を行い、マークに対し妊婦さんが抱える不安が明らかになりました。また、2014年に自社で行った同様の調査より「マタニティマークを付けていて良かった、助かった」と感じている人が減少傾向にあることが分かりました。

【調査結果】

○ 「マタニティマークを付けていて良かった」と思う妊婦さんは34%
マタニティマークを付けていることで良かったと感じる経験をした妊婦さんは、全体の34%にとどまりました。本来妊娠初期の妊婦さんが身につけることで周囲に妊娠中であることを示す役割をしますが、この結果は前年度の同調査より減少し、マタニティマークの持つ本来の意味理解が全く進んでいないという事実が浮き彫りになりました。

○ 妊娠中、電車やバスなどの公共交通機関で席を譲ってもらったことがない「68%」
マタニティマークを付けていることでバスや電車といった公共交通機関で席を譲ってもらった経験がない妊婦さんは全体の約7割にのぼりました。

○ マタニティマークを外した経験がある方は3割近くにも
マタニティマークを特定の場所、または常に外している妊婦さんは全体の3割という結果が得られました。これは2014年に行った同調査と全く同じ比率となり、未だ妊婦さんがマークを付けにくい状況があることに変わりは無いようです。
マークを外す場所も調査したところ、外した経験がある妊婦さんの内40%(112人)が電車内、34%(95人)が職場という回答が寄せられました。電車内で外すという妊婦さんからは、「嫌がらせを受けた妊婦さんがいるという事実を耳にしたため」という理由が多く、一方職場で外すという妊婦さんからは「妊娠の報告をしていないため」または「周りに気を使わせてしまうため」という回答が多く集まりました。
また、「妊婦だから優遇してくれ主張しているように思われないため」マークを外しているという回答もあり、マークをつけることへの抵抗感が一部の妊婦さんにあることが明らかとなりました。

○ 実際に嫌がらせを受けた経験
アンケート回答者の中で実際に嫌がらせを受けた経験がある妊婦さんは4%でした。どのような経験をしたのかと尋ねたところ、以下の様な回答が集まりました。電車内で被害を受ける妊婦さんが多いようです。
・電車内で私が席の前に立っていたら目の前に座っている人にマタニティマークをちら見されて舌打ちされた。
・「マタニティマークを付けているからって席を譲ってもらえると思うなよ!」と中年の男性に言われました。
・優先席に座っていたら「妊娠は病気ではない、退きなさい」と言われました。
・道ですれ違いざまに、急にぶつかられた。
・直前でドアを勢いよく閉められる、対向からきて体当たりされそうになる、荷物などをぶつけられたりした。

○ マタニティマークの意味周知の重要性
実際に被害を受けた訳ではないけれど、「マークを付けている時に嫌がらせを受けることがある、という事実を聞いてどう思ったか」妊婦さんに伺いました。寄せられた意見からは、マークを見ることで不快な思いをする人もいるが、緊急時のリスクなどを考えてマークをつけやすい環境を整えることが必要であることが見えてきました。

«マークの意味をより浸透させたほうが良い、とする具体的な意見»
・マークの意味をもう少し周りの人間が理解してほしいしそういう助け合いをする世の中になってほしい。
・確かに妊娠は病気ではないが、大きなお腹を抱えての移動はとても大変だし、流産早産のリスクなども考えるとマタニティマークをつけている事を理解してほしいと思う。
・世の中の認識が低すぎると思う。病気ではないこと、だからこそ投薬などの治療ができないこと、生命であること、リスクがあることを理解されていない。

«マークの意味が理解されない状況の中で、周囲に配慮して行動しているといった意見も»
・確かに場所取るし気を使わせるし、嫌がる人もいると思う。妊婦様と言われないよう、いつも以上に周りに気を使って行動するようにしている。
・人それぞれ感じ方は違うと思うので、常にマタニティマークは付けているがあからさまに「私は妊婦ですよ」とならないようにしている。

○ 今後社会に期待すること
今回の結果から、マタニティマークを付けていることに対する警戒感・不安感を妊婦さんの多くが持っていること、そして今後マークの意味理解を進めていく重要性が明らかになりました。2014年の同調査と比較しても、妊婦さんがマークを付けることに対し躊躇う状況があることに変化は無く、むしろマタニティマークを付ける事で助かる経験をした方は減っているようです。
妊婦さんからは今後社会に期待することとして、メディアや教育の場でもっと取り扱うことでマークに対する理解を促進し、マーク自体が幸せアピールととられないような工夫が必要であるといった意見が寄せられました。マタニティマークの持つ本来の意味理解を進めていくことが急務であると考えます。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2015年10月28日~11月11日
情報公開日:2015年12月8日
対象者:カラダノートシリーズアプリ「妊娠なう」、「授乳ノート」等利用者 855名

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