2015年第3四半期 スマートフォンのグローバル販売動向 

2015年12月03日
GFKは、「2015年第3四半期 スマートフォンのグローバル販売動向」を発表。

​【概要】

・2015年第3四半期のグローバルのスマートフォン販売は数量前年比7%増、金額前年比6%増とプラス成長。第3四半期における販売では過去最大規模に。

・APAC新興国と中東・アフリカの成長が顕著。

・2015年通年では前年比7%増の13億台に達する見込み。


2015年第3四半期のグローバルのスマートフォン販売台数は前年比7%増の3億2400万台に拡大した。成長基調に戻った中国、そして中東・アフリカとAPAC新興国が市場成長をけん引した。なお、スマートフォンの平均価格は294USドルと前年同期から2%下落した。
以下、地域別に2015年第3四半期のスマートフォン販売動向を見る。

APAC新興国:数量前年比24%増
APAC新興国のスマートフォン販売台数は前年比24%増を記録した。中でもインドは同40%増と大幅に伸長した。インドにおける成長は、100USドル未満の端末に起因するところが大きい。同価格帯は数量前年比66%増を記録し、インドのスマートフォン販売台数の48%を占めた。また、同価格帯はインドと中国のブランドで独占されているため、インドのスマートフォン販売におけるインドと中国ブランドの合計シェアは前年同期から12%ポイント拡大し55%に達した。なお、インドの携帯電話販売に占めるスマートフォンの割合は37%と前年同期から9%ポイント上昇しているものの、依然、拡大の余地は大きい。

中東・アフリカ:数量前年比16%増
中東・アフリカのスマートフォン販売台数は前年比16%増となった。同地域では多くの国がプラス成長となったが、中でも、エジプトは数量前年比39%増と著しく伸長した。

中国:販売金額は前年比31%増の280億ドルへ
中国のスマートフォン販売台数は前年比6%増の9800万台となった。インドとは対照的に中・高価格帯の販売が好調であった。500USドル以上の高価格帯は数量前年比65%増、250-500USドルの中価格帯は同25%増を記録した。なお、250USドル未満の低価格帯は同9%減となった。これにより、平均価格は前年から23%上昇し288USドルになった。
LTE対応と大画面化は引き続き進展した。画面サイズ5インチ以上モデルの販売数量構成比は前年同期48%から67%に上昇した。LTE対応は90%に達しており、今後の伸び幅は少ない。LTE対応モデルの数量前年比は2015年通年では236%増を見込むが、2016年は13%増にとどまるであろう。
中国ブランドのシェアは端末価格の優位性が後押しし、前年同期の73%から78%に拡大した。
第3四半期は好調だった中国のスマートフォン販売だが、2015年通年では数量前年4%減を見込む。ただし、2016年は同3%増と回復に転じる見込みだ。 

中南米:数量前年比5%減とマイナス成長に転じる
第2四半期で成長が鈍化した中南米だが、今四半期は数量前年比5%減とマイナス成長に転じた。市場規模が大きいアルゼンチンとブラジルが経済の低迷によりそれぞれ、同16%減、15%減となった影響が大きい。
中南米におけるスマートフォンの平均価格は前年同期を17%下回った。ローエンドモデルを選択する傾向が強まっており、販売金額は前年比22%減となった。

APAC先進国:数量前年比3%減
APAC先進国のスマートフォン販売台数は韓国が二桁減となったことが大きく影響し、同3%減となった。韓国は7四半期連続のマイナス成長であるが、第4四半期では前年同期の水準が鳥インフルエンザの影響により低かったこともあり、プラス成長に転じると見込む。

ヨーロッパ : 成長が鈍化
西ヨーロッパのスマートフォン販売台数は前年比3%増となった。フランスは第2四半期では同16%増と二桁成長であったが、今四半期では同5%増と伸びが鈍化した。また、イギリスでは同1%減と前年同期を僅かに下回った。
中央・東ヨーロッパは、数量前年比4%増と、第2四半期並みの成長率にとどまった。成長の足かせとなったのは、ロシアとウクライナで、政治的緊張が続いていることなどにより、販売数量は前年比6%減、および19%減となった。中央・東ヨーロッパは2015年通年では数量前年比4%増、2016年は同9%増が見込まれる。


※. 90カ国以上の市場から販売実績(POSデータ)を集計し、市場規模相当まで拡大推計した。なお、アメリカについては、独自の市場モデリング及び消費者調査を基に推計を行った。 また、販売金額は補助金を除く小売り販売額である。データは4半期毎に更新され、次回のリリースは2016年1月の予定である。
※1. リリース内におけるAPAC先進国・新興国には以下の国が含まれる。
 APAC先進国:オーストラリア、香港、日本、ニュージーランド、シンガポール、韓国、台湾
 APAC新興国:インド、インドネシア、カンボジア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ジーエフケー マーケティングサービスジャパン]
 マイページ TOP