2016年春の花粉飛散予測(第2報) 

2015年12月02日
日本気象協会は、全国・都道府県別の2016年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第2報)を前シーズン比、例年比に分けて発表。
第2報では、新たにスギ花粉飛散開始の時期を発表します。また、第1報の花粉飛散数予測から花芽調査などの結果を踏まえ、飛散予測内容を更新しています。これらの予測は、今後も花芽調査や気温予測などのデータを基に内容を更新する予定です。

1.全国予測の概況

(1)飛散開始時期

2016年春のスギ花粉の飛散開始は、西日本と東日本では例年より早いところが多く、北日本では例年並みの見込みです。2月上旬に九州・中国・四国・関東地方から花粉のシーズンが始まるでしょう。

2016年の1月と2月は、西日本と東日本では冬型の気圧配置が長続きしない見込みです。一方、北日本では北からの寒気の影響を受けるでしょう。このため、気温は西日本と東日本では平年並みか平年より高く、北日本ではほぼ平年並みの見込みです。この時期の気温が平年より高いとスギ花粉の飛散開始は早まる傾向にあることから、2016年春のスギ花粉の飛散開始は、西日本と東日本では例年より早く、北日本では例年並みとなるでしょう。

ただし、スギ花粉は飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから花粉対策を始めるとよいでしょう。

※飛散開始:1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日

(2)飛散数予測 –前シーズンより福岡で3倍以上、愛知では4倍以上の見込み-

【前シーズン比】
2016年は、九州・四国・東海地方では前シーズンより多いかやや多く、非常に多く飛散するところもある見込みです。中国・関東甲信地方では前シーズン並み、近畿・北陸・東北地方と北海道ではやや少ないでしょう。

【例年比】
2015年の夏は、北・東日本と西日本で大きく天候が分かれました。北・東日本では、気温は高かったものの日照時間と降水量はほぼ平年並みとなりました。西日本では、昨年同様、低温・日照不足・多雨となり、花芽が形成されにくい気象条件となりました。

このため例年に比べると、花芽が多く形成される気象条件のそろった東北地方ではやや多い見込みです。そのほかの地域では、花粉の飛散数は例年より少ないでしょう。特に九州・四国地方は非常に少なく、例年の半分以下となる見込みです。


【飛散数に関する言葉の説明】
非常に多い:前シーズン (例年)の200%以上
多い:前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い:前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並:前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない:前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない:前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない:前シーズン (例年)の50%未満

前シーズン:2015年シーズン飛散数
例年:過去10年(2006~2015年)の平均値

【2015年夏の気象に関する言葉の説明】
平年:1981~2010年の平均値

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[日本気象協会]
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