RVパーク利用に関する調査(日本RV協会ホームページ閲覧者対象) 

2015年11月09日
日本RV協会は、これまでにRVパークを利用したキャンピングカーユーザーがどれだけいるのか、また利用したときの印象はどのようなものだったかを調査しました。
その結果、利用した人はまだ回答者の4割弱にすぎませんでしたが、AC電源設備やゴミ処理システムを高く評価したり、公認された場所での宿泊に安心感を得たという声が多数を占めました。また施設管理者に対して好印象を持った利用者が多く、リピーターとしてその施設を再訪問する意欲も高いことが分りました。

【調査結果】

RVパーク利用者はまだ4割。しかし利用頻度は高いことが判明

当協会が、キャンピングカーユーザーや車中泊者のための公認された宿泊施設として整備を進めてきたRVパークも、今年で4年目を迎え、この11月9日現在で58件を数えるようになりました。そこで、同施設の利用比率はどのくらいなのか、また利用者の評価はどのようなものであるかを、当協会HPを通じてアンケート調査を行いました。
調査対象となったユーザーの回答数は約300件でしたが、そのうちの63.3%の人が「まだ利用したことがない」と答えており、全体としてのRVパークの利用率は、まだそれほど高まってはいないことが判明しました。
しかし「利用した」と答えたユーザーの使用頻度は高く、「2回~5回」という回答が16.4%にのぼり、「1回」(15.7%)という回答を上回りました。さらに少数ながら「6~9回」、「10回以上」という回答もありました。

また、RVパークに付随する設備におけるAC電源の利用率を調べると、「必ず電源を利用する」と答えた人が67.2%に達し、さらに、「ほとんどの場合利用する」、「利用するかしないかは半々ぐらい」という回答まで含めると、83.6%のユーザーが電源設備を利用していることが分りました。

一方、「AC電源を利用しない」人にその理由を尋ねると、「サブバッテリーに充電していた電気でまかなえると思った」(59.6%)、「AC電源に頼るほどの電装品を装備していない」(25.5%)などの回答が得られました。

また、RVパークには、旅行中に生じたゴミを処理してもらうシステムが整備されていますが、このシステムを利用しているユーザーが多いことも分かりました。詳細をみると、「だいたいゴミ処理をお願いしている」(33.3%)、「生ゴミなどが溜まって旅行に支障が出るときに利用する」(30.8%)となり、合わせて6割強の人がゴミ処理をお願いしている状況が伝わってきました。なかにはマナーの観点から、「ゴミは持ち帰りをモットーにしているので利用しない」、「ゴミの出ないような旅行を心掛けている」という声も聞かれました。

公認された場所で宿泊できることへの高評価

 このたびの調査では、「RVパークを利用したときにいちばん“ありがたかった”と感じられたものは何か」という設問も設けてみました。
すると、ここでもやはり「AC電源が使えるので電気を使用することへの不安がなかった」(38.0%)という回答がトップに立ちましたが、それに続き、「宿泊することが公認された場所なので安心感があった」(32.4%)という回答があがりました。その回答から、逆に、宿泊がはっきりと公認されたわけではなかった道の駅などに泊ることに“後ろめたい”気分を抱いていたユーザーが多かったことが推測されます。

では、RVパークの利用者は、その管理者にどのような印象を持ったのでしょうか。それを尋ねてみたところ、「たいへんよく対応してもらったので、利用して良かった。ここなら何度も来てみたいと思った」という回答がほぼ半数(49.5%)にのぼりました。この回答に、さらに「普通の対応だったが、印象は悪くなかった」(40.4%)という回答を含めると、利用者の約9割が、泊った場所の管理者に好印象を抱いていることが判明いたしました。それに対し、「事務的な対応をされたので、多少味気ない思いをした」、「管理者が慣れていなかったのか、あまり対応が良くなかった」という回答は合わせても1割にとどまりました。

RVパーク管理者も「集客につながった」と満足感を表明

このようなユーザー側の感想に対し、RVパークの管理者側はこのRVパークというシステムをどう評価しているのでしょうか。当協会が、本調査とは別にRVパーク管理者に対してアンケート調査を行ったところ、管理者サイドにおいても、概ねRVパークの評価が高いことが判明しました。
管理者側のアンケート調査から、記述式の回答欄に寄せられたメッセージの中から代表的な声を拾ってみると、「RVパークが車中泊をしている他の乗用車へのマナー啓蒙の役目を果たしている。新たな集客分野として期待できる」、「(母体の)ホテルが満室でも売り上げがアップした。館内のその他のサービスも利用してもらえので、トップシーズンの売り上げが増えた」などという声も届きました。
しかし、良い評価だけではなく、なかには次のような悩みを訴える管理者もいました。「遠方から来られる利用者のマナーの悪さが目立つ。指示してもゴミの分別ができていない。断りもなく勝手に洗車をする。車外の調理を禁じているのに堂々と料理を作る。(協会で)RVパークを利用するときのマニュアルなどを作成し、啓蒙してほしい」(※RVパークによっては車外の調理を認めているところがあります。)
一部、ネガティブな感想を寄せられた管理者もいらっしゃいましたが、大半の管理者はRVパークを高く評価し、利用者のさらなる増加に期待を寄せているようです。

ユーザーのもっとも望むものは、RVパークの増加とその全国展開

最後に、RVパークに対する将来の希望として、キャンピングカーユーザーがいちばん望んでいるものは何かということを調査しました。その結果、「さらに全国に普及させてほしい」という意見が61.7%を占めました。それ以外の回答が分散していることを考えると、現時点での、ユーザーのいちばんの希望はRVパークの数が増えて、それが全国展開していくことに尽きるようです。
ちなみに、それ以外の少数意見を拾ってみると、「景色が良い、見晴らしが素晴らしいなど、ロケーションの良い場所を増やしてほしい」(9.3%)、「料金・宿泊システムや施設の充実度がまちまちなので、統一基準を設けるかグレード分けを公表してほしい」(9.3%)、「電源などは必要ないから、料金を安くしてほしい」(6.2%)、「夏場のエアコンも心配なく駆動できるように、供給される電源のアンペア数を統一してほしい」(6.2%)、「基本的に中サイズの自走式車両に対応しているものが多いので、大型車両やトレーラーも苦労なく使える設備やスペースを確保してほしい」(5.6%)などといった希望が寄せられました。


【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査手法:Webアンケート
調査時期:2015年9月18日~10月17日

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[日本RV協会]
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