矢野経済研究所は、国内の人材ビジネス市場の調査を実施した。

<人材ビジネス市場とは>
本調査における人材ビジネス市場とは、一般労働者派遣業(人材派遣業)、人材紹介業、再就職支援業、技術者派遣ビジネス、営業・販売支援人材ビジネス、求人情報サービス、製造派遣・請負ビジネス、医療人材サービス、グローバル人材紹介業の9分野を対象とするが、ここでは調査対象のうち、一般労働者派遣業(人材派遣業)、人材紹介業、再就職支援業の主要3分野を取り上げ、分析する。
なお、「人材派遣業」の2013年度実績値までは厚生労働省の平成25年度労働者派遣事業報告書のうち、「一般労働者派遣事業」の売上高より引用している。また、「人材紹介業」については、ホワイトカラー職種の人材紹介業を対象とする。

【調査結果サマリー】

◆2014年度の人材派遣業市場は前年度比105.0%の3兆7,701億円と推計、増加に転じる
2014年度は好景気を背景とした人材派遣需要の高まりにより、これまで続いていた市場の縮小基調に歯止めがかかった。一方で、需要に対応した十分な派遣スタッフが確保できておらず、人材獲得競争が激化している。2015年度も人材派遣需要は順調に拡大を続けているため、同市場規模は拡大するとみているが、増加幅は、景気に減速感が見られること、人材確保難が続いていることから若干鈍化すると予測する。

◆2014年度の人材紹介業市場は前年度比118.6%の1,850億円、5年連続の拡大
2014年度は景気の回復傾向に伴い、企業の人材需要が増大、加えて紹介手数料単価が上昇したことにより、人材紹介業市場規模は2桁増となった。2010年度以降5年連続で拡大を続けている。2015年度も人材紹介需要が高水準で継続していることから、同市場規模は引き続き2桁増での拡大を予測する。

◆2014年度の再就職支援業市場は前年度比86.8%の269億円、2桁減
2014年度は景気の回復により大型委託案件が減少、今後の中長期的な労働力不足に対する懸念から企業の求人意欲も引き続き高い状態にあったため、景気と逆相関関係とされる再就職支援業市場規模は2桁減となった。2015年度も前年度と同様の傾向がみられることから、同市場規模は引き続き2桁減で推移すると予測する。


【調査結果】
・調査期間:2015年7月~9月
・調査対象:オフィスワークを中心とした人材派遣事業者、ホワイトカラー職種の人材紹介事業者、再就職支援事業者、技術者派遣ビジネス事業者、営業・販売支援ビジネス事業者、求人情報サービス事業者、製造派遣・請負ビジネス事業者、医療人材サービス事業者、グローバル人材紹介事業者等
・調査方法:当社専門研究員による直接面談、郵送によるヒアリング、ならびに文献調査併用

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[矢野経済研究所]
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