企業担当者からの情報収集に関するアンケート調査(第3回記者アンケート調査) 

2015年09月01日
広報PR支援事業のバリュープレスは、プレスリリース配信サービス「ValuePress!」に登録している記者100名を対象に、【企業担当者からの情報収集に関するアンケート調査】を実施。調査結果として、メディアの記者が企業担当者に対して求める要素やコミュニケーション方法などをまとめています。

【調査サマリー】

●紙媒体、Webメディアを問わず95%の記者が、最初のコンタクト方法として「メール」を希望

●5割以上が企業担当者の「丁寧で誠実」な対応を希望

●6割以上の記者が「画像や動画の資料」の添付を希望

●企業担当者からの企画提案を「してほしい」記者は6割以上

●5割以上が飲食を交えた企業担当者とのコミュニケーション「経験あり」

●企業担当者とのコミュニケーションにSNSを「利用する」が約4割


【調査結果】
 
初めての記者へは「メール」でコンタクト
ネタの良さと同じくらい「丁寧で誠実、かつ早い」対応が大切です


掲載を提案したいメディア(記者)への初めてのコンタクト方法は、電話やメール、FAXや直接訪問など様々ですが、95%の記者がメールでコンタクトを取ってほしいと答えました。

メール以外の手段では、電話が24%、FAXが20%、展示会等のイベントで直接話すが18%と軒並み4分の1を切る結果に。編集部への直接訪問を望む記者は8%と、1割にも満たないほどでした。ValuePress!のメディアコンタクトスタッフも、初めてのメディアへコンタクトする際は、まずメールから行っています。Web、紙媒体を問わず、初めてのコンタクトはメールで問い合わせし、その後に電話でフォローをしてみましょう。

では、実際に記者にメールでコンタクトをとりたい時、面識のない場合はどのようにすれば良いでしょうか。
答えはシンプルです。その記者の所属するメディアの編集部(あるいは掲載されたいメディアの編集部)へ電話をかけ、担当記者のお名前やメールアドレスを聞いてみましょう。 断られることもあるかもしれませんが、まずは悩まず連絡してみることをお勧めします。

記者が情報提供をされる際に、「こんな情報が欲しい」「こんな担当者だと助かる」と感じる要素は何でしょうか。

100名の記者のうち、73%が「旬なPRネタ」、64%が「ユニークなPRネタ」を持っている点を重視すると回答しました。
ただ、ネタだけではありません。51%の記者は「丁寧で誠実な対応」を求めており、「早い対応」を重視すると答えた記者も40%に上ります。また38%の記者は「業界の知識がある」点を挙げており、良い情報を提供するだけではなく、その際の対応方法や担当者が持つ知識もやはり重要です。

写真や動画を用意しましょう!

アンケートでは64%の記者が「画像や動画の資料を添付してほしい」と答えていました。
前回の記者アンケート調査でも、46%が「プレスリリースに写真が不足している」と回答しています。画像や動画は、ときに文章よりも情報を効果的に伝えることができる手段です。記者が執筆する記事に合わせて選択できるよう、バリエーションに富んだ写真を提供しましょう。
他には57%が会社概要を、48%が製品・サービスの案内資料を求めていました。リリースに盛り込める情報量は限られますので、コンタクト用により詳しい案内資料を用意されることをお勧めします。

記者の6割以上が企画提案をしてほしいと回答

ストレート記事(※1)だけでなく、特集などで紹介されたいと思う企業担当者は多いかと思います。
そこで記者に「企業担当者から、自分の媒体に合う記事の切り口や企画を提案してほしいですか?」と聞いたところ、61%が「提案してほしい」と答えました。

※1:ストレート記事は、記者会見やプレスリリースで発表された内容を記事化したもの。事実を伝えることを使命とした記事で、書き手の意見や詳しい解説は含まれない。

提案してほしいと答えた記者に理由を聞いてみると、「メディアの内部にいる人々が思いつかないアイデアが欲しいから」という回答が複数挙がりました。

『媒体側には気付かないようなアイデアがほしい。面白いものはともに取り組みたい。』(地方紙記者)
『媒体側からの提案だけでは、毎回同じ切り口になりがちなので、企業側から「こういう紙面特集企画を組むことはできないか」という提案があれば大歓迎です。』(旅行業界専門誌記者)
『編集部員とは異なる外部の方の視点によって、読者にとって有用な記事が制作できる可能性があると考えるため。』(マリンスポーツ業界専門紙記者)

他にも、
「たくさんのアイデアがほしいから」、「ユニークな提案であれば積極的に導入していきたい」、「読者により役立つ情報を提供したいから」、「採用するかは別だが、提案は聞いてみたい」などの意見もありました。
しかし、約40%の記者は「どちらともいえない」、あるいは「提案してほしくない」と回答しています。
理由としては「当社の掲載方法に合うかどうか分からないから」、「本紙の内容に合致したものか、判断に迷うことがあるので」など、【その企画が、メディアの方針と合うとは限らないから】というものでした。

企画を持ち込む前には、
1. 自社・他社・業界について客観的な情報整理・分析をする
2. その媒体がかつてどのような特集・記事を掲載してきたかを研究する
3. 読者の目線に立って、なにが面白いかを考える

ゴールは媒体に紹介されることではなく、読者にどう伝わるか。
その視点で、業界動向やサービスを多角的にみて、
サービスの切り口や視点を広げられないかぜひ考えてみてはいかがでしょうか。

どこまでOK? 食事会、SNSを利用しての情報提供&情報交換

記者とおいしいご飯を食べ、お酒を飲みながら話をすると会話が弾むことも多いでしょう。
54%の記者が、実際に飲み会やランチを通じて企業担当者と情報交換をした経験があると言います。
その際、記者はどのような企業担当者と話したいと思うか聞いたところ、「業界に詳しい方とお話ししたい」という意見が目立ちました。

『業界全体に対する深い知識や幅広いネットワークを持っている人物』(Web媒体記者)
『自社の情報だけでなく業界や競合他社の動向に詳しい担当者』(IT業界記者)
『業界に関する話題や雑談等、話すネタの無い担当者であれば、そういった話の中から新しいアイデアや情報が得られることもあるため、そういう担当者は好ましい』(ゲーム業界記者)
『業界について、また専門知識が豊富で、勉強させていただける相手なら、忙しくても時間をぜひ話を聞きたくなります。』(女性誌記者)

主に業界の知識が豊富で、知見がある人、ネットワークを持っている方と話したい記者が多いようです。
また、「その企業のトップや決裁権のある方」と話したいという意見や「これからやりたい企画などにマッチした企業様」という意見もありました。「フレンドリーな方」、「面白い人」など話しやすい人を望む声や「最低限の社会的マナーを備えた方が望ましいです。」などの声もありました。「担当者をこちらが選ぶことはできないので、その人に応じた対応や話し方をする」など、特に条件を求めないという記者もいました。

そして38%の記者が、企業担当者とのコミュニケーションにSNSを利用しているそうです。
そのうち利用しているSNSを伺ったところ、Facebookが多数派でした。

調査まとめ

第1回の調査でご報告した通り、記者が1日で受け取るリリースは10~100本、中には300本以上受け取る方もいます。
うち目を通すリリースは5~10%といわれます。
その状況で記者に確実に情報を届けるためには、リリースの書き方を工夫するのはもちろんですが、リリースを送ることプラスアルファを考えることが重要です。

・取り上げてもらいたいメディアに、メディアの指針に沿った記事の切り口や企画の提案をしてみる
・親しい記者には、SNSや対面での情報交換を打診してみる

タイミングや内容によって掲載に至らないこともありますが、熱意を持って記事を作る記者や編集者に価値ある情報を提供することは、今後の関係づくりにつながります。
自社の情報だけでなく、業界内の動きや時事ネタなどをしっかり予習し、メディアにとって価値のある情報を提供できるように意識していきましょう。


【調査概要】
調査期間:2015年7月24日(金)~8月4日(火)
対象:ValuePress!のリリースを受信する記者
サンプル数:100名
回答をした記者の媒体属性:新聞18%、雑誌27%、テレビ2%、WEBメディア47%、その他6%

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ValuePress]
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