車載用センサの世界市場に関する調査 2015 

2015年09月01日
矢野経済研究所は、車載用センサの世界市場について調査を実施した。

<車載用センサとは>
車載用センサとは、自動車の各種システムを制御するために必要な情報(回転、角度、圧力、衝撃、速度、物体)を検知するためのデバイスを指す。本調査では、エンジンを制御するパワートレイン、電動パワーステアリングやブレーキなどのシャーシ/セイフティ、ヘッドライトやエアコンなどのボディ、ADAS(Advanced Driving Assistant System:先進運転支援システム)、HV(Hybrid Vehicle) /EV(Electric Vehicle)向けなどの制御系別に搭載分野を分類した。
センサデバイスの種類は磁気センサ、半導体によるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサなどがあり、乗用車および車両重量3.5t以下の商用車に搭載されるデバイスを対象とする。

【調査結果サマリー】

◆2014年における車載用センサの世界市場は、前年比26.8%増となる2兆2,543億円
パワートレイン向けやADAS(先進運転支援システム)向けセンサの市場が堅調に増加し、2014年の車載用センサの世界市場規模(メーカ出荷金額ベース)は2兆2,543億円(前年比26.8%増)に拡大した。制御系別に内訳をみると、最も構成比の大きいのがパワートレイン向けセンサの9,129億円で市場全体の40.5%を占める。次いで、シャーシ/セイフティ向け6,714億円(29.8%)、ボディ向け3,625億円(16.1%)、ADAS向け2,973億円(13.2%)、HV/EV向け102億円(0.5%)となった。

◆2020年における車載用センサの世界市場は、環境規制や燃費向上、ADASの普及拡大などがプラス要因となり3兆1,487億円に達すると予測
今後、環境規制や燃費向上のために、ダウンサイジングエンジンの採用、トランスミッションの多段化が進展し、パワートレイン向けセンサの需要は拡大する。さらに、日本、米国、欧州および中国市場におけるADASの普及拡大が期待されるために、車載用センサの世界市場は、2014年から2020年までの年平均成長率(CAGR)が5.7%で成長し、2020年の同市場規模(メーカ出荷金額ベース)は3兆1,487億円に達すると予測する。

◆ADAS向けセンサの伸びが最も大きく、2020年の市場規模は9,094億円、2014年から2020年までの年平均成長率は20.5%に達すると予測
今後、ADASの検知精度向上、多機能化のために、複数個のセンサを搭載するセンサフュージョンが中心になり、車両1台あたりに搭載されるADAS向けセンサの数量も増加する。また、フロントだけでなく、サイドやリア検知向けセンサの需要も見込める。このため、2014年から2020年までのADAS向けセンサ世界市場の年平均成長率(CAGR)は20.5%で成長し、2020年の同市場規模(メーカ出荷金額ベース)は9,094億円に達すると予測する。


【調査概要】
調査期間:2015年4月~7月
調査対象:カーエレクトロニクスメーカ、半導体メーカ、電子部品メーカ等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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