「マイビッグデータに関する意識調査レポート」(第二回) 

2015年08月26日
博報堂生活総合研究所は自分自身の身体に関する大量の情報「マイビッグデータ(※1)」に関する意識調査を2015年5月に実施、このたび第二回調査レポートを発表。

本調査は、ウェアラブル端末や遺伝子検査などの発展・浸透によって飛躍的に増加が見込まれる、これまで知ることができなかった自分自身の情報、マイビッグデータに対する生活者の意識について調査・分析をしています。

第二回レポートは「生活者のプライバシー意識」をテーマにしています。

マイビッグデータが身近になることによって、今後は自分の病気リスクや健康状態、心理状態などの個人に関する詳細な情報が明らかになることが考えられます。当レポートでは、このような情報を「誰になら包み隠さず共有できるか」、反対に「相手のココロの中までもっと良く知りたい、と思う存在はいるのか」という質問についてまとめています。その結果、過半数が「自分のことを包み隠さず共有できる存在はいない」と回答。また、「相手のことをもっとよく知りたい」と思う存在としては、異性(恋人や配偶者)とペットがほぼ同率となり、女性ではペットが異性を上回りました。

(※1)「マイビッグデータ」とは、ウェアラブル端末で計測される活動量、脈拍データや、遺伝子検査で明らかになる病気リスクや潜在能力レベル、スマートフォンに蓄積される行動ログデータなどの、「自分の身体状態に関する大量のデータの集積」と定義します。

【調査結果のポイント】

●マイビッグデータを包み隠さず共有できる存在は“いない”が過半数
53.8%の人が「自分のことを包み隠さず共有できる」存在はいないと回答。
既婚者でも配偶者を挙げる人は4分の1以下。

●「もっとよく知りたい」相手は“異性”と“ペット”に集中
「もっと○○のココロが分かればいいのに」と思う存在は、異性(恋人や配偶者)とペットがほぼ同率。女性ではペットが異性を上回る

【調査結果】

●マイビッグデータを包み隠さず共有できる存在は“いない”が過半数
53.8%の人が「自分のことを包み隠さず共有できる」存在はいないと回答。
既婚者でも配偶者を挙げる人は 4 分の 1 以下。

調査の対象となった 1,500 名に「自分のことを全て包み隠さず話したり、共有できる」存在を思いつく限り挙げてもらったところ、最も多く挙がったのは、「異性(恋人や配偶者)」(17.9%)でした。続いて「友達」(12.7%)が多く挙げられており、この二つが「親」(4.7%)以下を大きく引き離しています。
一方で、53.8%と過半数の人が「そのような存在はいない」と回答しています。生活を共にするパートナーのいる既婚者では、「異性(恋人や配偶者)」を挙げる人が 23.6%と 4 人に 1 人程度存在します。それでも、半数の50.0%はやはり「そのような存在はいない」と回答しており、幾らパートナーといえども、自分を包み隠さず共有できるほどの信頼関係を築くのは難しいようです。
また、同調査では自分のプライベートな情報に関する管理意識についても調査しており、69.0%が「特に必要な場合以外は、自分のプライベートな情報はできるだけ秘密にしておきたい」と回答しています。これらの調査結果から生活者のマイビッグデータに対する高いプライバシー意識がうかがえます。

●「もっとよく知りたい」相手は“異性”と“ペット”に集中
「もっと○○のココロが分かればいいのに」と思う存在は、異性(恋人や配偶者)とペットがほぼ同率。女性ではペットが異性を上回る

「もっと○○の心が分かればいいのに」と思う存在についても、思いつく限り挙げてもらいました。その結果、最も多く挙がったのはやはり「異性(恋人・配偶者)」(19.3%)でしたが、ほぼ同率で「ペット」(18.2%)も多く挙がっています。
性別で見てみると、女性では「ペット」(22.4%)が「異性(恋人・配偶者)」(18.3%)を抜いて 1 位となっています。パートナーのいる既婚女性だけで見てみても同様の傾向がありました。言葉を喋ることができないために、「ペットのココロが分かれば」という欲求が強くなるのかもしれません。


【調査概要】
調査地域 首都 40km圏、名古屋 40km圏、阪神 30km圏
調査方法 インターネット調査
調査時期 2015 年 5 月
調査対象者 20 歳~69 歳男女
サンプル数 1,500 人 (3 地域の性年代別人口構成比に合わせ各 500 人を割付)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[博報堂]
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