2015年上半期 映像ソフト市場総括 

2015年08月21日
ジーエフケー・ライフスタイルトラッキング・ジャパン(GfK Japan)は、2015年上半期のセル映像ソフトの販売動向を発表した。※1

【概要】

・2015年上半期のセル映像ソフト市場は数量、金額共に前年を下回る。

・最大チャネルのEコマースの構成比は金額ベースで56%へ上昇。

・Blu-rayソフトは数量ベースでは前年並みにとどまるも、金額ベースでは前年比3%増。


【映像ソフト全体】

2015年上半期のセル映像ソフト市場(通常DVD、Blu-ray等をすべて含む)は2,034万枚、922億円となった。数量前年比8%減、金額前年比6%減と縮小が続いた。
販売チャネル別の金額構成比は、最大チャネルのEコマースが拡大を続け、56%に達した。また、メディアストアはEコマースに次ぐ27%、家電量販店は7%を占めた。
ジャンル別の金額構成比では、最大ジャンルの音楽が前年通期から5%ポイント拡大し36%を占めた。また、前年下半期から好調が続く邦画も2%ポイント拡大し8%を占めた。一方で、音楽に次いで構成比の高い邦アニメや前年に「アナと雪の女王」で構成比を拡大した洋アニメは縮小した。

【Blu-rayソフト】

2015年上半期のBlu-rayソフト市場は数量ベースではほぼ前年並みの764万枚となった。ただし、高価格商材の多い邦画や音楽ジャンルが好調だったため市場の税抜き平均価格は総じて上昇基調にあり、金額ベースでは前年比3%増の441億円に達した。Blu-rayソフトの金額構成比はセル映像ソフト市場全体の48%に上り、通常DVDと拮抗する規模に成長した。チャネル別金額構成比はEコマースが66%、次いでメディアストアが19%、家電量販店が9%となった。前年に縮小したEコマースの構成比は2013年の水準近くにまで回復した。ジャンル別金額構成比では、音楽が前年通期から6%ポイント伸ばし28%を占めた。初回限定仕様のBlu-rayソフトが音楽ジャンルでも多く発売され、好調に推移したことが拡大の要因となった。

【2015年下半期展望】

2015年下半期の映像ソフト市場は大きな市場浮揚要因を見込みづらく、漸減傾向が続くと見込む。Blu-rayソフト市場は拡大基調にあるものの、2015年下半期は、前年下半期最大のヒット作である「アナと雪の女王」※2 で市況が大いに盛り上がった時期との対比となるため、前年比としてはマイナスに転じる見通しである。本作を除いた場合、Blu-ray市場規模は前年を上回ると見込む。


※1. 映像ソフト市場:全国の映像ソフト取扱店(メディアストア、家電量販店、総合量販店、Eコマース等)における販売実績を基に推計した市場規模。
※2. 「アナと雪の女王 MovieNEX」はすべてBlu-rayソフトとして集計。

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[ジーエフケー・ライフスタイルトラッキング・ジャパン]
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