加齢黄斑変性の認知の実態や、親や祖父母の目の健康に関する意識調査 

2015年07月27日
バイエル薬品は、全国の 20~40代の男女で、自身または配偶者の親や祖父母(50代以上)と同居または年 1 回以上顔を合わせている 1,000 名を対象に、加齢黄斑変性の認知の実態や、親や祖父母の目の健康に関する意識について調査を実施。

【調査結果】

◆50代以上の親や祖父母を持つ 20~40代において、加齢黄斑変性の認知率は 48.6%と半数以下。

加齢黄斑変性の罹患リスクが高い 50 代以上の親や祖父母を身近に持つ 20~40 代において、加齢黄斑変性に関し「どのような病気か、症状を含めて知っている」という人はわずか 11.3%、「病名を聞いたことがあるがどのような症状かは知らない」という人(37.3%)と合わせても、疾患認知率は 48.6%にとどまりました。
過去に実施した 50~70 代における認知率(70%以上)と大きく差が開いています。年代別に見ると、20代の認知率は 43.7%、30 代は 45.5%、40 代は 56.6%と、より若い世代での認知の低さが目立ちました。
さらに、アムスラーチャートと呼ばれる、目の異常を自己検査するための格子状の表の認知率も 27.7%と低く、疾患の症状や特徴と合わせて、自己チェックの方法など早期発見につながる情報の啓発が必要であることがわかりました。
なお、疾患を知ったきっかけは「ニュース、マスコミ報道」(47.5%)が最多でした。

◆親や祖父母の目が見えにくいのは“年齢・老眼のせい”と認識している人が 86.6%。また半数近くは、目の健康に関して特にコミュニケーションをとっていない。

親や祖父母が、近年「目が悪くなった、見えにくくなったようだ」と思っている人は 43.8%にのぼりました。
一方で、もし親や祖父母が目が悪くなったり見えにくくなったりしても、それは「年齢のせい、老眼のせいだと思う/どちらかといえばそう思う」とする人が 86.6%と大多数を占め、「病気を疑う/どちらかといえばそう思う」人はわずか 13.4%でした。
そのためか、親や祖父母の目の健康を気にかけて「見え方に変化がないか時々聞い」たり(11.2%)、「定期的に眼科を受診するよう促し」たり(6.6%)、「目の健康に関する情報を集めて教え」たり(3.8%)している人は少なく、そもそも親や祖父母と「目の健康に関する会話は特にしていない」人が 45.7%と一番多い結果になりました。

また、親や祖父母の「目の病気」を気にしている人は 34.6%であり、脳卒中や認知症などの「脳の病気」(48.0%)、心筋梗塞、狭心症、高血圧などの「循環器系の病気」(44.4%)などと比較すると意識が低いことがわかりました。
総じて、親や祖父母の目の病気に対する危機意識があまり持たれておらず、予防や重症化防止に向けた家族内のケアやコミュニケーションが十分でない現状がうかがえます。

◆親や祖父母が目の病気になり重症化しても、74.4%は“日常生活をサポートするのは難しい”。ただし、加齢黄斑変性の失明リスクと社会活動への影響についての啓発が、意識向上のきっかけとなりうる。

視野の中心が障害され、見たいものが見えなくなる加齢黄斑変性は、進行すると日常生活への影響が大きく、外出時の介添えなど日常的な家族のサポートが必要になる場合もありますが、親や祖父母が目の病気になり症状が進行しても、日常生活のサポートが「できる状況ではない」「すぐにはできない」とする人が合わせて 74.4%にのぼり、子・孫にあたる労働・学生世代によるサポートは難しい現実があることが明らかになりました。
一方で、加齢黄斑変性の次のような特徴や生活への影響を知ると、「今後気を付けて親や祖父母の見え方を確認したり、眼科受診を促したりしようと思う/やや思う」とする割合が高く出ました。

1 位:最悪の場合は、失明につながる可能性もある(60.5%)
2 位:行動が制限される(道路標示が見えない、値段がわからず買物ができない、階段が怖い)(54.8%)
3 位:人間関係への影響がある(人とすれ違ってもわからず挨拶できない、子や孫の顔が見えない、外出がおっくうになり家にひきこもりがち)(53.1%)

なお、加齢黄斑変性について「症状を含めて知っている」と回答した人(n=113)に、加齢黄斑変性のどの特徴を知っていたか聞いたところ、最もよく知られていたのが「視界の中心がゆがむ、中心がぼやける、中心に黒いものがあらわれる」(71.7%)という具体的な症状で、次に多かったのが上述の「最悪の場合は、失明につながる可能性もある」(62.8%)でした。一方、「人間関係への影響がある」こと(15.9%)や、「細かい作業が制限される(新聞が読めない、役所や銀行で書類の記入ができない、料理ができない)」こと(25.7%)、「行動が制限される」こと(26.5%)など、日常生活への影響については知っていた人が少なく、より身近な問題ととらえきれていないことがうかがえます。


【調査概要】
・調査内容 20~40代の「親や祖父母の目の健康に関する意識」と「加齢黄斑変性の認知の現状」
・調査対象 全国の 20~40代の男女で、自身または配偶者の親や祖父母(50代以上)と同居または年 1回以上顔を合わせている1,000名
・調査時期 2015 年 6 月 30 日(火)~7 月 2 日(木)
・調査方法 インターネット調査
・監修者 東京女子医科大学 眼科学教室 教授 飯田知弘先生

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