若者の関心と政治や選挙に対する意識に関する調査 

2015年08月03日
連合(日本労働組合総連合会)は、若者の関心や情報源についての実態、政治や選挙での投票に対する意識などを把握するため、「若者の関心と政治や選挙に対する意識に関する調査」をインターネットリサーチにより、2015年7月4日~7月12日の9日間において実施し、全国の若者(15歳~23歳の男女)1,000名の有効サンプルを集計しました。

【調査トピックス】

◆若者が関心を持っていること
・若者が関心を持っていること
 「お金」「友人関係」「サブカル」「音楽・映像」「自身の将来」「仕事」
・若者の政治への関心の実態は?
・若者の関心事で男女差
 男性は「スポーツ」、女性は「音楽・映像」「自身の将来」「恋愛」「おしゃれ」が高い傾向

◆若者のニュースの情報源
・若者のニュースの情報源
 「テレビ」「ニュースサイト」「SNS」「ネット検索」「親との会話」
・若者は“新聞離れ”?
 ニュースの情報源は「新聞」より「ネット」、女性は「SNS」「親との会話」が高い傾向
・世の中の動きはアプリから?
 大学生・院生・専門学校生は「まとめサイト・ニュースアプリ」活用派が多い

◆若者の選挙での投票に対する意識
・若者の選挙での投票に対する意識 若者の7割強が「投票に行きたい」と回答
・若者が選挙での投票先を選ぶ基準
 「政策・公約」「所属政党」「選挙演説」「候補者の実績」「選挙公報」
・高校生の3人に1人が“選挙での投票では「選挙演説」を基準に投票先を選択”と回答!
・若者の投票率向上に有効な施策は?
 「ネット投票の解禁」が半数以上の若者の投票意欲を刺激する!
・“もっと政治について知れる・学べる機会があれば、
 投票しようと思う気持ちが強くなる”若者の4人に1人
・日常生活と政治の関わりについての若者の意識は?
・約8割の若者が“「就業のしやすさ」「働きやすさ」「給料・賃金」は政治の影響を受けている”と実感

◆若者の労働組合の取り組みに関する認知状況について
・労働組合の取り組みに関する若者の認知状況は?
・「労働条件改善」「賃金引き上げ」「男女がともに働きやすい制度づくり」 に関しては、高校生の3人に1人が認知

【調査結果】

~~若者が関心を持っていること~~
◆若者が関心を持っていること
「お金」「友人関係」「サブカル」「音楽・映像」「自身の将来」「仕事」
◆若者の政治への関心の実態は?
◆若者の関心事で男女差
男性は「スポーツ」、女性は「音楽・映像」「自身の将来」「恋愛」「おしゃれ」が高い傾向

全国の15歳~23歳の男女1,000名(全回答者)に、まず、現在、何に関心を持っているか聞いたところ、最も多かったのは「お金(給料・小遣い・投資など)」で56.5%と半数以上が挙げ、「友人関係」44.5%、「サブカルチャー(マンガ・アニメ・ゲームなど)」41.6%、「音楽・映像メディア(テレビ・映画など)」40.4%、「自身の将来」39.4%が続きました。また、「政治(社会福祉・国際情勢・安全保障など含む)」は9.5%と約1割でした。日頃の生活における出来事などに比べて低い結果となりましたが、18歳選挙権が成立したことによって、若者の政治への関心度が今後どのように変化していくかは興味深いところです。
男女別にみると、「お金」、「音楽・映像メディア」、「自身の将来」、「恋愛」、「ファッション・おしゃれ」に関心を持っている人の割合は男性より女性のほうが高く、特に「音楽・映像メディア」(男性30.4%、女性50.4%)と「ファッション・おしゃれ」(男性14.0%、女性46.0%)でその傾向が顕著でした。他方、「スポーツ・運動」(男性25.2%、女性11.2%)は男性のほうが高くなりました。

~~若者のニュースの情報源~~
◆若者のニュースの情報源
「テレビ」「ニュースサイト」「SNS」「ネット検索」「親との会話」
◆若者は“新聞離れ”?
ニュースの情報源は「新聞」より「ネット」、女性は「SNS」「親との会話」が高い傾向
◆世の中の動きはアプリから?
大学生・院生・専門学校生は「まとめサイト・ニュースアプリ」活用派が多い

次に、全回答者(1,000名)に、ふだん、何からニュースなどの世の中の動きを知っているか聞いたところ、「テレビ」が最も多く82.6%。次いで、「ニュースサイト」50.7%、「SNS」49.2%、「インターネット検索」41.4%が続きました。「SNS」は「親との会話」(28.7%)や「新聞」(20.8%)より多く、「ニュースサイト」と同程度の割合となりました。
男女別にみると、「SNS」で世の中の動きを知っている人の割合は男性(36.8%)より女性(61.6%)のほうが高く、女性では「テレビ」に次いで2番目に高くなりました。また、「親との会話」も男性(22.8%)より女性(34.6%)のほうが高くなりました。
さらに、職業別にみると、大学生・大学院生・専門学校生では「SNS」(56.0%)や「まとめサイト・ニュースアプリ」(29.3%)をニュースの情報源にしている人の割合が他の職業層に比べて高い傾向がみられました。また、高校生・高専生では「学校の先生との会話」が16.8%と6人に1人の割合となりました。

~~若者の選挙での投票に対する意識~~
◆若者の選挙での投票に対する意識 若者の7割強が「投票に行きたい」と回答

そして、全回答者(1,000名)に、選挙での投票について聞きました。

まず、選挙で投票に行きたいと思うか(未成年者は、投票権があったら、行きたいと思うか)聞いたところ、「投票に行きたいと思う」が72.4%、「投票に行きたいと思わない」が27.6%と、「投票に行きたいと思う」が「投票に行きたいと思わない」を大幅に上回る結果となりました。
男女別に「投票に行きたい」人の割合をみると、男性は78.0%、女性は66.8%と、男性のほうが11.2ポイント高くなりました。
また、職業別に「投票に行きたい」人の割合をみると、高校生・高専生は72.6%、大学生・大学院生・専門学校生は75.0%でいずれも7割以上でしたが、有職者では68.9%と7割を下回る結果となりました。働いている若者よりも学生のほうが投票に行きたいと思っている人の割合は高いようです。
さらに、有職者について、男女別にみると有職者男性は84.7%と8割半であるものの、有職者女性は54.6%と5割半にとどまりました。

◆若者が選挙での投票先を選ぶ基準
「政策・公約」「所属政党」「選挙演説」「候補者の実績」「選挙公報」
◆高校生の3人に1人が“選挙での投票では「選挙演説」を基準に投票先を選択”と回答!

次に、選挙で投票に行きたい人(724名)の、選挙で投票する場合の投票先を選ぶ基準についてみると、最も多かったのは「掲げている政策・公約」で52.2%と半数以上が挙げ、「所属している政党」32.3%、「選挙演説の内容」27.3%、「候補者のこれまでの実績」26.4%、「選挙公報の内容」20.6%が続きました。また、「投票に行くが、何を基準に選ぶか分からない(白票を投じる方を含む)」は18.2%でした。
職業別にみると、高校生・高専生では、「選挙演説の内容」が35.8%と3人に1人が挙げ、他の職業層に比べて高い傾向がみられ、「インターネットの口コミで評判のいい候補者」(14.2%)でも、同様の傾向がみられました。

◆若者の投票率向上に有効な施策は? 「ネット投票の解禁」が半数以上の若者の投票意欲を刺激する!
◆“もっと政治について知れる・学べる機会があれば、投票しようと思う気持ちが強くなる”若者の4人に1人

また、全回答者(1,000名)に、選挙がどのように変わったら「投票しよう」と思う気持ちが(今よりも)強くなると思うか聞いたところ、「インターネットで投票ができたら」が最も多く54.6%、「もっと候補者の比較がしやすければ」26.7%、「もっと政治について知れる・学べる機会があれば」25.7%、「期日前投票が今よりも簡単にできたら」25.3%が続きました。若い世代の低い投票率の改善には、ネット投票の解禁が有効なのかもしれません。また、「もっと政治について知れる・学べる機会があれば」も4人に1人が挙げており、投票しやすいようにするだけではなく、若者が政治について知る・学ぶ機会を作ることも大切なようです。

◆日常生活と政治の関わりについての若者の意識は?
◆約8割の若者が“「就業のしやすさ」「働きやすさ」「給料・賃金」は政治の影響を受けている”と実感

選挙で投票に行きたい若者が7割以上となりましたが、日常生活と政治の関わりについては、どのように考えているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、労働関連や生活関連の項目について、どの程度政治の影響があると感じるか聞きました。

まず、労働関連の項目をみると、「就業のしやすさ(就職・転職環境)」「働きやすさ(労働環境)」「給料・賃金」では8割前後が(政治の)影響があると感じており、特に「給料・賃金」は半数近くの47.3%が「非常に影響があると感じる」と回答しました。
次に、生活関連の項目についてみると、影響があると感じているのは、労働関連の項目と同様に8割前後となり、「モノやサービスの値段(物価)」では44.8%が、「暮らしの安全(治安など)」では41.4%が、「非常に影響があると感じる」と回答しました。日常生活は政治の影響を受けていると、多くの若者が感じている様子が窺えました。

~~若者の労働組合の取り組みに関する認知状況について~~
◆労働組合の取り組みに関する若者の認知状況は?
◆「労働条件改善」「賃金引き上げ」「男女がともに働きやすい制度づくり」に関しては、高校生の3人に1人が認知

最後に、全回答者(1,000名)に、労働組合の取り組みについて知っていることを聞いたところ、「労働条件改善の取り組みを行っている」37.3%が最も多く、「賃金引き上げの取り組みを行っている」35.1%、「男女がともに働きやすい制度づくりを行っている」31.6%、「職場の環境改善を行っている」25.8%が続きました。また、「特になし」は33.1%となりました。
職業別にみると、「労働条件改善の取り組みを行っている」や「賃金引き上げの取り組みを行っている」、「男女がともに働きやすい制度づくりを行っている」は、高校生・高専生の3人に1人(それぞれ33.3%、33.1%、35.0%)が知っていることに挙げました。

「連合調べ」

【調査概要】
調査タイトル:若者の関心と政治や選挙に対する意識に関する調査
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする15歳~23歳の男女
調査期間:2015年7月4日~7月12日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル(各性年代が概ね均等になるように抽出)
実施機関:ネットエイジア株式会社

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