【第3回】『世代をつなぐ食』その実態と意識調査(30代から50代の母親対象) 

2015年06月30日
農林中央金庫は、「世代をつなぐ食 その実態と意識」(2004 年)から、各世代を対象に食に関する調査を継続して実施しています。本年は子どもを持つ母親を対象に、“食”に関する意識と実態を探ることを目的に調査を実施しました。調査にあたっては、同じく母親を対象に実施した2004 年の「『世代をつなぐ食』その実態と意識」、2010 年「第2回『世代をつなぐ食』その実態と意識」との比較検証も行い、この間の意識の変化を探っています。調査対象は、首都圏居住の 30代から50代の母親 400 名、調査期間は 2015 年 4 月 4 日から 4 月 14 日までです。

【調査結果サマリー】

食生活の実態
・朝食を家族揃ってとる回数、「ほとんどない」が 4 割(42.3%)を超える
 ~家族揃った朝食は、週平均で見ても 1.8 回となり、前回(5 年前)2.3 回に比べて減少
 ~夕食を揃って食べる回数も、週平均で前々回(11 年前)3.3 回→前回 3.1 回→今回 2.9 回と長期的に減少傾向
・“気をつけていること”トップは生鮮食品・加工食品ともに「賞味期限・消費期限」で 7 割超
 ~捨てることは「もったいない」が多数派だが、一方で「健康や安全のために仕方がない」との意識も高まる
・外食の月平均頻度が、前々回から 1.1 回→1.3 回→1.4 回と長期的に増加傾向
・家庭の食費、月「4~6 万未満」がボリュームゾーン(45.8%)、平均は 61,108 円
 ~前々回 68,840 円、前回 62,255 円、今回 61,108 円と減少傾向が続く
 ~自家生産(家庭栽培)の“食費換算額”は前々回 5,138 円、前回 1,790 円、今回 3,784 円と持ち直し

食に関する意識
・食生活で重視していることは「栄養」(73.8%)、過去 3 回を通じてトップ
 ~食生活について望んでいること、1 位「料理のレパートリーが多い」(84.3%)が過去 3 回連続トップ
 ~食生活について実現できていること、1 位「なるべく手作りする」(70.0%)も過去 3 回連続トップ

食育に関する意識と実態
・料理や食についての知識を教わったのは、「母親」(86.3%)が 3 回連続 1 位
 ~料理や食についての知識をとり入れたのは、「インターネット」(5.3%→25.5%→51.0%)が急伸
 ~食まわりの“しつけ”も、「食事中に携帯電話を使わない」が急伸

日本の農業に関する意識と実態
・印象に残った“食関連ニュース”は「外食や加工食品への異物混入」(61.3%)
 ~“食の安全に関わる問題”が引き続き関心の中心だが、「円安の影響による食料品の値上がり」も 4 位
・“食料品の値上がり”は家計に“影響した”と答えた人が 8 割(80.3%)を超える
・母親のほぼ全員(97.8%)が、家計の節約のために何らかの工夫を“している”
 ~具体的には「買わずに済む物は買わずに済ませる」(66.0%)と「なるべく食事は手作り」(59.3%)が約 6 割

【調査結果】

Ⅰ.食生活の実態

1.家族全員が揃って食事をするのは週何回くらい?
・朝食を家族揃ってとる回数は、「ほとんどない」が 4 割強(42.3%)を占める
 ~週平均にすると 1.8 回で、前回 2.3 回に比べて朝食を揃って食べる人は減少傾向
・家族揃った夕食では「ほとんどない」(8.3%)は 1 割以下、最多は「2~3 回」(43.5%)

1)『朝食』を揃って食べる回数
週に何回、家族全員が揃って食事をするか聞いたところ、朝食は「ほとんどない」が 4 割強(42.3%)を占めました。以下、「2~3 回」(21.5%)、「1 回」(16.8%)、「6~7 回」(11.0%)の順に多く、家族が揃った朝食は週に平均すると 1.8 回でした。なお、「ほとんどない」を除いた場合の平均は 3.1 回です。
年代別では、《30 代》では「ほとんどない」(34.6%)が少なく、《40 代》(46.3%)、《50 代》(45.9%)に比べて 10 ポイント以上の差がついています。

◆過去調査比較:朝ごはんを家族揃って食べる回数が減少 週平均で前回 2.3 回→今回 1.8 回
前回と比較して、朝食を揃って食べるのは、「ほとんどない」(前回 32.5%→今回 42.3%)が約 10 ポイント増加したのに対し、「2~3 回」(同 27.0%→21.5%)や「6~7 回」(同 16.0%→11.0%)が減少した結果、平均でも前回 2.3 回(前々回 2.2 回)→今回 1.8 回とかなり減りました。

2)『夕食』を揃って食べる回数
夕食では、家族全員が揃うことは「ほとんどない」(8.3%)は 1 割以下となり、朝食(「ほとんどない」が 42.3%)とは大きく傾向が異なります。最も多いのは「2~3 回」(43.5%)で、以下「4~5回」(19.0%)、「1 回」(16.5%)、「6~7 回」(12.8%)の順となり、週平均は 2.9 回でした。ちなみに、「ほとんどない」を除いた場合の平均は 3.2 回ですが、これは朝食(3.1 回)とほぼ同数です。
年代別では、《40 代》と《50 代》に比べ、《30 代》で「ほとんどない」(3.8%)が少なく、「6~7 回」(16.5%)が多いなど、朝食と同様に他の年代に比べて《30 代》で揃って食べる頻度が高めに
なっています。

◆過去調査比較:夕ごはんでも前々回 3.3 回→前回 3.1 回→今回 2.9 回と長期的に減少傾向
過去の調査と比較すると、「2~3 回」(43.8%)が最多で比率もほぼ同値と、傾向的に大きな変化はみられませんが、週平均にして前々回 3.3 回から前回 3.1 回になり今回 2.9 回と、朝食同様に少しずつ減少している様子が読み取れます。

2.食品を選ぶ時に気をつけていることは?
・『生鮮食品』で気をつけていることは、「賞味期限・消費期限」(71.3%)が最多
 ~2 位「見た目の新鮮さ」(64.0%)、3 位「価格」(63.8%)までが 6 割以上
・『加工食品』で気をつけていることも、「賞味期限・消費期限」(71.8%)が最多
 ~2 位は「価格」(50.5%)、3 位「材料の原産地」(43.5%)」

1)『生鮮食品』で気をつけていること
野菜、魚介類、精肉などの“生鮮食品”を選ぶ時に特に気をつけている点を聞いたところ、「賞味期限・消費期限」が7 割強(71.3%)で最も多く、以下「見た目の新鮮さ」(64.0%)、「価格」(63.8%)、「原産地」(56.5%)までの 4 項目は過半数があげており、5 位以下の「旬」(21.8%)、「添加物・農薬」(19.0%)は 2 割前後で、この間は大きく差が開いています。
年代別にみると、「見た目の新鮮さ」は若い人が高く、「旬」は逆で 50 代が高い傾向がみられ
ます。

◆過去調査比較:前回伸びた「原産地」がやや減少、前回少なくなった「旬」がやや挽回
トップの「賞味期限・消費期限」は、3 回連続(前々回 74.0%→前回 75.0%→今回 71.3%)で変わりませんが、2 位以下には変動がみられ、特に前回大きく増えた「原産地」(同 33.0%→61.3%→56.5%)が3 位から4位に下がり、逆に前回減少が目立った「旬」(同 35.3%→13.3%→21.8%)はやや挽回しました。

2)『加工食品』で気をつけていること
同様に『加工食品』を選ぶ時に気をつけている点を聞いたところ、『生鮮食品』と同様に「賞味期限・消費期限」(71.8%)が 20 ポイント以上の差をつけてトップ、2位の「価格」(50.5%)までが過半数です。3 位以下は「材料の原産地」(43.5%)、「原材料」(39.0%)、「添加物」(37.5%)、「おいしさ」(36.5%)と僅差で続いています。
『生鮮食品』とは項目が違うので単純には比較できませんが、「賞味期限・消費期限」が約70%強で変わらなかったのに対し、「価格」(50.5%)では『生鮮食品』(63.8%)と比べて 10 ポイント以上の開きがみられます。
年代別では、「賞味期限・消費期限」「材料の原産地」「原材料」などは年代が上がるほど高くなる傾向なのに対し、「価格」は逆に若い人ほど高く、《30 代》(61.7%)と《50 代》(39.1%)では20 ポイント以上も差が開いています。

◆過去調査比較:「材料の原産地」「原材料」は、加工品では前回に引き続き増加傾向が続く
「賞味期限・消費期限」(前々回 86%→前回 79.5%→今回 71.8%)のトップは変わらないものの、長期的な減少傾向がみられます。また、『生鮮食品』とは異なり、「材料の原産地」(同 11.5%→36.3%→43.5%)や「原材料」(同 26.3%→35.0%→39%)などは、穏やかながらも前回に引き続き増加傾向が続いています。

3.料理・食品は、購入することが多い? 自分で作ることが多い?
・“自分で作ることが多い”料理・食品 1 位は、過去 3 回変わらずに「みそ汁」(92.3%)
 ~“購入することが多い”トップ 3 も、「ドレッシング」「だし」「漬物」で変化なし

13 種類の料理・食品について、普段“購入することが多い”か、それとも“自分で作ることが多い”かを聞いたところ、“購入することが多い”のは、「ドレッシング」(79.0%)と「だし」(77.5%)で、ともに 8 割近くに達しています。「漬物」(46.0%)も半数近くを占めており、この 3 種類が“作る”よりも“購入”することが多い料理・食品でした。
そのほかの料理・食品は、いずれも“作る”ことのほうが多く、特に「みそ汁」(92.3%)は 9 割を超え、「おにぎり」(83.5%)、「おでん」(81.5%)、「きんぴらごぼう」(81.5%)、「ハンバーグ」(81.0%)なども 8 割台に達しています。
年代別では、「だし」や「天ぷら」は若い人ほど“購入することが多い”のに対し、年代が上がるほど「とんかつ」や「天ぷら」を“作る”が多いなど、総じて年代が上がるほど「手作り」が増える傾向がみられます。ただし例外的に「カレー」「ハンバーグ」は、若い人のほうが“作ることが多い”料理となっています。

◆過去調査比較:“購入”する料理・食品、過去 3 回連続で「ドレッシング」「だし」「漬物」“購入することが多い”料理・食品のトップ3は過去3回を通して変わらず、ドレッシング、だし、漬物で、割合もほとんど変わらないなど、全体にあまり大きな変化はありません。そうした中で、前回は「購入」が増えたカレー(レトルト)で「作る」が増えた一方で、前回「作る」が増えたとんかつや天ぷらなどは減りました。

4.“我が家の味”といえば、どんな料理?
・“我が家の味”の代表は、餃子(13.8%)
 ~2 位「ハンバーグ」(10.0%)、3 位「カレーライス」(8.8%)

“我が家の味”といえばどんな料理か、自由回答で答えてもらったところ、「餃子」(13.8%)、「ハンバーグ」(10.0%)、「カレーライス」(8.8%)、「肉じゃが」(8.5%)、「唐揚げ」(7.3%)、「野菜の煮物」(6.3%)、「味噌汁」(4.3%)、「豚汁」(3.3%)などの順で、実にさまざまな料理があげられており、“中華”“和食”“洋食”と多種多様な料理が“我が家の味”となっていることが分かります。
年代別にみると、「ハンバーグ」「唐揚げ」などは若い人に多く、「肉じゃが」「豚汁」などは年代が上の人ほど多くあげる傾向がみられます。

◆過去調査比較:トップ「餃子」は 2 回連続、前々回トップの「野菜の煮物」は順位を下げる前回もトップは「餃子」(13.0%)で、「肉じゃが」(10.3%)、「野菜の煮物」(8.3%)、「ハンバーグ」(7.8%)、「カレーライス」(7.3%)、「味噌汁」(5.3%)が続きました。前々回のトップ 3 も「野菜の煮物」(43 件)、「餃子」(42 件)、「肉じゃが」(34 件)と、順位の変動はあるものの顔ぶれは変わらず、傾向的には似通っています。

5.食品を捨てることについて、どう感じる?
・使い切れなかったり、食べ残したりして、捨てる量は「少ない」(64.8%)が大多数
 ~前々回(53.3%)、前回(58.0%)と長期的に“節約意識”の高まりがみられる
・食品を捨てることについては、「もったいない」が圧倒的多数派(91.5%)を占める
 ~一方で「健康や安全のために仕方がない」(15.8%→19.5%)との意識も高まる

1)食材を使い切れなかったり、食べ残したりして捨てる量
食材を購入して使い切れなかったり、食べ残したりして、食品を捨てる量は、多い方だと思うか、それとも少ない方だと思うか聞くと、「やや少ない」(30.0%)、「とても少ない」(34.8%)がともに 3 割台で多く、合わせて“少ない”(64.8%)という人が多数を占めます。続いて、「普通」(25.0%)が多く、「とても多い」(0.5%)や「やや多い」(9.8%)を合わせた“多い”(10.3%)という回答は 1 割程度にとどまっています。

◆過去調査比較:食品を捨てる量が“少ない”人が長期的に増加傾向
“多い”は前々回 12.5%→前回 12.8%→今回 10.3%に、“普通”も同 34.3%→29.3%→25.0%と減り、“少ない”が同 53.3%→58.0%→64.8%と長期的に増加傾向にあり、前回よりさらに“節約意識”が強くなりました。

2)食品を捨てることについてどう感じるか
食品を捨てることについて感じることとしては、「もったいない」(91.5%)が 9 割を超えて特に多く、以下「もっと計画的に購入したい」(53.8%)、「作った人に申し訳ない」(38.0%)が続き、食品を捨てることに“後ろめたさ”を感じる人が多くなっています。加えて、「肥料などに加工できるとよい」(18.5%)、「家畜の飼料に利用できるとよい」(12.5%)など、近年のエコブームを反映してか、“再利用を”を望む声も聞かれます。一方で「健康や安全のために仕方がない」(19.5%)との意見も 2 割近くを占めています。

◆過去調査比較:総じてやや減少傾向の中で「健康や安全のために仕方がない」のみは増加
捨てることへの意識では、前回増えた「肥料などに加工できるとよい」(前回 26.8%→今回 18.5%)、「もっと計画的に購入したい」(同 60.8%→53.8%)など、“捨てる量を減らしたい”という意見は減りましたが、対照的に「健康や安全のために仕方がない」(前回 15.8%→今回 19.5%)は増えており、メタボ検診などの影響もあってか健康や安全意識の高まりをうかがわせます。

6.家族揃っての外食、月に何回くらい?
・家族揃って外食する頻度「月に 1 回くらい」(29.0%)が最多、月平均は 1.4 回
 ~若い世代ほど外食頻度が増える傾向、月平均で《30 代》は他の世代の約 2 倍

“家族揃っての外食”の頻度は、「月に 1 回くらい」(29.0%)、「月に 2~3 回くらい」(27.3%)、「2、3 ヵ月に 1 回くらい」(17.0%)が多い一方で、「週に 1 回以上」(6.0%)や「ほとんどない」(9.8%)などの家庭もあり、平均すると月に 1.4 回となっています。
傾向としては若い人ほど外食頻度が高く、特に《30 代》で「週に 1 回以上」(13.5%)、「月に 2~3 回くらい」(47.4%)が他の年代に比べて多くなっており、月平均でも《40 代》(1.0 回)や《50代》(0.9 回)が 1 回前後であるのに対し、《30 代》(2.1 回)は約 2 倍となっています。

◆過去調査比較:月平均頻度は、前々回 1.1 回、前回 1.3 回、今回 1.4 回と長期的に増加傾向
前回も前々回も「月に 1 回くらい」が最も多いなど、傾向的には大きな変化は見られません。ただし、月の平均回数で見ると、前々回が 1.1 回、前回 1.3 回、今回 1.4 回と、わずかずつですが増え続けています。

7.一カ月の食費はいくら?
・家庭の食費、月平均は 61,108 円、「4~6 万未満」がボリュームゾーン(45.8%)
 ~前々回調査より、月平均 7,732 円のマイナス、節約志向が続く

主食、副食、外食、嗜好品代を含め、家庭の食費は、一ヵ月にいくらかを聞いたところ、「4~6 万円未満」(45.8%)が最も多く、次いで「6~8 万円未満」(31.3%)が続いており、この 2 項目を合わせた“4~8 万円未満”で 8 割近くを占めており、平均は「61,108 円」でした。なお、今回の調査における最高額は「22 万円」(同居家族数=3 人)のご家庭でした。
年代別では、年代が上がるほど金額も増える傾向がみられ、月平均にして《50 代》(67,917 円)
と《30 代》(51,887 円)では 1 万 6 千円もの差が開いています。

◆過去調査比較:前々回「68,840 円」→前回「62,255 円」→今回「61,108 円」と減少傾向続く
前回と比べると、「4 万円未満」(前回 11.3%→今回 4.3%)がやや減り、「4~6 万円未満」(同 37.3%→45.8%)がやや増えましたが、総じてあまり大きな動きは見られません。ただし、前々回から比べると、平均で同 68,840 円→62,255 円→61,108 円と、わずかずつですが減少傾向が続いています。

8.自家生産(家庭栽培)している? 食費換算額は?
・“自家生産している”人は 1 割(10.5%)にとどまり、傾向的には過去調査と変わらず
 ~“食費換算額”は、“自家生産している”人で平均 3,784 円

野菜など自家で生産して食べているものがあれば、市価に換算して、一ヵ月平均いくらくらいか聞いてみました。まず“自家生産”の有無では、「0 円(自家生産していない)」がほぼ 9 割(89.5%)を占め、“自家生産をしている”のは約 1 割(10.5%)にとどまっています。
“自家生産している”家庭の換算額は、「5百円未満」(2.3%)から「1万円以上」(1.3%)とかなり幅が広く、平均額にすると「0 円(自家生産していない)」を含めた場合は「397.3 円」、“自家生産をしている”人に限ると「3,784 円」となります。
年代別にみると、《40 代》の自家生産額が最も多くなっています。

◆過去調査比較:“自家生産”食費換算額は(前々回 5,138 円→前回 1,790 円→今回 3,784 円)
“自家生産している”割合は、前回・今回ともに 10.5%と変わりませんでした。“自家生産している”家庭の食費換算額は、前回よりはずいぶん増えました(前々回 5,138 円→前回 1,790 円→今回 3,784 円)。

Ⅱ.食に関する意識

1.毎日の食生活で、特に重視していることは?
・「栄養」(73.8%)が第一、次いで「家族の好み」(63.8%)と「おいしさ」(63.0%)
 ~年代が上がるほど「安全性」を重視、食費が増えるほど「好み」「安全」を重視する傾向

毎日の食生活で“特に重視していること”としては、「栄養」(73.8%)が 7 割台で最も多く、「家族の好み」(63.8%)、「おいしさ」(63.0%)も 6 割台で続き、この 3 項目が突出して重視されています。以下は「経済性」(26.8%)、「安全性」(24.3%)、「食材の活用」(17.5%)、「バラエティー」(11.0%)の順となっています。
年代別では、「安全性」は年代が上がるほど高い傾向で、《50 代》(30.8%)では《30 代》(16.5%)の 2 倍近い割合です。1 ヵ月の食費との関連では、食費が少ない世帯ほど「経済性」や「食材の活用」が高く、経済的な面への配慮が目立ちます。一方、「家族の好み」「安全性」などは食費が多い世帯ほど高率でした。

◆過去調査比較: 最も重視されるのは常に「栄養」、トップ 3 の顔ぶれも変化なし
「家族の好み」(前回 55.8%→今回 63.8%)が 8 ポイント増えているのが最も大きな変化で、全般的な傾向はあまり変わりません。しかも、トップの「栄養」(72.8%→78.0%→73.8%)を筆頭に、前々回と比較して値を戻しているものが多く、全体傾向的にはほぼ横ばいと言えそうです。

2.食に関する感謝の気持ちを持っている?
・食に関する“感謝の気持ちを持っている”人は非常に多い(97.3%)
 ~“感謝”の理由 1 位「おいしいものがおいしく食べられることに対して」(67.9%)

“食”に関する感謝の気持ちを持っているか聞いてみたところ、「とても感謝の気持ちがある」(44.5%)が 4 割台を占め、「まあ感謝の気持ちがある」(52.8%)を合わせた“ある”(97.3%)が、大多数を占めており、感謝の気持ちが“ない”(2.8%)という人はごくわずかです。
どんなことに感謝の気持ちを持っているのかを聞くと、「おいしいものがおいしく食べられることに対して」(67.9%)、「自然の恩恵に対して」(59.1%)、「農業・漁業・酪農従事者に対して」(58.1%)、「食べ物のいのちを食べることに対して」(54.2%)などを過半数があげており、自然や生産者に対して感謝の気持ちが強いことがうかがえます。
年代別では、「おいしいものがおいしく食べられることに対して」「自然の恩恵に対して」「農業・漁業・酪農従事者に対して」など、年代が上がるほど高い割合を示す項目が多い傾向ですが、「食べ物のいのちを食べることに対して」だけは《50 代》(47.3%)が最も低くなっています。

◆過去調査比較:“感謝の気持ち”をほぼ全員が持つなど、意識に大きな変化は見られず
感謝の気持ちが“ある”(前回 96.3%→今回 97.3%)はほぼ 100%を占め、傾向は変わっていません。どんなことに感謝の気持ちを持っているのかについても、順位の変動はあるものの、大きな変化は見られません。

3.食の安全に関心がありますか?
・“食の安全に関心がある”が 94.8%と圧倒的多数派
 ~食の安全への具体的関心、1 位「食品添加物」(75.5%)、2 位「輸入食品」(62.3%)
 ~全般的に微減傾向の中、「異物混入」(38.9%→48.3%)だけは約 10 ポイント増加

1)食の安全に関心があるか
“食の安全”について、どの程度関心を持っているかを聞いたところ、「とても関心がある」(35.0%)が 3 割台を占め、「まあ関心がある」(59.8%)を合わせると、関心が“ある”(94.8%)が9 割を超えています。

◆過去調査比較:前々回より“関心”の高まりは継続しているが、前回からはほぼ横ばい傾向
「とても関心がある」(前々回 16.3%→前回 33.5%→今回 35.0%)、関心が“ある”(同 88.8%→95.0%→94.8%)と、傾向的にはほとんど変化していません。

2)具体的には何に関心があるか
“関心がある”人(379 名)に具体的な内容を聞くと、「食品添加物」(75.5%)が最多で、以下「輸入食品」(62.3%)、「残留農薬」(60.4%)、「異物混入」(48.3%)、「遺伝子組換え食品」(46.4%)、「食品偽装」(46.2%)、「BSE(狂牛病)」(34.0%)と続きます。

◆過去調査比較:主要動向としては微減傾向だが、例外的に「異物混入」に対する関心は増加
トップは変わらず「食品添加物」(前々回 85.9%→前回 83.7%→今回 75.5%)ですが減少傾向が見られ、特に「BSE(狂牛病)」(同 62.5%→45.8%→34.0%)が急減するなど、前回より減っている項目が目立つ中で、例外が「異物混入」(前回 38.9%→今回 48.3%)で約 10 ポイント増えています。

4.食の安全のため、心がけていることや実行していることは?
・“日頃心がけている・実行していること”1 位は「原産地を確認する」(79.3%)
 ~2 位「食品の表示をよく読む」(66.8%)、3 位「なるべく手作りする」(60.0%)

安全な食を守るため、日頃心がけている・実行していることとして、1 位に「原産地を確認する」(79.3%)があげられ、2 位の「食品の表示をよく読む」(66.8%)と共に、食品表示に関する項目が 1 位、2 位を占めました。3 位以下は「なるべく手作りする」(60.0%)、「気になる添加物を使っている食品は利用しない」(46.8%)、「なるべく加工度の低い食品を利用する」(31.8%)、「地元でとれた野菜・果物やその加工品を利用する」(30.8%)、「無農薬・減農薬の野菜・果物を利用する」(22.0%)と続いています。

◆過去調査比較:食品表示が注目され、前々回トップの「なるべく手作りする」は 3 位に後退
前回躍進した「原産地を確認する」(前々回 47.8%→前回 79.3%→今回 79.3%)が今回もトップを守り、前々回のトップの「なるべく手作りする」(同 61.3%→68.5%→60.0%)は 3 位に後退し、2 位に「食品の表示をよく読む」(前回 65.5%→今回 66.8%)が入りました。そのほか、「なるべく加工度の低い食品を利用する」(同22.0%→31.8%)が 10 ポイント近く増えた一方で、「なるべく手作りする」(上記)や「無農薬・減農薬の野菜・果物を利用する」(同 29.8%→22.0%)などは減少しています。

5.食生活の望みは何ですか? そのうち実現できているものは何ですか?
・食生活について望んでいること、1 位「料理のレパートリーが多い」(84.3%)
 ~過去 3 回連続でトップは「料理のレパートリーが多い」など、上位の傾向は極めて安定
・食生活について実現できていること、1 位「なるべく手作りする」(70.0%)
 ~過去 3 回の調査を通じて上位 3 項目に変動がなく、比率もほぼ同数値で推移

1)自分自身や家庭の食生活について望んでいること
自分自身や家庭の食生活について“望んでいること”として、最も多くの母親があげたのが「料理のレパートリーが多い」(84.3%)で、2 位が「なるべく手作りする」(79.3%)、3 位も「料理が上手」(77.8%)と続き、“自分の料理技術の向上”が望みのトップ 3 になっています。以下、「安全な食品を利用する」(73.0%)、「子どもに教えたり伝えたりする」(64.0%)、「家族が揃って食事をする」(63.3%)、「食事の支度にあまり時間をかけない」(62.3%)、「ゆっくり味わいながら食事をする」(60.5%)などが、食生活についての望みの代表的なものでした。

◆過去調査比較:食生活についての望み、トップは 3 回連続で「料理のレパートリーが多い」
前回の“望んでいること”のトップ 3 は「料理のレパートリーが多い」(85.0%)、「なるべく手作りする」(82.3%)、「料理が上手」(78.8%)で、今回と順位も割合も非常に似通っています。前々回のトップ 3 も「料理のレパートリーが多い」(79.3%)、「料理が上手」(75.8%)、「なるべく手作りする」(70.5%)で、2,3 位が入れ替わっているものの、傾向的にはほとんど変わっていません。

2)自分自身や家族の食生活について、すでに実現できていること
自分自身や家庭の食生活について“すでに実現できていること”として、最も多くあがったのは「なるべく手作りする」(70.0%)で、2 位以下とは約 20 ポイントもの差が開いています。以下「夫や子どもの弁当を作る」(50.5%)、「食事の支度にあまり時間をかけない」(43.5%)、「食事中の会話が多い」(43.5%)、「子どもに教えたり伝えたりする」(34.5%)、「家族が揃って食事を
する」(30.3%)、「安全な食品を利用する」(28.8%)と続いています。
年代別では、年代が若い人ほど「食事の支度にあまり時間をかけない」「家族が揃って食事をする」が多く、年代が上の人ほど「安全な食品を利用する」「下ごしらえから丁寧にする」「食べ歩きをする」「料理が上手」が多い傾向が見られます。
なお、“望んでいること”と“すでに実現していること”を比較すると、「なるべく手作りする」はかなり実現率が高いのに対し、「料理のレパートリーが多い」「料理が上手」は希望者数が多いに
もかかわらず、実現率は極めて低くなっています。

◆過去調査比較:食生活について実現できていること、トップは 3 回連続で「なるべく手作りする」
前回の“実現していること”のトップ 3 は「なるべく手作りする」(76.3%)「夫や子どもの弁当を作る」(51.5%)「食事の支度にあまり時間をかけない」(43.3%)で、前々回も「なるべく手作りする」(74.3%)「夫や子どもの弁当を作る」(43.8%)「食事の支度にあまり時間をかけない」(42.0%)と、上位は安定した傾向を示しています。
比較的変化があったものとしては、「子どもに教えたり伝えたりする」(29.5%→34.5%)「夫が料理する」(16.8%→22.5%)が増加したのに対し、「なるべく手作りする」(76.3%→70.0%)「ゆっくり味わいながら食事をする」(28.5%→23.5%)が減少しています。

Ⅲ.食育に関する意識と実態

1.料理や食についての知識、誰に教わりましたか?
・1 位「母親」(86.3%)、2 位「テレビ番組」(69.3%)の上位は変わらず
 ~「インターネット」が過半数(51.0%)を占め、若い人ほど利用率が急増

料理や食についての知識を“主に誰から教わったり、何からとり入れてきたか”を聞いたところ、「母親」(86.3%)が最も多く、2 位「テレビ番組」(69.3%)、3 位「本」(55.8%)、4 位「雑誌」(51.8%)と 5 位「インターネット」(51.0%)はほぼ同率で、ここまでの項目は過半数を占めており、多くの人に影響を与えています。
年代別では、若い人ほど「インターネット」の割合が高く、《30 代》(66.2%)では《50 代》
(39.1%)を 30 ポイント近くも上回っています。

◆過去調査比較:総じて横ばいの中、「インターネット」(5.3%→25.5%→51.0%)だけが急伸
過去の調査を通じて「母親」(前々回 75.0%→前回 86.5%→今回 86.3%)がトップで、「テレビ番組」が 2 位と上位に変動はありませんが、この間にも「インターネット」(同 5.3%→25.5%→51.0%)が大幅に増加していることが目を引きます。対照的に「新聞」(前回 24.8%→今回 16.0%)や「雑誌」(同 59.0%→51.8%)などは減少傾向にあり、3 位は比較的減少が小さかった「本」(同 59.0%→55.8%)になりました。

2.食べ物や食事のことで子どもに言い聞かせていることは?
・食まわりの“しつけ”は「食べ物を粗末にしない」(84.0%)が前回に引き続きトップ
 ~前々回トップだった「いただきます、ごちそうさま、と言う」は今回 2 位(79.8%)

食べ物や食事について“子どもに言い聞かせたり、守らせようとしていること”では、「食べ物を粗末にしない」(84.0%)が最も多く、以下「いただきます、ごちそうさま、と言う」(80.0%)、「好き嫌いをしない」(79.8%)、「食卓に肘をつかない」(73.8%)、「口に食べ物を入れたまま話をしない」(60.0%)、「食事中に携帯電話を使わない(通話・メール)」(51.0%)までの 6 項目を過半数の母親があげており、子どもに“食”についてきちんと教えようという意識がうかがえます。
年代別にみると、「いただきます、ごちそうさま、と言う」「お菓子などをだらだら食べない」「食事中にテレビを見ない」などを若い母親ほど多くあげています。

◆過去調査比較:総じて横ばい傾向の中、「食事中に携帯電話を使わない」だけが急伸
前回に引き続き「食べ物を粗末にしない」(前々回 69.5%→前回 84.8%→今回 84.0%)がトップを維持、前々回のトップだった「いただきます、ごちそうさま、と言う」(同 73.3%→79.8%→80.0%)は 2 位に、前回 2 位の「好き嫌いをしない」(同 67.0%→82.5%→79.8%)が 3 位と、トップ 3 に大きな変動はありません。ただし、前々回の調査では未調査だった「食事中に携帯電話を使わない(通話・メール)」(同 未調査→33.3%→51.0%)と急伸しており、この間の携帯電話の普及ぶりがうかがえます。

3.食べ物や食事について、何か子どもに手伝わせていますか?
・子どもに手伝わせていること 1 位「食事後の食器を運ぶ」(83.3%)が大多数を占める
 ~“食事の支度”では「野菜などの皮をむく、切る」「お米をとぐ」が 7 割超
・子どもに「食事の支度」をさせた年齢は「4~6 歳」が最多(40.9%)、平均は 5.9 歳
 ~過去比較で「食事の支度」の平均年齢(6.8 歳→6.0 歳→5.9 歳)が低年齢化

1)食べ物や食事に関して子どもに参加・実行させていることは何か
子育ての中で、食べ物や食事について、子どもにはどんなことに参加・実行させてきたのかをみると、トップは「食事後の食器を運ぶ」(83.3%)で、以下「食卓の準備」(65.3%)、「食事の支度」(64.3%)、「食品の買い物」(43.3%)、「食器を洗う」(31.8%)が続いています。

◆過去調査比較: 「食事後の食器を運ぶ」がトップなど、上位の項目や比率に変化は見られず
「食事後の食器を運ぶ」(前々回 75.0%→前回 79.5%→今回 83.3%)が前回に引き続きトップを維持、2 位も「食卓の準備」(同 65.8%→65.8%→65.3%)など、上位の項目にそれほど変動は見られません。

2)子どもがする「食事の支度」の具体的内容(第一子)
「食事の支度」をさせていると答えた人(257 名)を対象にその内容を聞いたところ、「野菜などの皮をむく、切る」(72.8%)が最多、以下「お米をとぐ」(70.4%)、「料理を作る」(63.0%)、「野菜などを洗う」(59.5%)などが多くなっています。子どもの性別では、「野菜などの皮をむく、切る」(男子 65.6%、女子 79.5%)など、全般に女子の方が“食事の支度”をしているようです。

◆過去調査比較:「野菜などの皮をむく、切る」がトップなど、項目も比率も大きな変化は見られず
前回も「野菜などの皮をむく、切る」(79.4%)が最多など、傾向に変化はありません。

3)「食事の支度」をさせるようになった年齢(第一子)
 「食事の支度」をさせるようになった年齢は、「4~6 歳」(40.9%)が最多で「3 歳以下」(24.1%)が続き、平均年齢は「5.9 歳」でした。性別では“小学校入学前までに”参加させた割合は男子(73.6%)の方が高く、平均でも男子「5.5 歳」、女子「6.3 歳」と差が開いています。

◆前回調査比較:「食事の支度」をする平均年齢(6.8 歳→6.0 歳→5.9 歳)は低年齢化傾向
「3 歳以下」、あるいは「4~6 歳」など“小学校入学前”までに子どもを食事の支度に参加させた人の子どもの平均年齢は前々回「6.8 歳」→前回「6.0 歳」→今回「5.9 歳」とわずかながら低年齢化が進んでいます。

4)子どもが一番はじめに作った料理(第一子)
食事の支度として“料理を作る”ことをあげた人(162 名)に、子どもが一番はじめに作った料
理名をあげてもらったところ、「カレーライス」(22.2%)が最も多く、以下「オムレツ・卵焼き」
(11.1%)、「目玉焼き」「味噌汁」(各 10.5%)と続きます。

◆前回調査比較:「カレーライス」「オムレツ・卵焼き」など、上位項目の傾向に大きな変化なし
前回は「カレーライス」(20.8%)、「オムレツ・卵焼き」(11.8%)、「サラダ」(9.0%)がトップ 3 で、変化としては前回は下位にランクされていた「味噌汁」が 3.5%→10.5%と増え、今回は第 3 位にランクアップしました。

Ⅳ.日本の農業に関する意識と実態

1.農畜水産物の将来について、何か要望はありませんか?
・これからの“農畜水産物”に対する要望は、1 位「安全な」(97.3%)がほぼ全員
 ~過去調査との比較では、上位項目の顔ぶれも比率も大きな変動は見られず

これからの“農畜水産物”に対する要望では、ほぼ全員が「安全な」(97.3%)をあげ、以下「おいしい」(76.0%)、「安い」(54.0%)、「減農薬の」(50.8%)、「価格変動の少ない」(50.8%)、までが過半数を占めます。「抗生物質を使っていない」(44.0%)、「無農薬の」(35.5%)、「有機栽培の」(34.5%)なども多く、“食の安全”に対する要望が極めて高いことが分かります。

◆過去調査比較:トップ 3 は「安全な」「おいしい」「安い」で順位も比率もほぼ変わらず
前回のトップ 3 は「安全な」(98.8%)、「おいしい」(76.8%)、「安い」(52.8%)で、順位も比率もほとんど前回と変わりません。また、「安い」(52.8%→54.0%)、「価格変動の少ない」(50.8%→50.8%)など“価格に関する要望”についてもほぼ変化が見られない状況です。

2.ここ 1 年間の食関連のニュースで印象に残っていることは?
・印象に残った“食関連ニュース”1 位は、「外食や加工食品への異物混入」(61.3%)
 ~「原材料偽装」「賞味期限・消費期限改ざん」とトップ 3 は“食に関わる不祥事”
 ~4 位「円安の影響による食料品の値上がり」、5 位「バター不足」なども話題に

ここ 1 年間の“食”に関するニュースで、印象に残っていることを 3 つまであげてもらったところ、「外食や加工食品への異物混入」(61.3%)が最も多く、次いで「原材料偽装」(47.3%)、「賞味期限・消費期限改ざん」(43.0%)と、トップ 3 は“食に関わる不祥事”が占めました。4 位「円安の影響による食料品の値上がり」(39.8%)と 5 位「バター不足」(38.8%)には、値上がりや品不足の話題が入っています。
年代別では、年代が若い人ほど「外食や加工食品への異物混入」「原材料偽装」「円安の影響による食料品の値上がり」を、年代が上になるほど「賞味期限・消費期限改ざん」「産地偽装」「輸入食品の安全性」をあげる割合が高くなっています。

◆過去調査比較:“食の安全に関わる問題”が引き続き関心の中心だが、“値上がり”も復活傾向
この調査項目はその時代に起きた事件を反映するので、前々回調査のトップ 3 は「農作物の盗難」「米不作、新米値上がり」「コイヘルペスウィルス病」だったのが、前回は「賞味期限・消費期限改ざん」「産地偽装」「原材料偽装」と大きく様変わりしています。傾向としては、前回に引き続き“表示の偽装・改ざん”に関連するテーマが上位を占めつつも、前々回の「値上がりや品不足」というテーマも復活の兆しを見せています。

3.“食料品の値上がり”は、家計にどの程度影響した?
・“食料品の値上がり”は家計に“影響した”と答えた人が 8 割(80.3%)を超える

前述したように「円安の影響による食料品の値上がり」を 4 割(39.8%)の人が、ここ 1 年間で印象に残った出来事としてあげていました。そこで、“食料品の値上がり”は家計にどの程度影響したかを聞いてみたところ、「とても影響した」(29.5%)が 3 割、半数が「やや影響した」(50.8%)、合わせて 8 割が“影響した”(80.3%)と答えており、やはり、“食料品の値上がり”は、家計に及ぼす影響が大きいことがうかがえます。

4.家計の節約のために、どのような工夫をしている?
・母親のほぼ全員(97.8%)が、家計の節約のために何らかの工夫を“している”
 ~節約術では「買わずに済む物は買わずに済ませる」と「なるべく食事は手作り」が約 6 割

家計の節約のためにしている工夫としては、「買わずに済む物は買わずに済ませるようにしている」(66.0%)と「なるべく食事は手作りにしている」(59.3%)が約 6 割と多く、以下「外食の回数を減らしている」(40.0%)、「もやしを使うなど、食費を減らす工夫をしている」(34.3%)、「買い物に行く前に、各種のチラシを見比べている」(32.5%)の順となっています。ほぼ全員が、家計の節約のために何らかの工夫を“している”(97.8%)としており、家計を守る主婦が節約のために、いかにいろいろな努力をしているかが分かります。

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[農林中央金庫]
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