デジタルマーケティング実施状況についてのアンケート調査(デジタルマーケティング担当者) 

2015年06月05日
デジタルマーケティングメディア「マーケ@IT」は、インターネットをはじめ、スマートフォンやタブレットのモバイルアプリ、ポッドキャスト、テレビなど、多種多様なデジタルメディアのチャネルや手法を用いるマーケティング。その実態を探るために、デジタルマーケティング施策を行っている企業の担当者300人にアンケートを実施した。

【調査トピックス】

(1) 95%以上の企業が「デジタルマーケティングの重要性」を感じている

(2) 取り組んでいるデジタルマーケティングの上位は「Web広告」(60.3%)「Webサイト最適化」(54.0%)

(3) 約3割の企業が、マーケティングに占めるデジタルマーケティングの予算は「10~24%」と回答

(4) マーケティング担当者とIT担当者が感じている共通の課題は「マーケティング部門とIT部門の情報共有・連携」


【調査結果】

(1) 95%以上の企業が「デジタルマーケティングの重要性」を感じている

デジタルマーケティングの重要性について質問したところ、95%以上が「とても重要」「どちらかと言えば重要」と回答しました。その理由については、「リアルタイムの情報展開」(IT・インターネット関連/部長クラス)、「色々なサービスの融合が図れる」(ソフトウェア・情報サービス業/課長クラス)、「企業イメージの確立」(石油系製造業/部長クラス)など、情報やサービスなどの発信における重要性を挙げる人が多くいました。

また、「最新の情報を得るために必要」(運輸業/係長クラス)、「幅広いマーケティングを行えるから必要だと思う」(自動車系製造業/係長クラス)、「購入者のニーズの掌握」(衣料系製造業/課長クラス)など、情報収集やマーケティングにおける重要性を挙げる人もいました。いずれにしても、顧客獲得のための重要な戦略と考えているようです。

さらに、「動きが早いマーケットに対し、効果を確認しながら進捗を追える」(ソフトウェア・情報サービス業/係長クラス)、「効率的、迅速化、経費低減」(家電系製造業/課長クラス)など、リアルタイムでチェックと反映ができるスピーディさや、費用対効果などの面でもメリットを感じる声が多くみられました。

一方、「重要ではない」と回答したのは、「一般営業が少ない」(運輸業/本部長クラス)、「需要がない」(総合商社/係長クラス)など、一般の顧客層が少ない業界であるケースが多いようです。また、「社内体制が整っていない」(サービス業/係長クラス)、「コストがまだ高い」(IT・インターネット関連/本部長クラス)など、自社で展開するには時期尚早とする声もありました。

(2) 取り組んでいるデジタルマーケティングの上位は「Web広告」(60.3%)「Webサイト最適化」(54.0%)

自社のデジタルマーケティングで取り組んでいるものとして最も多かった分野は、「Web広告」「Webサイト最適化」で、過半数以上が取り組んでいることがわかりました。また、ソーシャルメディアやコンテンツ、メールなどを活用したマーケティングが上位にランクインしています。広告やアプリの活用によるモバイル対応も進んでいるようです。

(3) 約3割の企業が、マーケティングに占めるデジタルマーケティングの予算は「10~24%」と回答

マーケティング全体の予算において、デジタルマーケティングが占める数字としては「10~24%」と3割以上が回答、次いで回答の多かった「25~49%」「5~9%」も、それぞれ2割以下という結果になりました。まだまだ従来型のマーケティングに注力する傾向が根強くあると言えます。しかし、その一方で、「50%~100%」と回答した企業が全体の1割近くを占めていたことにも注目したいところです。今後、数字が逆転することも考えられそうです。

(4) マーケティング担当者とIT担当者が感じている共通の課題は「マーケティング部門とIT部門の情報共有・連携」

ほとんどの項目で、デジタルマーケティングの実施において「重要である」と回答する人が9割以上という結果になりました。しかし、各項目について実際に出来ているかと聞いたところ、「出来ていない」との回答が3~5割程度を占めています。特に「CMOとCIOの連携が必要である」という項目では、その必要性を認識していても、実際に連携できている割合は最も低く、55.0%にとどまりました。社内における連携体制や、理解・浸透のための教育・指導体制などはまだまだ整備が必要だと感じているようです。

マーケティング担当者とIT担当者、それぞれに「自社のデジタルマーケティングが進んでいる理由・遅れている理由」について質問したところ、両者、いずれの理由においても「マーケティング部門とIT部門の情報共有・連携」と回答する人が最も多くなりました。部門をまたいで連携をしていくことの重要性を感じていることがわかります。

また、進んでいる理由については、「上層部がデータ活用に関しての有効性を理解しているから」「デジタルマーケティングへの知見があるから」との回答が上位にランクインする一方、遅れている理由は、「データ分析が可能な人員が不足しているから」「デジタルマーケティングへの知見が足らないから」が上位となりました。経営層がこの分野にどれだけ注力しているのか、また、過去にどれだけ注力してきたかによって、大きな差が出てきていると言えるかもしれません。


【調査概要】
調査タイトル:マーケティングに関するアンケート
調査方法  :インターネットリサーチ
調査期間  :2015年4月24日~4月30日
調査対象  :従業員300人以上の会社に勤務しているデジタルマーケティング担当者(Qzoo会員)300名

※「デジタルマーケティング」…ここでは「統合型デジタルマーケティング」のことを指す。「統合型デジタルマーケティング」とは、各デジタルマーケティング施策を個別で行うのではなく、統合的に一貫性をもって進めるマーケティングの考え方。

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