「ブラック企業」のイメージ調査 

2015年06月08日
全研本社が運営する働き方と天職を考えるウェブマガジン「瓦版」では、世の中を騒がせるブラック企業に焦点を当て、ユーザーの声を集め、その意見をまとめました。

【調査結果詳細】

政府は悪質なブラック企業の社名を公表することを決定しました。認知度のある大企業が対象だそうです。瓦版「働き方白書」では今回、「ブラック企業」について調査してみました。働く人はどんな会社をブラック企業と考えるのでしょうか。

対象は瓦版ユーザー。回答者は334人。男性170人、女性164人。年代は、20代209人、30代73人、40代31人、その他21人、でした。

まず、一番気になる「あなたが考えるブラック企業の定義とは?」から見ていきましょう。トップは「長時間労働」で44%が選択しました。次いで「パワハラの横行」が33%となりました。やはり、遅くまで、長く働かせることは、「ブラック」の象徴といえそうです。さらに理不尽な上司による無謀な業務命令が常態化しているパワハラ職場もブラック認定には十分のようです。

意外ともいえるのは「低賃金」を選択した人の少なさです。14%とトップ2の半分以下しかありません。この結果から考察すると、低賃金の会社はその分仕事量が少ないということなのかもしれません。裏を返せば、ブラックな長時間労働の会社は、給与こそ並みでも、労働時間が異常に長いと考えられます。
「その他」の自由回答では、「サービス残業100時間超」、「人が定着しない」、「利益のみの追求で人を大切にしない」などが挙がっていました。「業務以外の打ち合わせが多い」という、やや盲点ともいえる回答もありました。

では、ブラック企業に入ってしまった場合、どういう理由で、そこから抜け出すのでしょうか。最も多かったのは「家庭内の事情」で39%、「病気関連」が27%で他を大きく引き離しました。ブラック企業に限らず、退職理由としては定番といえるものが並んだ格好です。
「その他」の自由回答では、次のようなものが挙がりました。「これ以上お役に立てません」、「希望の職種に就けない」、「会社が自分に合わないので」、「海外移住」。また、「もっといい待遇の会社に決まりました、と笑顔で」というブラックな回答もありました。

成長時代が終わり、成熟社会に入ったいま、企業は優秀な人材をいかに確保するが重要になりつつあります。ブラック企業であることは、もはや何のプラスにもなりません。ブラックか否かはともかく、長時間労働が常態化している企業はまず、その削減に本気で取り組む必要がありそうです。

【ブラック企業の社名公表】
厚生労働省が2015年5月18日から、悪質なブラック企業に対し、是正勧告の段階で社名を公表することを決定した。これまでは、労働基準法違反容疑などの書類送検が公表の基準だった。より厳しく対処することで、従業員に違法な労働を続ける企業を取り締まり、労働環境の改善を図る。ただし、対象は大企業のみ。中小企業はこれまで通りの基準が適用される。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2015/4/21~2015/5/19
有効回答者数:334人
回答者の属性:20代62.5%、30代21.8%、40代9.2%、その他6.2%
男女内訳:男性50.8% 女性49.1%

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[瓦版]
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