2015年度新入社員労働に関する意識調査 

2015年05月15日
ヒップスターゲートは、2015年度の新入社員に対して、労働に関する意識調査を実施。

【調査結果サマリー】

設問1.「会社の先輩や上司に何を期待するか」は「マナーや仕事の基本スキル」36.5%、「仕事以外の話ができる雰囲気」35.2%が高い数値を示した。未熟である事を素直に受け止める様子と、不足スキルをストレスなく学びたいと考えている事が分かる。

一方で設問5.「先輩や上司に期待されていること」は「不明点を確認しながら進める」27.4%、「周囲を見て気配りある行動をする」26.8%、となっている。回答からは、真面目に仕事に取り組む意欲や失敗をしたくない気持ちを汲み取る事ができる。

また、講師報告書分析では「強み=素直で真面目」「弱み=発信力」となり昨年の集計とほぼ変わりない結果となった。しかし、今年度は「強み」に「明るさ」をあげる講師が多く、大きな特徴と言える。“知らない事”への引け目がない為、卑屈にならず、学ぶ事に素直な喜びを感じている様子が印象的であった。

※2015年度新入社員における強み弱みランキング(n=1312)
強み:1位「素直」24%、2位「理解度」22%
弱み:1位「主体性・積極性・発信力」24%、2位「受け身、他者依存」18%

受講者は2002年度学習指導要領による教育(ゆとり教育)の終盤を過ごす。この教育を受けた世代は驚く程マイペースである。心のゆとりを重視した教育方針が個性を保全し大らかで素直な世代の特徴を生んだ。ところが、2011年に脱ゆとり教育が開始、受けた教育の根幹が揺らぐ中、求められる若者像と自らのギャップを認めざるを得ない状況となる。しかし、彼らは、それを持ち前の大らかさで受け入れ、社会人となった今なお学びの姿勢を崩していない。

設問2「働くうえで重要だと感じている事」は、回答順位に昨年との違いはないが、「仕事がこなせる能力」の回答率が若干上昇している(39%→43%)。昨年2位の「同期や先輩との良好な関係」のポイントが移行しているのだが、ここでも知識を得たいという傾向が伺える。

設問6「将来、海外で働きたいか」の回答が、「スキルが身に付いたら働きたい」に集中していることからも、現在を学びの期間と認識している事が分かる。なお、彼らの概念の軸が個人主義で、関心事が自己成長である事も汲み取る事ができ、かつての若者にあった会社への貢献意識は薄いと言ってよい。

興味深いのが、設問3「仕事をする上でのモチベーション」に対して、「給与・昇給・昇格」の回答が昨年比4.8%増だという事だ。各設問が昨年と近似値回答の中、この項目の回答率が上昇したのは特徴的だ。回答者は11.9%で少数派だが、低い目標設定を指摘された彼らの中に、仕事の対価として、給与をあげられる受講者がいるのを、頼もしく感じる。

設問1.「会社の先輩や上司に期待すること」
1位:マナーや仕事の進め方基礎を教えてほしい36.5%
2位:仕事以外の話もできる雰囲気があるとよい35.2%

設問2.「働くうえで重要だと感じていること」
1位:仕事がこなせる能力を身につける42.9%
2位:同期や先輩との良好な人間関係40.6%

設問3.「仕事をする上でのモチベーション」
1位:自己実現-夢や理想の自分32.7%
2位:社会人としての成長26.7%

設問4.「指示を受けた仕事で不明点があった時」
1位:指示を受けた人に確認する35.3%
2位:周囲の人に確認する30.6%

設問5.「先輩や上司から期待されていること」
1位:不明点を確認しながら進める27.4%
2位:周囲を見て気配りある行動をする26.8%

設問6.「将来、海外で働きたいか」
1位:スキルが身についたら働きたい45.0%
2位:短期間ならば働きたい22.6%


【調査概要】
調査名称:2015年度新入社員労働に関する意識調査
調査方法:選択式アンケート
対象人数:1312名
調査期間:2015年3月30日~5月1日 

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[ヒップスターゲート]
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