排泄トラブルに悩む方の生活者実態調査 

2015年04月17日
ユニ・チャームは、超高齢社会の重要テーマである「健康寿命延伸」を阻害する要因を調査するために、排泄トラブルに悩む方を対象に生活者実態調査を行いました。今回は、その調査結果の一部をご紹介いたします。

【調査まとめ】

◆排泄トラブルを経験したことがある方は、50歳以上で4人に1人に上る。

◆排泄ケアを「特に何もしていない」人が46.3%と、約半数がトラブルを抱えているにもかかわらずケアを未実施。

◆困ることは「夜間・睡眠中」45.3%、「外出先で困る」24.3%が上位。

◆排泄トラブルによって、約3人に1人が様々な「意欲」が減退。「睡眠の時間や質」23.4%、外出意欲14.4%、運動意欲11.7%、食事意欲8.6%へ影響。

◆適切な排泄ケア実施者は、非実施者に比べて生活への満足度が高い。


【調査背景】

今年、団塊世代が総じて65歳以上の高齢者に突入し、2025年にはこの団塊世代が75歳以上の後期高齢者に入る「2025年問題」が控えています。その中、厚生労働省では、「健康日本21」を掲げ「健康寿命延伸」に向け、現在様々な取り組みがなされています。なかでも、健康の三原則「調和のとれた食事・適切な運動・十分な睡眠」の重要性が広く認知されています。一方、65歳以上の高齢者の78%が抱える排泄のトラブルと健康寿命の関連については、『周囲には知られたくない』と、人に言えず1人で切実に悩むケースが多く、表立って問題視されることがありませんでした。
この度、超高齢社会の重要テーマである「健康寿命延伸」を阻害する要因を調査するために、排泄トラブルに悩む方を対象に生活者実態調査を行いました。今回は、その調査結果の一部をご紹介いたします。

【調査結果】

(1) 50歳以上の4人に1人は排泄トラブル経験者、約半数が「何もしていない」
男性・女性の50歳以上の全体では24.9%、4人に1人が尿もれ、便失禁等の排泄トラブルの経験がある事がわかりました(図1)。50代の現役世代では約4.5人に1人が経験者。

排泄ケアの対処状況は、全体の46.3%が「特に何もしていない」と回答(図2)。約半数近い人がトラブルを抱えているが、放置していることが確認できた。

(2) 排泄トラブルによる困りごと、上位は睡眠への悪影響、外出を控えること
排泄トラブルで困ることは、「夜中にトイレに起きる・よく眠れない」が45.3%など睡眠への悪影響を及ぼす点、「外出先で困る」点を24.3%が確認できた。

(3) 排泄トラブルにより、約3人に1人が様々な「意欲」の減退を実感。健康に対する自信も失う
排泄トラブルによって「減ったこと」については、「睡眠の時間や質」が23.4%、また外出意欲14.4%、運動意欲11.7%、食事意欲8.6%、あらゆる「意欲」が減退することが明らかとなった。

(4) ケアの意識が高い健康三原則「食事、運動、睡眠」に対し、「排泄ケア」が重要と思う意識は低い
健康寿命延伸に向けて重要なことは、厚生労働省も掲げる健康寿命延伸三原則「食事(73.0%)」「運動(71.4%)」「睡眠(74.9%)」と認識する一方で、「排泄ケア(45.8%)」と、半数に満たない結果。

(5) 排泄トラブルの頻度が高く※3適切な排泄ケアの有無により、社会とのコミュニケーションも変化
「日常的に交流する人の有無」、「参加コミュニティの有無」において、どちらもケア非実施者に比べて排泄ケア実施者の方が社会交流をしていることが明らかとなった。
※3 排泄トラブル(尿もれ、便失禁など)が週に1回以上ある方

(6) 適切な排泄ケア実施者・非実施者では、生活満足度も変化
排泄ケア実施者の方が、ケア非実施者に比べ、排泄トラブルの頻度に関わらず「生活への満足度」が高いという結果となりました。


【調査概要】
手法 :インターネット調査
対象者:50~70代男女
    全国1,237人(男性582人 女性655人)
    排泄トラブル頻度 高・週1回以上/中・月数回程度/低・月1回程度

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ユニ・チャーム]
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