「北陸」に関するイメージ調査 

2015年03月09日
オウチーノ総研は、首都圏在住の 20~69歳男女833 名を対象に、「『北陸』に関するイメージ調査」を行った。

まず、「『北陸 4 県』と聞いて、あなたはどの県を想起しますか?」という質問をしたところ、「新潟県」「富山県」「石川県」「福井県」すべてを選んだ人は 49.8%だった。次に、「今までプライベートで北陸を訪れたことはありますか?」という質問をすると、「訪れたことがある」と回答したのが 53.2%、「訪れたことがない」が 42.6%だった。さらに、北陸に対して持つイメージを聞いてみると、最も多くの人が選んだのは「食べ物・飲み物がおいしい」で、次いで「自然が豊か」、「農業・漁業が盛ん」が続いた。最後に、「北陸新幹線が通ることで、今後あなた自身が北陸を旅先に選ぶことは増えると思いますか?」と聞いたところ、50.3%が「増える」と回答した。

【調査結果】

1. 「北陸 4 県」の認知度、49.8%。

始めに、「『北陸 4 県』と聞いて、あなたはどの県を想起しますか?」という質問をした。北陸4県を含む29都道府県のなかから選択してもらったのだが、「新潟県」「富山県」「石川県」「福井県」すべてを選んだ人は 49.8%だった。北陸 4 県のうち最も多く選択されたのが「石川県」で 65.8%、次に「富山県」が 63.1%、「福井県」が 62.9%、そして「新潟県」が 52.0%だった。「新潟県」の県庁所在地・新潟市は本州日本海側唯一の政令指定都市であり、北陸新幹線も県内の「上越妙高駅」と「糸魚川駅」を通るのだが、他の 3 県と比べると「北陸」という認識は薄いようだ。
年代別に見ると、「北陸 4 県」を認知している割合は、20 代45.5%、30代45.2%、40代47.0%、50代55.7%、60代55.7%と、20~40 代と 50~60 代では、認知度に約 10%の差が生じた。

2. 42.6%が、まだプライベートで北陸を訪れたことが「ない」。

次に、「今までプライベートで北陸を訪れたことはありますか?」という質問をした。「訪れたことがある」と回答したのが 53.2%、「訪れたことがない」が 42.6%、「住んでいたことがある」が 4.2%だった。60代は67.1%が「訪れたことがある」と回答したが、20代で「訪れたことがある」と回答したのはわずか37.1%だった。30代は 43.4%、40 代は 56.0%、50 代は 62.3%だった。
「訪れたことがある」と回答した人に、訪れた地名を具体的に回答してもらった。都道府県別では、「石川県」の地名を回答した人が最も多く 55.5%、次に「新潟県」で 48.1%、「富山県」が 30.7%、「福井県」が 23.5%だった。
さらに地名別に見ると、34.8%が「金沢」に訪れたことがあると回答した。次に多かったのが「新潟」で 17.2%、続いて「富山」が12.2%、「福井」が 9.3%、「立山黒部」が 7.0%だった。他には、「輪島」、「湯沢」、「能登」、「佐渡」、「東尋坊」などが多かった。

3. 北陸のイメージ、4 人に 1 人が「食」と回答!

次に、北陸に対して持っているイメージを聞いてみた。選択肢を15 個(「その他」、「特にイメージはない」を含む)用意し、その中から、最も当てはまるものを 1 つ選んでもらった。特に多くの人が選択したのが「食べ物・飲み物がおいしい」で 24.0%だった。4人に 1 人は、北陸というと「食」のイメージが最も強いことが分かった。次に多かったのは「自然が豊か」で 9.2%、3 番目は「農業・漁業が盛ん」で 7.6%、そして「歴史がある」5.8%が続いた。
年代別に北陸のイメージ上位 3 つを見てみると、20代は「食べ物・飲み物がおいしい」、「自然が豊か」、「農業・漁業が盛ん」、30代は「食べ物・飲み物がおいしい」、「農業・漁業が盛ん」、「自然が豊か」、40 代は「食べ物・飲み物がおいしい」、「自然が豊か」、「観光が盛ん」、50 代は「食べ物・飲み物がおいしい」、「自然が豊か」、「歴史がある」、60 代は「食べ物・飲み物がおいしい」、「伝統文化が盛ん」、「温泉が豊富」だった。「食べ物・飲み物がおいしい」が全年代で 1 位だったが、それ以外は年代によって違いが見てとれた。さらには、今回「特にイメージはない」を選んだのは 60 代が 16.2%だったのに対し、20 代は 36.5%と、約 20%の開きがあった。他の年代は、30代が 30.1%、40代が 24.7%、50代が 22.1%だった。若年層は、北陸に対して特に何のイメージも持っていない人も多いようだ。
さらに具体的に北陸のイメージを聞いてみると、「食べ物・飲み物がおいしい」を選んだ人が突出して多く持っていたイメージが、「魚介類がおいしい」だった。具体的には、「鰤」、「蟹」、「ほたるいか」、「白海老」などが挙がった。次に多かったのが「米がおいしい」、そして 3 番目が「日本酒がおいしい」だった。「和菓子」、「加賀料理」なども挙がった。
「自然が豊か」を選択した人は、「立山黒部」のイメージを持つ人が最も多く、次に「日本海」と「雪」が続いた。「農業・漁業が盛ん」は、海産物や米のイメージから、選択した人が多いようだ。

4. 2 人に 1 人は、北陸新幹線開業によって、北陸を旅先に選ぶことが「増える」と回答。

最後に、「北陸新幹線が通ることで、今後あなた自身が北陸を旅先に選ぶことは増えると思いますか?」と聞いた。結果、「増えると思う」と回答した人が 24.8%、「少し増えると思う」が 25.5%、「特に変わらないと思う」が 22.1%、「少し減ると思う」が 0.5%、「減ると思う」が 0.3%、「旅行はしない」が 26.8%だった。「増えると思う」と「少し増えると思う」を合わせると、50.3%となった。年代別に「増えると思う」、「少し増えると思う」と回答した人の割合を見ると、20 代が 43.8%、30 代が 45.8%、40 代が51.2%、50 代が 53.3%、60 代が 57.4%と、年代が上がるにつれて上昇していった。
「旅行はしない」という人を除くと、「増えると思う」と回答した人が33.9%、「少し増えると思う」が 34.8%となった。両者を合わせると、首都圏在住で、旅行に行く機会がある人のうち約 7 割は、北陸新幹線が開業することで、今後北陸を旅先に選ぶことが「増える」と回答した。
さらに、「増えると思う」、「少し増えると思う」と回答した人に、その理由を聞いた。最も多かったのが、「行きやすくなるから」という理由。「気軽に行けるようになるので、友人と旅行に行く予定を立てている」(28 歳/女性)、「なかなか北陸は行きにくかったが、気軽に行けるようになると思う」(46 歳/女性)などの声が聞かれた。次に多かったのが「利便性が向上するから」、3 番目は「移動時間が短くなるから」だった。「交通の便さえ良くなれば、行ってみたいと思っていた」(41歳/女性)、「一度北陸へ行ったことがあるが、時間がかかった。今度はスムーズに行けそう」(63 歳/男性)といった意見が挙がった。他には、「北陸新幹線に乗ってみたいから」や、「日帰りが可能になるから」なども理由として挙がった。
さらに、これまでの東京から北陸への移動手段と比較した意見も聞かれた。鉄道に関しては、「今まで特急を乗り継いでいたのに比べると、新幹線1本で行けるのは魅力的」(45 歳/女性)と、やはり乗り換えがなくなったことが大きいようだ。
飛行機に関しては、「新幹線なら予約なしに乗れるので、気軽に行けるようになる」(39 歳/男性)、「飛行機が嫌いな家族がいるので、新幹線開業は北陸地方へ行くきっかけになりそう」(50 歳/男性)という意見があった。車に関しては、首都圏から北陸まで 6 時間以上かかるうえに、冬は雪が積もるため、さらにハードルが上がる。そのため、「冬など、車で行きにくい時に新幹線が使える」(53 歳/女性)、「高齢になってくると車より電車の方が楽で安全」(61 歳/男性)などの意見が聞かれた。
また、今回の回答のなかで、これまではアクセスの悪さが北陸へ行くうえでネックになっていた、という意見もあった。例えば、「今までは交通が不便だったので選択肢になかった。これからは北陸も行ってみたい場所に入ると思う」(59 歳/女性)、「車では大変な距離で、電車では行き方さえ分からない。自然が豊富で魅力的なのに、これまでは行けなかった」(62 歳/男性)、「また行きたいとは思っていたが、鉄道だと何しろ時間がかかるため、行きにくさを感じていた」(52 歳/女性)などが挙がった。
北陸新幹線開業後、訪れてみたい場所としては、「金沢」が特に多く、次に「富山」が続いた。他には「能登」、「立山黒部」、「福井」、「温泉」などが挙がった。
日本海の海鮮や、新潟をはじめとした米どころ、おいしい米と水からできた日本酒、立山黒部の雄大な自然、各地にある温泉、江戸時代に加賀百万石の城下町として栄えた金沢の歴史と、そこに根付く伝統文化など、魅力の多い北陸。今回の調査では「前々から北陸へ行きたいと思っていた」(30 歳/女性)という声も複数聞かれた。北陸新幹線の開業によって、多くの人が北陸に訪れるきっかけになりそうだ。


【調査概要】
有効回答 首都圏在住の 20~69 歳男女 833 名
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査期間 2015 年 2 月 26 日(木)~3 月 3 日(火)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[オウチーノ総研]
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