ベスト・エンプロイヤー調査(日本における2015年度ベスト・エンプロイヤー企業) 

2015年03月27日
グローバル人事コンサルティング会社であるエーオンヒューイットは、日本における2015年度ベスト・エンプロイヤー企業を発表。

エーオンヒューイットのベスト・エンプロイヤー調査は、アジアでは2001年に初めて実施されました。日本においては今回が初の実施となり、参加企業およびマーケットからは本調査の結果に対する強い関心が寄せられています。本調査の実施と分析によって、人材を通じて組織の競争力を強化している企業の特徴と、そのような企業がベスト・エンプロイヤー企業として選ばれる理由が明確になります。

エーオンヒューイットのベスト・エンプロイヤー調査は、ビジネス、人事、人材の連係を網羅する調査としてはアジア太平洋地域で最も包括的な内容を誇ります。2015年度のベスト・エンプロイヤー調査は、日本を含め、中国、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、シンガポール、台湾、タイ、オーストラリア、ニュージーランドの12カ国で実施されました。また、信頼の高い調査結果を担保するために、毎回9カ月間をかけて参加企業の募集およびデータの収集と分析を行っています。

エーオンヒューイットのベスト・エンプロイヤー企業として選出される企業には以下の傾向が見られることが明らかになりました。

1. 社員に対して、より高い業績の創出により強くコミットする気を起こさせている
2. ビジネスの目標達成に向けて、人事制度の整備と運用を行っている
3. 長期的なビジネスの成功とサステナビリティを保つための組織運用を行っている

この度、日本からは次の2社がベスト・エンプロイヤー企業として選出されました。(アルファベット順に記載)

フェデラル エクスプレス

ザ・リッツ・カールトンホテルズ, ジャパン

また、上記の2社は、日本のみならず、APACにおけるベスト・エンプロイヤー企業としても選出されています(2015年度ベスト・エンプロイヤー調査において、APACの3カ国以上でベスト・エンプロイヤー企業として選ばれた場合はAPACにおけるベスト・エンプロイヤー企業になる)。

日本における2015年度ベスト・エンプロイヤー調査の分析結果のキー・ポイント:

社員エンゲージメント

・日本におけるエンゲージメント・スコア(平均)は32%であり、アジアのスコア(59%)と比べ、顕著な差異が見られる。

・極東アジア(日本および韓国)におけるベスト・エンプロイヤー企業のエンゲージメント・スコア(平均)は72%であり、日本および韓国のマーケット(平均)スコアをはるかに上回っている。(各々32%、52%)

・日本における若手社員の世代(1980年から2000年の生まれ)のエンゲージメント・スコアが27%でアジアにおける同じ世代の社員のエンゲージメント・スコア(56%)と31%ポイントの差異を示し、17%の若手社員の世代が自分の会社での将来のキャリア機会について明るいと答えた。


魅力のある雇用主としてのブランド


・日本の社員のうち、自社が社員とした約束を守っていると肯定的に答えた社員は3割に過ぎない。(アジア:50%)

・日本の社員10人のうち3人が自分の会社を周りの知人や友人に勧めると答えた。(アジア:10人のうち6人)

・チームワークおよび裁量権付与を社員向けの雇用主としてのブランドのキーワードに設定している会社は最も多く(71%)、その次が卓越した製品およびサービス、福利および社会的責任という順である。(各々64%)

・ラーニングとキャリアは、アジアにおいて最上位に付けられた雇用主としてのブランドのキーワード(42%)である一方で、日本ではこのキーワードを反映している会社は14%に過ぎない。

・チームワークに対する日本の社員の見方は、最も肯定的(56%)である一方で、ラーニングと自己開発に対しては肯定的な見方を示す社員が最も少ない(17%)。


効果的なリーダーシップ


・アジアのベスト・エンプロイヤー企業の56%は、部下のキャリアサポートのために行うキャリア面談に関するトレーニングをマネージャーに提供している(平均は31%)。一方で、日本の参加企業のうち、キャリア面談のトレーニングを人材開発のプログラムに導入している会社は1社もいない。

・極東アジア(日本および韓国)のベスト・エンプロイヤー企業の社員3人のうち2人が自社の経営陣は社員を価値のある財産として扱ってくれていると答えた一方で、その他企業の場合は各々30%、47%である。

・日本においては体系的な後継者育成制度を導入している参加企業は36%だが、アジアはほとんどの参加企業が導入済である(97%)。


高い業績を生み出す企業カルチャー

・日本の参加企業のうち79%の企業が非公式的なプロセスでハイポテンシャル社員を選別している一方で、アジアでは75%の参加企業が正式な人材管理プロセスを通じてハイポテンシャル社員を選別している。

・日本では自分の努力がマネージャーから認められていると感じている社員は2人のうち1人だが、アジアでは社員3人のうち2人がそのように答えている。アジアのベスト・エンプロイヤー企業の社員の場合は、その80%が自分の努力がマネージャーから認知されていると答えた。

・自身の貢献と実績が(給与以外で)適切に承認されていると答えた日本の社員は31%に過ぎない一方で、アジア全体では50%、ベスト・エンプロイヤー企業になると75%がそのように感じている。

・会社で自分の将来のキャリア機会が明るいと答えた社員は、日本の場合20%に過ぎない。その一方で、極東アジア(日本および韓国)とAPACのベスト・エンプロイヤー企業の社員は、各々59%、72%である。


詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エーオンヒューイット]
 マイページ TOP