労務行政研究所は、労務行政研究所ホームページ上で「WEB労政時報」に登録いただいている民間企業から抽出した人事・採用担当者283人を調査・集計した。

【調査結果のポイント】

1.経団連の「採用指針」の遵守意向と採用担当者個人の考え
企業としては「遵守意向」を持ちつつも、担当者個人としては「早期広報・早期選考」や「独自のスケジュール」で活動したいのがホンネ

2.採用手法の見直し
現在実施中で、さらに「拡大・充実」するという施策は、「大学で開催される会社説明会・セミナー」が45.6%でトップ。次いで「自社での対面による会社説明会・セミナー」34.3%など。注目の「インターンシップ」は、4 社に1 社程度が「拡大・充実」と回答。2016年から「新規導入」する施策は、「ターゲットとする大学群への広報・選考」「リクルーター制度」「インターンシップ」の割合が高い

【調査結果】

■企業としての対応と担当者のホンネ

企業として経団連から示された「採用指針」の遵守の意向を聞くと、「広報・選考ともに遵守する予定」が44.2%と最も割合が高く、次いで「広報は遵守し、選考は遵守しない予定」38.2%、「どちらも遵守しない予定」8.5%など。一方、人事担当者個人の考え、いわばホンネとしては、「早めに広報活動を行い、学生と接触し、選考を行う」という早期広報・早期選考型が32.2%で最も多く、次いで「指針に示された時期にとらわれず、独自に活動する」という独自スケジュール型が27.6%となり、両者を合わせると約6 割に上る。「指針に沿って活動する」という完全遵守型は25.1%と4人に1人の割合だった。企業としては「遵守意向」を持ちつつも、採用担当者としては「早期広報・早期選考」や「独自のスケジュール」で活動したいというホンネが垣間見られる。

■採用手法の見直し

現在実施中で、さらに「拡大・充実」するという施策としては、「大学で開催される会社説明会・セミナー」が45.6%でトップ。次いで「自社での対面による会社説明会・セミナー」34.3%、「ターゲットとする大学群への広報・選考」25.8%などという結果になった。
学生の就業体験の機会として導入割合が高まっている注目の「インターンシップ」は25.1%と4社に1社が「拡大・充実」と回答。また、これまで実施していなかったが、2016年採用から「新規導入」する施策は、「ターゲットとする大学群への広報・選考」が16.3%、「リクルーター制度」「インターンシップ」がともに12.0%で比較的割合が高い。

■人事・採用担当者から就活生に望むこと

就職活動中あるいはこれから就職活動を行おうとする学生に対して、人事担当者として期待すること、あるいは身に付けてほしいことについて聞いた(複数回答)。上位3 項目は、①コミュニケーション能力、②その企業に対する熱意・働く意欲、③働くことの意義や職業観の探求の順となっている。


【調査概要】
・調査対象:労務行政研究所ホームページ上で「WEB労政時報」に登録いただいている民間企業から抽出した人事労務担当者9418人
・調査概要:2014年10月7 ~21日、WEBによるアンケートを行った。集計社数は283社(1社1名)
・調査項目:指針への対応と考え、採用手法の現状と今後、自社の新卒採用の課題、人事から大学キャリアセンター・学生への要望など

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[労務行政研究所]
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