エン・ジャパンは、運営する『エン転職コンサルタント』上で、30歳以上のユーザー1,677名を対象に「転職理由・転職への期待」についてアンケート調査を行いました。

【調査結果概要】

厚生労働省が11月に発表した2014年10月度の有効求人倍率は1.1倍と高値を更新。企業の求人数が増加したことで、求職者にとっては自身の可能性を広げる職探しの選択肢が増えたとも言えそうです。今回30歳以上の転職を考えている方に行った「転職理由・転職への期待」の調査では、年収ごとに転職で実現したいことや満足度が異なることが分かりました。今後、より良いキャリアを築いていく上で、どのような軸で仕事選びをしていくと満足度が上がっていくのでしょうか。

転職をしたことがある方に、転職で期待していたことの達成度を伺うと、全体では6割の方が「満たされていない」と回答。一方、年収別では年収800万円以上の方は7割が「満たされた」と回答しています。この違いは、なぜ生まれたのでしょうか。そもそも転職理由のベスト3は「キャリアアップ」「自身の能力を試したい」「仕事内容への不満」という結果に。年収別で見ると、年収800万円以上の方は「キャリアアップ」「自身の能力を試したい」などの積極的な理由がより多く、年収500万円未満の方は挑戦以外にも「収入」「労働条件」への不満などネガティブな理由も多いことが分かりました。そのため、転職で期待していることにも差が生じています。年収800万円以上の方が期待しているのは、自己成長が実現できる「仕事内容」「裁量の幅」、年収500万円未満の方は「給与アップ」や「労働環境の改善」などが顕著でした。

【調査結果詳細】

1:年収別の転職理由。年収800万円以上の方は攻めのキャリア設計。年収500万円未満の方は攻めと現状への不満が拮抗。

『エン転職コンサルタント』の30歳以上のユーザーに「これまでに転職経験はありますか?」と伺ったところ、85%の方が「ある」と回答しました。そこで、その方々に「転職活動をし始めた理由はなんですか?」と伺いました。第1位は「キャリアアップのため」(42%)、第2位は「自身の能力を試したかったから」(33%)、第3位は「仕事内容への不満があったから」(32%)という結果になりました。現在の年収別で理由を比較すると、比較的高収入といわれる年収800万円以上の方は将来への投資・挑戦として転職を考えている傾向が強いようです。反対に男性の平均である年収500万円未満の方は、攻めの理由もある一方で、現在の職場への不満も転職へと結びついていることが分かります。具体的な項目をご紹介します。

  年収800万円以上の方が10ポイント以上高い項目
  ・「キャリアアップのため」(53%、年収500万円未満:35%)
  ・「自身の能力を試したかったから」(42%、同28%)

  年収500万円未満の方が10ポイント以上高い項目
  ・「収入が少なかったから」(35%、年収800万円以上:23%)
  ・「労働条件が悪かったから」(27%、同13%)
  ※その他、「上司への不満」「人間関係」という理由も、比較的多く挙がっています。

2:転職に期待していること、年収800万円以上の方は自己成長。年収500万円未満の方は環境改善。

「転職に期待していることはありますか?」と伺うと、97%の方が「ある」と回答しました。その方々に「具体的に、どのようなことを期待していますか?」と伺いました。第1位は「給与のアップ」(69%)、第2位は「希望する仕事に就く」(58%)、第3位は「経験・能力が活かせるポジションへの転職」(52%)という回答でした。転職理由と同様に、現在の年収別で転職に期待している内容を比較しました。年収800万円以上の方は仕事内容や任される責任範囲という回答が多く、自身の強みや専門性を理解して伸ばせる環境ややりがいを追いかけているようです。一方、年収500万円未満の方は給与アップや安定などの項目を多く選択しており、まずは環境面の改善を目指しているようです。具体的な項目をご紹介します。

  年収800万円以上の方が10ポイント以上高い項目
  ・「経験・能力が活かせるポジションへの転職」(61%、年収500万円未満:44%)
  ・「裁量の幅が広がる」(34%、同21%)

  年収500万円未満の方が10ポイント以上高い項目
  ・「給与のアップ」(69%、年収800万円以上:58%)
  ・「安定・長期的な就業の確保」(50%、同28%)
  ・「良い上司・同僚・部下に巡りあう」(38%、同20%)
  ※その他、「残業時間の短縮」「休日の増加」「通勤時間の短縮」という待遇面への期待も比較的多く挙がっています。

3:転職者の6割は、転職で期待していたことを実現できず。

転職経験がある方に「転職後、期待していたことは満たされましたか?」と伺いました。全体の58%が「いいえ」と回答し、半分以上の方が転職時に期待していたことを実現できなかったことが分かります。「いいえ」と回答した方の割合を年収別で見ると、年収800万円以上の方は34%、500万円未満の方は72%となりました。期待の達成度合いは、年収別でそもそも期待していた内容が異なることもあり、差が生じているようです。具体的な成功エピソードを伺うと、年収800万円以上の方は給与の大幅なアップがなくても『大きな仕事を任され』『業務の幅が広がった』ため、自身のスキルアップにつながった、年収500万円未満の方は『給与が増えた』『業務時間が短くなった』という趣旨のものが多く寄せられました。


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「エン転職コンサルタント」利用者 1,677名
調査期間:2014年9月1日~2014年9月30日

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