日経BPコンサルティングは今年で13回目となる「企業メッセージ調査 2014」の結果をまとめ、10月31日に調査結果報告書を発行・発売。国内の444の企業メッセージ(307社)を、認知度、理解度、接触度、好感度のほか、16項目のイメージなど様々な角度から、一般消費者が評価しました。

【調査結果のポイント】

■<企業名想起率> 13年連続で「お口の恋人」(ロッテ)が首位。初ノミネートの「うまい、やすい、はやい」(吉野家ホールディグス)は、第10位にランクイン。

■<セット認知率>「お口の恋人」(ロッテ)が、「あなたと、コンビに、ファミリーマート」(ファミリーマート)、「「お、ねだん以上。」ニトリ」(ニトリ)を僅差で抑え、首位に返り咲き。「FUN TO DRIVE, AGAIN.」(トヨタ自動車)は、ノミネート3年目にして初のトップ10入り。

■<セット好感度>「味ひとすじ 永谷園」(永谷園)が首位。「お茶で日本を美しく。」(伊藤園)が、前回:第102位から、今回:第11位に急上昇。


【調査結果データ】

■<企業名想起率>50%以上だった企業は444件中わずか4社。トップは13年連続ロッテの「お口の恋人」

「企業名想起率」(メッセージを提示してその企業名の記入を求めた時、正しく記入できた回答者の比率)の全体平均は3.2%。前回の3.9%から減少し、消費者の記憶に残ることの厳しい状況が表れた。【表1】

企業名想起率が上位のメッセージは、「企業メッセージとともに想起されるもの」の各ランキングにおいても上位にあることから、言葉の意味だけではなく、ゴロの良さ、サウンドイメージ、デザインなど様々な要素で広がりを作り、記憶を定着させた結果と言える。

■<セット認知率>全体的に減少傾向にある中、スコアを伸ばしたトヨタ自動車の「FUN TO DRIVE, AGAIN.」

メッセージの発信企業名も合わせて提示して、「この企業がこのメッセージを発信していることを知っているか」という設問に対しても、セット認知率が50%を超えたのは5件のみであった。全体的に減少傾向が見られる中、前回から大きく認知を上げたメッセージもあり、「FUN TO DRIVE, AGAIN.」(トヨタ自動車)、「近くて便利」(セブン-イレブン・ジャパン)、「家に帰れば、積水ハウス。」(積水ハウス)は、いずれも10ポイント以上増加した。

「FUN TO DRIVE, AGAIN.」(トヨタ自動車)は、「企業メッセージとともに想起されるもの」における「映像・特定の場面」「有名人・著名人」のランキングで、どちらも3位にランクインした。TVCM等を通じ、ビジュアル面を印象に残すだけではなく、メッセージもセットで定着化させた事例と言えるだろう。

■<セット好感度>伊藤園の「お茶で日本を美しく」が急上昇。日本および和食文化への意識・関心の高まりか。

メッセージと発信企業名を合わせて提示し、好感度を尋ねスコア化したセット好感度では、「味ひとすじ 永谷園」(永谷園)が首位となった。グローバル化に対応し、企業メッセージにも英語を用いる企業も増えているが、上位のメッセージには、端的ながらもその企業の事業や姿勢を表現した日本語の力を活かしたメッセージが多く見られた。

また、伊藤園の「お茶で日本を美しく」が、前回第102位から第11位に急上昇した。好感度が上昇した要因の1つには、前述の要素を兼ね備え、かつ、2020年東京五輪の開催決定や、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたニュースなどを通じ、日本および和食文化への意識・関心が前回(2013年8月調査実施)よりも高まったことが考えられる。


■「企業メッセージ調査」
企業がブランドコミュニケーションの中核として発信しているメッセージを、今回は444個ノミネートし、認知度、理解度、接触度、好感度のほか、16項目のイメージなどを一般消費者に聞いた。今年で13回目の調査となる。企業メッセージとは、企業や企業グループが、自社のコンセプトや理念、姿勢、方針などを社外(消費者や取引先など)や社内(自社及びグループ企業の従業員)に伝え、浸透させるために全社的に一貫して使用している文言と定義した。(本調査2014年8月に実施/有効回答数25,375件)

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