GEヘルスケア調査(不健康な生活習慣やライフスタイルと病気) 

2013年07月04日
GEヘルスケアは、不健康な生活習慣やライフスタイルが、がんに関わる治療に対して年間約339億ドルの影響をもたらしているという調査結果を発表。さらに同調査は、そういった悪習慣を改善することで潜在的に年間250億ドルの削減が見込めることを示しています。

この調査はGFK ブリッジヘッドがGEヘルスケアからの委託により2013年5月から6月にかけて4つの悪習慣(喫煙、アルコールの過剰摂取、偏食による栄養不良、運動不足)にフォーカスし、それらが乳がん、肺がん、大腸がんの3種類のがんにどれだけ関係性があるかを検証したものです。本調査では、10の先進国と発展途上国において生活上の悪習慣から起因するがんに関わる費用を算出しました。

この調査では、全世界で費やされる年間339億ドルのコストおよび潜在的費用削減効果における10ヶ国の割合も算出しました。

世界で費やされるがん関連医療費の内訳の最も多くを占めているのがアメリカ合衆国で184億1千万ドル(全体の54.3%)、次が中国で85億7千万ドル(同25.3%)、次いでフランス、ドイツ、トルコがそれぞれ約15億ドル(同4.4%)でした。一方、新興国においては、ブラジルが3億7800万ドル(同1.1%)、サウジアラビアが1億700万ドル(同0.3%)といったように、現在は著しく低い値になっています。

喫煙と肺がんの関係性についてはすでに立証されていますが、調査結果は、運動不足や栄養不良のような他の悪習慣もがんの危険性を高め得ることを示しています。 例えば、運動不足と栄養過多はしばしば体重増加につながりますが、この調査では運動不足の男性では大腸がんの危険性が高まることが判明しました(リスクの相対値=1.61、つまり適度に運動する男性と比較した場合に大腸がんを発症する可能性が61%高くなります)。結果として、運動不足は全世界で年間1億6千万ドル相当の大腸がん治療に関係している可能性があることになります。

がんに起因する死亡のうち半数は、標準体重の維持や禁煙、正しい食生活や適度な運動、推奨される検診を受ける等、日々の健康志向によって防ぐことができます。しかしながら、この調査およびWHO(世界保健機構)のデータは、生活上の悪習慣が全ての調査対象国においてまん延し続けていることを示しています(表3参照)。

10ヶ国中7ヶ国において、25%以上の人口が未だ常習的な喫煙者です。最も喫煙が多いのはフランスとトルコで、15歳以上の約31%が喫煙者です。

フランス人女性とトルコ人男性は、それぞれ31%、47%と、調査グループ中最も高い喫煙率でした。

運動不足に関するデータでは、18歳以上の成人のうち、デスクワークなどが多く普段あまり体を動かさない生活を送っている人の割合は、サウジアラビア人が68.8%、イギリス人が63.3%と最も高かった一方、インド人は15.6%、ドイツ人は28%でした。


1 この調査で挙げられた悪習慣とは運動不足、栄養不良、アルコールの過摂取、そして喫煙です。運動不足とは一日に6時間以上椅子に座って仕事をしている人の中で、週3~4回程度運動する人に対して月に1~3回程度しか運動しない人のことを指し、栄養不良とは赤肉や加工肉を多く食べ、食物繊維をあまり摂取しない人のことを指しています。アルコール摂取は60グラム以上のアルコール量を週に1回以上摂取していることを指します。喫煙は、現在喫煙している人を以前喫煙していた人と比べたものです。
2 この調査に含まれる10の市場:ブラジル、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、サウジアラビア、トルコ、イギリス、アメリカ

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[GEヘルスケア]
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