先進運転支援システム(ADAS)用キーデバイス/コンポーネント世界市場に関する調査結果2014 

2014年10月16日
矢野経済研究所では、先進運転支援システム(ADAS)世界市場について調査を実施した。

<ADAS用キーデバイス/コンポーネントとは>
先進運転支援システム(Advanced Driving Assistance System、以下ADAS)は、車両のフロントやサイド、リアに装着されたセンサデバイスにより車両の周辺状況を検知し、事故を未然に防ぐシステムである。主な運転支援機能には、LDW(車線逸脱警報)やLKS(車線維持支援)、ACC(前方車両追従)、AEB(緊急自動ブレーキ)などがある。
本調査におけるADAS用キーデバイス/コンポーネントとは、車両のフロントおよびサイド、リアに搭載された各種センサユニット(76/77GHzミリ波レーダ、24/25GHz準ミリ波レーダ、カメラ〔CCD/CMOSセンサ〕、赤外線レーザ、ナイトビジョン)などを指す。但し、ナイトビジョンについては赤外線カメラ、ナイトビジョン用ECU、表示ディスプレイなどを含む。いずれも、乗用車および車両重量3.5t以下の商用車に搭載されるキーデバイス/コンポーネントを対象とする。

【調査結果サマリー】

◆2013年におけるADAS用キーデバイス/コンポーネントの世界市場は1,871 億円
2013年のADAS用キーデバイス/コンポーネント世界市場規模(自動車部品メーカ〔Tier.1〕出荷金額ベース)は1,871億円となった。ADAS搭載車種が日米欧で急激に増加しており、2014年から本格的な拡大基調に入り、2014年の同市場規模は前年比40.5%増となる2,629億円と予測する。

◆ADAS用キーデバイス/コンポーネント世界市場規模の2013年から2020年までの年平均成長率(CAGR)は25.2%で推移し、2020年には9,038億円に成長と予測
欧州新車アセスメントプログラム(Euro NCAP)においてADASの評価が2014年から始まり、日本や米国でも新車安全評価項目への追加が検討されている。このため、自動車メーカではADASの採用を積極的に進めており、2015~2016年よりADAS 用キーデバイス/コンポーネントの需要拡大が見込まれる。2020年のADAS用キーデバイス/コンポーネント世界市場規模(自動車部品メーカ〔Tier.1〕出荷金額ベース)は9,038億円に成長すると予測する。

◆ADAS用カメラユニットは2013年から2020年までの年平均成長率が37.1%で成長し、2020年の世界市場規模は3,347億円に拡大
ADAS用キーデバイス/コンポーネントの中で、最も成長率が高いのがADAS用カメラである。カメラは車両と人の認識・区別が可能である事から、欧州新車アセスメントプログラム(Euro NCAP)で2016年から評価が始まる歩行者保護に向けて各社の製品開発が進展中である。このため、カメラユニットのコストダウンも進み、2020 年のADAS用カメラユニットの世界市場規模(自動車部品メーカ〔Tier.1〕出荷金額ベース)は3,347億円に拡大すると予測する。


【調査概要】
調査期間:2014年6月~9月
調査対象:カーエレクトロニクスメーカ、半導体メーカ、自動車メーカ
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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