光学用PETフィルム市場に関する調査 2014 

2014年09月22日
矢野経済研究所は、国内外の光学用PETフィルム市場の調査を実施した。
本調査における光学用PETフィルム市場とは、光学用途(部材用、副資材用も含む)で使われるPETフィルムを対象とし、世界の主要(日本、韓国、台湾)メーカーの出荷数量ベースで算出した。

【調査結果サマリー】

◆2014年の光学用PETフィルム市場規模は前年比106.5%の309,410tの見込み
2014年の光学用PETフィルム市場規模(部材用、副資材用も含む)を、前年比106.5%の309,410t(メーカー出荷数量ベース)と見込む。高精細・大型モデルの液晶テレビの需要が拡大し、再びLCD部材用のフィルム需要が成長し始めており、一方でタッチパネル部材用のフィルム需要も、スマートフォン、タブレット端末向けなどを中心に拡大しており、光学用PETフィルム市場はこれまでの停滞を脱し、再び成長基調にあると予測する。

◆中国・台湾で設備投資が続き、LCD部材用PETフィルムでは海外勢がシェアを拡大
2013年のLCD部材用PETフィルム市場規模(メーカー出荷数量ベース)は、前年比103.5%の170,000tとなった。最終製品の生産拠点も中国や韓国、台湾などが主力となったことから、ボリュームゾーンであるLCD部材向けの光学用PETフィルムについても、生産規模とコスト競争力で勝る海外勢のシェアが拡大している。

◆タッチパネル部材用PETフィルムでは、日本メーカーが2016 年まで高いシェアを確保と予測
2013年のタッチパネル部材用PETフィルム市場規模(メーカー出荷数量ベース)は、前年比111.1%の13,940tとなった。国別に内訳をみると、日本メーカーが13,000t(構成比93.3%)、韓国メーカーは240t(同1.7%)、台湾メーカーは700t(同5.0%)であった。タッチパネル部材用PETフィルムのユーザー企業のほとんどが日本国内にあり、ユーザーニーズとPETフィルムメーカーが保有する技術との摺り合わせも容易であること、また、同用途は低干渉対応や熱収縮対応などが必須であり、同市場は当分の間、日本のPETフィルムメーカー、コンバーターが強みを発揮していくものと考える。


【調査概要】
・調査期間:2014年4月~7月
・調査対象:PETフィルムメーカー、プロテクトフィルムメーカー、リリースフィルムメーカー、透明導電性フィルムメーカー、ハードコートフィルムメーカー等
・調査方法:当社専門研究員による直接面談

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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