ディーセント・ワークに関する調査 

2014年09月26日
連合では、ディーセント・ワークの認知状況やディーセント・ワークの実現には何が必要なのかを探るため、「ディーセント・ワークに関する調査」を実施。
「ディーセント・ワークに関する調査」を、モバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)により、2014年8月22日~8月26日の5日間において実施し、18歳~65歳の男女(ただし、現在、会社経営者または役員の人は除く)1,000名の有効サンプルを集計しました。

ディーセント・ワーク(Decent Work)とは、「働きがいのある人間らしい仕事」と訳され、人間らしい生活を継続的に営める人間らしい労働条件の仕事のことを指します。1999年のILO(国際労働機関)の総会において、このディーセント・ワークは21世紀のILOの目標とされ、連合はディーセント・ワークの実現を呼びかけています。

【調査結果概要】

~ディーセント・ワークのイメージと認知率~
ディーセント・ワークの認知率 11.7%、「内容を知っていた」のはわずか1.7%

~何から働きがいを感じているか~
“やりたい仕事” “自分の成長” “責任ある仕事”から働きがい
女性のほうが“自分の成長”から働きがいを感じている傾向
子育て中男女の意識差 女性は“仕事とプライベートの両立”、男性は“責任ある仕事”から働きがい
働きがいには≪仕事内容≫や≪労働・職場環境≫の満足度も影響、満足度が低いほど「働きがいを感じない」

~ディーセント・ワークの実現に重要なことと、それらに対する満足度~
ディーセント・ワークの実現にどの程度重要だと思う?
「労働環境・職場環境」「賃金」「労働時間・休日日数」「仕事内容」のいずれも9割以上が『重要』と認識
満足度では、「賃金」は半数近くが『非満足』
「労働環境・職場環境」と「労働時間・休日日数」は3人に1人の割合で『非満足』
「社会保障」も9割以上が『重要』と認識するも、『機能している』との評価は6割に満たず

~仕事内容・労働条件・労働環境・社会保障に対する不満内容~
賃金に対する不満 「基本給の水準が低い」6割
労働環境・職場環境に対する不満 「職場の人間関係が悪い」5割、「パワハラやいじめ」は3割
46歳~55歳女性では「目標となる先輩・上司がいない」が半数以上
労働時間・休日日数に対する不満 「まとまった休みが取れない」「残業が多い」
正規労働者は“長時間”、非正規労働者は“短時間”に不満
仕事内容に対する不満 「やりたい仕事とは異なる」3割半
男性は“やりがいを感じない”、女性は“忙しすぎる”ことに不満
社会保障制度で不十分と感じるところ 「社会保険制度」「年金」「医療・介護サービス」

~ディーセント・ワークの実現に必要な取り組み~
ディーセント・ワークを実現するために最も必要な取り組み “制度・法律の改正”が半数以上

~ディーセント・ワークの実現によって期待できること~
ディーセント・ワークの実現によって期待できること 1位「精神的に豊かな社会」、2位「落ち着いた生活」
「持続的な経済成長につながる」は3人に1人が期待
「職場における女性の活躍拡大」は女性の3人に1人が期待
「子どもによりよい教育を受けさせられる」は小中高生の保護者の3人に1人が期待

【調査結果】

~何から働きがいを感じているか~
◆“やりたい仕事” “自分の成長” “責任ある仕事”から働きがい
 女性のほうが“自分の成長”から働きがいを感じている傾向
◆子育て中男女の意識差 女性は“仕事とプライベートの両立”、男性は“責任ある仕事”から働きがい
◆自営業者は、“感謝の言葉”が働きがいの源泉
◆働きがいには≪仕事内容≫や≪労働・職場環境≫の満足度も影響、満足度が低いほど「働きがいを感じない」

“ディーセント・ワーク”は「働きがいのある人間らしい仕事」と訳されることがありますが、何によって働きがいが感じられているのでしょうか。
現在就業中、または就業経験のある 968 名(現在就業中:765 名/現在は専業主婦・学生・無職であるが、これまでに就業経験がある:203 名)に、仕事のどのようなところに働きがいを感じているか/感じていたか聞いたところ、「自分のやりたい仕事ができている」43.3%が最も多く、「仕事を通じて自分が成長できている」40.0%、「責任ある仕事を任されている」39.9%、「働きに見合った給与が支払われている」34.6%、「自分の考えや意見を言いやすい」33.9%、「仕事とプライベートの両立ができている」33.7%が続きました。“やりたい仕事”や“自分の成長”、“責任ある仕事”によって働きがいを感じている人が多いようです。他方、「働きがいを感じられない/感じなかった」は 11.7%でした。

男女別にみると、「仕事を通じて自分が成長できている」は男性 34.4%に対し、女性では 45.6%となり、女性のほうが“自分の成長”によって働きがいを感じている様子が窺えました。
また、「公平に評価されている」(男性 22.0%、女性35.3%)や「仕事とプライベートの両立ができている」(男性 27.8%、女性 39.6%)、「管理職や同僚と良い関係が築けている」(男性 21.2%、女性 31.7%)でも女性のほうが 10 ポイント以上高く、“公平な評価”、“仕事とプライベートの両立”、“職場の人間関係”によって働きがいを感じているのは、男性よりも女性のようです。“仕事とプライベートの両立”は、特に子育て中の女性が重きを置いているようで、子どもがいる 31 歳~45 歳の女性では 54.5%(子どもがいる同年代の男性は 25.0%)と半数を超え、「自分のやりたい仕事ができている」58.2%に次いで 2 番目に高くなりました。

他方、「責任ある仕事を任されている」は男性 44.0%、女性 35.7%と男性のほうが高くなりました。特に子どもがいる 31 歳~45 歳の男性では「責任ある仕事を任されている」が 54.2%と最も高く、“責任ある仕事”に最も重きが置かれている様子が窺えました。同じ子育て中であっても男女による意識の違いが浮き彫りになる結果となりました。

また、現在の雇用形態別にみると、正規労働者では「責任ある仕事を任されている」が 50.6%、非正規労働者では「仕事とプライベートの両立ができている」が 40.2%、自営業者(フリーランス含む)では「自分のやりたい仕事ができている」が 65.8%、「仕事上で感謝の言葉をよくかけられる」が 42.5%となり、それぞれ他の雇用形態層に比べ高くなりました。正規労働者は“責任ある仕事”、非正規労働者は“仕事とプライベートの両立”、自営業者(フリーランス含む)は“やりたい仕事”や“感謝の言葉”による働きがいを他の雇用形態層よりも感じている割合が高いことが明らかになりました。

さらに、「働きがいを感じられない/感じなかった」と回答した人の割合に注目すると、全体では 11.7%となっていました。これを≪仕事内容≫や≪労働環境・職場環境≫に対する満足度別(それぞれ満足度の詳細については後述する)にみると、どちらも満足度が低いほど、働きがいを感じられていない人の割合が高く、≪仕事内容≫や≪労働環境・職場環境≫に対する満足度は、働きがいと関係しているようです。
それぞれについてみると、「働きがいを感じられない/感じなかった」としたのは、≪仕事内容≫に対し、どちらかといえば満足していない層では 23.9%、満足していない層では 40.4%、全く満足していない層では 62.5%となり、≪労働環境・職場環境≫に対し、どちらかといえば満足していない層では 17.0%、満足していない層では 29.2%、全く満足していない層では 45.8%となりました。

~ディーセント・ワークの実現に重要なことと、それらに対する満足度~
◆ディーセント・ワークの実現にどの程度重要だと思う?
 「労働環境・職場環境」「賃金」「労働時間・休日日数」「仕事内容」のいずれも 9 割以上が『重要』と認識
◆満足度では「賃金」は半数近くが『非満足』
 「労働環境・職場環境」と「労働時間・休日日数」は 3 人に 1 人の割合で『非満足』
◆「社会保障」も 9 割以上が『重要』と認識するも、『機能している』との評価は 6 割に満たず

ディーセント・ワークの実現には、何が重要だと思われているのでしょうか。
全回答者(1,000 名)に、≪仕事内容≫、≪労働時間・休日日数≫、≪賃金≫、≪労働環境・職場環境≫がディーセント・ワークの実現のためにどの程度重要だと思うか聞いたところ、≪労働環境・職場環境≫では「非常に重要だと思う」が 50.3%と半数を超え、『重要だと思う(計)』(「非常に重要だと思う」~「どちらかといえば重要だと思う」までの合計)は 97.8%となりました。その他の項目についても『重要だと思う(計)』は 9 割を超えており、≪賃金≫では 97.1%、≪労働時間・休日日数≫では 96.4%、≪仕事内容≫では 95.9%でした。仕事内容や労働条件、労働環境がディーセント・ワークの実現のためには重要であると大多数が認識していることが明らかになりました。

男女別、世代別にみると、≪労働環境・職場環境≫を「非常に重要だと思う」とした割合は、男性の 41.2%に対し女性では 59.4%と約 6 割となり、また、18 歳~30 歳では 58.0%と他の世代(31 歳~45 歳 51.2%、46 歳~55 歳 45.6%、56 歳~65 歳 46.4%)に比べ高くなりました。労働環境・職場環境を“非常に重要”だと考える傾向は、女性や若い世代で強いようです。

それでは、9 割以上がディーセント・ワークの実現のために重要だと回答した≪労働環境・職場環境≫、≪賃金≫、≪労働時間・休日日数≫、≪仕事内容≫について、どの程度満足できている/できていたのでしょうか。
現在就業中、または就業経験のある 968 名(現在就業中:765 名/現在は専業主婦・学生・無職であるが、これまでに就業経験がある:203 名)に聞いたところ、『満足(計)』(「非常に満足している/していた」~「どちらかといえば満足している/していた」の合計)は、≪労働環境・職場環境≫65.3%、≪賃金≫51.2%、≪労働時間・休日日数≫67.6%、≪仕事内容≫74.4%となりました。≪賃金≫は半数にとどまり、聴取項目中で最も低くなりました。
見方を変え、『非満足(計)』(「全く満足していない/していなかった」~「どちらかといえば満足していない/していなかった」の合計)に目を向けると、≪労働環境・職場環境≫34.7%、≪賃金≫48.7%、≪労働時間・休日日数≫32.5%、≪仕事内容≫25.6%と、いずれの項目も低いとはいえない割合でした。

ディーセント・ワーク実現のための重要度では、いずれの項目も 9 割半を超え、僅差ではあるものの、重要度の高い順に並べると、1.労働環境・職場環境、2.賃金、3.労働時間・休日日数、4.仕事内容の順でしたが、満足度の高い順に並べると、1.仕事内容、2.労働時間・休日日数、3.労働環境・職場環境、4.賃金の順となりました。

さらに、≪社会保障制度(社会的保護)≫についても同様に聞きました。
ディーセント・ワークの実現のために≪社会保障制度(社会的保護)≫はどの程度重要だと思うか聞いたところ、『重要(計)』は 97.4%となりました。仕事内容や労働条件、労働環境と同様にディーセント・ワークの実現には重要だと認識されていることがわかりました。

また、≪社会保障制度(社会的保護)≫がどの程度機能していると思うか聞いたところ、『機能(計)』(「十分に機能している」~「どちらかといえば機能している」の合計)は 59.1%、『非機能(計)』(「全く機能していない」~「どちらかといえば機能していない」の合計)は 40.9%となりました。

~仕事内容・労働条件・労働環境・社会保障に対する不満内容~
◆賃金に対する不満 「基本給の水準が低い」6 割
◆労働環境・職場環境に対する不満 「職場の人間関係が悪い」5 割、「パワハラやいじめ」は 3 割
 46 歳~55 歳女性では「目標となる先輩・上司がいない」が半数以上
◆労働時間・休日日数に対する不満 「まとまった休みが取れない」「残業が多い」
 正規労働者は“長時間”、非正規労働者は“短時間”に不満
◆仕事内容に対する不満 「やりたい仕事とは異なる」3 割半
 男性は“やりがいを感じない”、女性は“忙しすぎる”ことに不満
◆社会保障制度で不十分と感じるところ 「社会保険制度」「年金」「医療・介護サービス」

≪労働環境・職場環境≫、≪賃金≫、≪労働時間・休日日数≫、≪仕事内容≫、≪社会保障制度≫は、ディーセント・ワークの実現のために重要だとほとんどの回答者に思われているものの、それらに満足していない回答者が少なくはない実態が明らかになりました。それぞれの何を改善すれば満足度は上がるのでしょうか。満足していない層に対し、それぞれの不満内容を聞きました。

(1)賃金の不満内容

≪賃金≫の非満足層(472 名)に、不満内容を聞いたところ、「基本給の水準が低い」60.6%が最も多く、「仕事の成果に比べて低い」42.2%が 4 割台、「長期間給料がアップしない」35.4%、「残業手当や交通費などの手当が支給されていない/少ない」32.8%、「労働時間に比べて低い」30.7%が 3 割台で続きました。基本給の水準や給料が上がらないことのほか、成果や労働時間が賃金に反映されていないといった不満が上位になりました。
男女別にみると、「長期間給料がアップしない」(男性 30.6%、女性 40.6%)や「残業手当や交通費などの手当が支給されていない/少ない」(男性 27.4%、女性 38.8%)では女性のほうが高く、特に、18 歳~30 歳女性では「残業手当や交通費などの手当が支給されていない/少ない」は 50.0%と半数で 2 番目に高い項目となりました。他方、「責任・ポジションに比べて低い」(男性 23.8%、女性 13.8%)では女性より男性のほうが高くなりました。

また、現在の雇用形態別にみると、全体で最も多く挙がった「基本給の水準が低い」は、正規労働者が他の雇用形態層に比べ高く 70.0%となりました。また、全体で 2番目に多く挙がった「仕事の成果に比べて低い」は、自営業者が他の雇用形態層に比べ高く 60.6%となり、自営業者では最も高い項目となりました。

(2)労働環境・職場環境の不満内容

≪労働環境・職場環境≫の非満足層(336 名)に、不満内容を聞いたところ、「職場の人間関係が悪い」50.6%が最も多く、以下 3 割台で、「目標となる先輩・上司がいない」37.5%、「職場のルールが整っていない」35.1%、「仕事をしない人がいる」34.2%、「自分の考えや意見が発言しづらい」32.7%、「パワハラやいじめがある」31.8%が続きました。
職場の人間関係や仕事のメンバーに対する不満が上位になりました。

男女別にみると、「正規社員と非正規社員との格差が大きい」は男性 14.9%、女性 29.2%、「処遇や昇進に男女差別がある」は男性4.6%、女性21.1%となり、雇用形態や性別による格差に不満を持つ割合は女性のほうが高くなりました。他方、「ワークライフバランスに対する意識が低い」は男性 27.4%、女性 16.1%となり、ワークバランスに対する不満を持つ割合は男性のほうが高くなりました。

さらに詳しくみていくと、全体で最も多く挙げられた「職場の人間関係が悪い」は、特に 18 歳~30 歳女性で高く64.1%となりました。2 番目に多く挙げられていた「目標となる先輩・上司がいない」は、46 歳~55 歳女性では 53.1%と半数を超え、女性上司のロールモデルが必要とされている様子が窺えました。また、男性のほうが高かった「ワークライフバランスに対する意識が低い」は、56 歳~65 歳男性では 14.3%にとどまっており、男性でも不満に感じているのは 55 歳以下の世代のようです。

(3)労働時間・休日日数の不満内容

≪労働時間・休日日数≫の非満足層(314 名)に、不満内容を聞いたところ、「まとまった休みが取れない」50.3%が最も多く、「残業が多い」42.4%、「有給休暇が消化できない」40.8%が 4 割台で続きました。
男女別にみると、「休日出勤が多い」(男性 25.3%、女性 14.6%)や「深夜勤務がある」(男性 15.9%、女性 6.9%)、「残業が多い」(男性 45.9%、女性 38.2%)といった時間外労働に対する不満は女性よりも男性のほうが高くなりました。
他方、「育児や介護のための休暇が取れない」は男性 4.1%に対し、女性では 13.2%となり、女性のほうが高い結果となりました。

また、現在の雇用形態別にみると、正規労働者では「残業が多い」が54.5%、「有給休暇が消化できない」が53.1%と他の雇用形態層に比べて高くなった一方、非正規労働者では「短時間しか働けない」が 26.6%となりました。同じ労働時間に対する不満でも、正規労働者は“長時間労働”に対する不満、非正規労働者は“短時間労働”に対する不満と、雇用形態によって逆の不満を抱えているという特徴がみられました。

(4)仕事内容の不満内容

≪仕事内容≫の非満足層(247 名)に、どのようなところに不満を持っているかを聞いたところ、「やりがいを感じない」44.5%が最も多く、「忙しすぎる」37.2%、「自分のやりたい仕事とは異なる内容の業務」34.4%、「自分自身の成長が見込めない」、「業務内容が同じことの繰り返しになっている」いずれも 30.0%が 3 割台で続きました。

男女別にみると、「やりがいを感じない」(男性 52.7%、女性 35.6%)と「自分のアイデアやセンスを活かせない」(男性21.7%、女性11.0%)では男性のほうが高くなり、「忙しすぎる」(男性32.6%、女性42.4%)と「自分自身の成長が見込めない」(男性 26.4%、女性 33.9%)では女性のほうが高くなりました。

(5)≪社会保障制度≫の不十分だと思うところ

現在の≪社会保障制度≫に対し、機能していないとした層(409 名)に、どのようなところが不十分だと思うかを聞いたところ、「社会保険制度(医療、介護、年金、雇用)」66.7%が最も多く、「年金」62.8%、「医療・介護サービス」52.8%、「就労・再雇用支援」47.2%、「子ども・子育て支援」41.8%が続きました。

~ディーセント・ワークの実現によって期待できること~
◆ディーセント・ワークの実現によって期待できること 1 位「精神的に豊かな社会」、2 位「落ち着いた生活」
◆「持続的な経済成長につながる」は 3 人に 1 人が期待
◆「職場における女性の活躍拡大」は女性の 3 人に 1 人が期待
◆「子どもによりよい教育を受けさせられる」は小中高生の保護者の 3 人に 1 人が期待

それでは、ディーセント・ワークが実現すると、どのようなことがもたらされると考えられているのでしょうか。全回答者(1,000 名)に、ディーセント・ワークの実現によりどのようなことが期待できると思うか聞いたところ、「精神的に豊かな社会になる」56.6%が最も多く、「落ち着いた生活が送れる」47.2%、「従業員の平均勤続年数が長くなる」42.2%、「安心・安全な社会になる」39.5%、「老後の不安が減る」39.0%が続きました。また、「持続的な経済成長につながる」は 35.7%と 3 人に 1 人が期待できることに挙げました。ディーセント・ワークの実現によってもたらされることは、“職場”や“生活”の変化にとどまらず、“社会”の変化ももたらされると思われていることがわかりました。

男女別にみると、女性では「どのような雇用形態でも安心して働けるようになる」が46.0%と 4割半となりました。また、「職場における女性の活躍が拡大される」は 33.0%と 3 人に 1 人の割合となり、男性 15.2%の 2 倍以上の割合となりました。

次に、子有無別・末子学年区分別にみると、子どもがいる層では「子どもによりよい教育を受けさせられる」が23.6%で子どもがいない層(13.7%)よりも 10 ポイント近く高くなり、特に、末子乳幼児層では 36.5%、末子小・中・高生層では 33.6%と 3 人に 1 人の割合となりました。また、末子乳幼児層と末子小・中・高生層では「家族のコミュニケーションが増える」もそれぞれ 35.1%、34.3%と 3 人に 1 人の割合となり、全体に比べ高くなりました。子どもがいる層、特に高校生以下の子どもがいる層は、ディーセント・ワークの実現が、子どもの教育や家族のコミュニケーションにも良い影響を与えると考えていることがわかりました。

さらに、現在の雇用形態別にみると、「どのような雇用形態でも安心して働けるようになる」は非正規労働者では49.3%と約半数となり、他の雇用形態層よりも高くなりました。


【調査概要】
・調査タイトル :ディーセント・ワークに関する調査
・調査対象 :ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする 18歳~65歳の男女(ただし、現在、会社経営者または役員の人は除く)
・調査期間 :2014年8月22日~2014年8月26日
・調査方法 :インターネット調査
・調査地域 :全国
・有効回答数 :1,000サンプル・・・有効回答から性別×年代区分(※)が均等になるように抽出
 ※年代区分は次のように設定した。
 18~30歳:青年層/就職・転職期
 31~45歳:出産・子育て期
 46~55歳:ポスト子育て期
 56~65歳:退職・再雇用期

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