エンプラ世界市場に関する調査 2014 

2014年09月18日
矢野経済研究所では、次の調査要綱にてエンプラ世界市場の調査を実施した。
本調査におけるエンプラ(エンジニアリングプラスチック)世界市場とは、PC(Polycarbonate、ポリカーボネート)、PA(Polyamide、ポリアミド)、POM(Polyacetal、ポリアセタール)、PBT(Polybutylene Terephtalate、ポリブチレンテレフタレート)、変性PPE(modified Polyphenylene Ether、変性ポリフェニレンエーテル)の五大汎用エンプラを対象とし、算出した。なお、PAはPA6(ナイロン6)とPA66(ナイロン66)を合算した。

【調査結果サマリー】

◆2014年のエンプラ世界市場は799.9万t、前年比3.8%増の見込み
2013年のエンプラ世界市場規模(メーカー販売数量ベース)は、中国をはじめとするアジア経済の減速と欧州不況の長期化で成長が鈍化し、前年比2.3%増の770.8万t と推計した。2014年は先進国を中心に景気が回復基調を辿ることで、同市場規模は前年比3.8%増の799.9万t となる見込みである。

◆プラントの新増設が相次ぎエンプラの需給は緩和傾向
ここ数年、アジアを中心にエンプラメーカーによるプラントの新設や増設が相次ぎ、需給バランスは緩和傾向にある。2014年以降も増産や設備投資が続くことから需給バランス改善の見通しは立たず、汎用グレードを中心とした価格競争が続くものと予測する。このような市況を受け、日本のエンプラメーカーは素材のみを提供するマテリアルビジネスから、ユーザーの課題を解決するソリューションビジネスへの転換を加速させることが需要になると考える。

◆市場予測:2020年のエンプラ世界市場は1,000万t 規模に拡大と予測
今後のエンプラ世界市場はほぼ世界経済の成長に連動していき、2013年から2020年までの年平均成長率は3.9%となり、2020年の同市場規模(メーカー販売数量ベース)は1,000万t を越えると予測する。


【調査概要】
調査期間:2014年3月~7月
調査対象:エンプラメーカー、エンプラモルダー他
調査方法:当社専門調査員による直接面談取材をベースに、文献調査を併用

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[矢野経済研究所]
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