「子どもとゲームをめぐる現状」についての調査 

2014年04月24日
ベネッセコーポレーションが運営するBenesse 教育情報サイトは、小学生~中学生のお子さまをお持ちの保護者の方を対象に、「子どもとゲームをめぐる現状」について調査を実施。

【調査結果】

小・中学生のスタンダードは3DS 約7割が「いちばんよく使う」

8割以上の家庭にゲーム機がある一方で、保護者は、ゲーム機で遊ぶことについては、「勉強がおろそかになる」「運動をしなくなる」「視力が落ちる」といった理由で6割近くが否定的な意見を持っています。それでも買い与えるのは「子どもにねだられて、しぶしぶ……」という理由が多いと推測されます。

持っているゲーム機では、任天堂のゲーム機が圧倒的な人気を誇っているようです。ニンテンドー3DS/ニンテンドーDSが91.0%、Wii U/Wiiが65.3%の所有率を誇っています(Play Stationは22.6%、Play Station Vita/Play Station Portableは20.6%)。もっとも、学年別に種類ごとの所持率を見てみると、ニンテンドー3DS・Wii U/Wiiは小学生、Play Station・Play Station Vita/Play Station Portableは中学生で比較的所持割合が高くなる傾向がわかりました。それぞれの機種で扱われているゲーム内容などから、学齢によるゲーム機の「住み分け」が多少できているようです。また、複数種類を所持している割合は69.2%に上り、いろいろなゲームができる環境が整っている家庭が多いようです。

一方で、「よく使うゲーム機」に限ってみると、ニンテンドー3DSが単独で67.9%と圧倒的な割合を占める結果でした。複数台を所有してはいても、小・中学生の中での「ゲーム機のスタンダード」はある程度決まっているようです。

初めてのゲーム機 約8割が小3までに購入

ゲーム機を最初に買い与えるのは、子どもがいくつの頃なのでしょうか。伺ったところ、年長から小学校低学年にかけて購入しているケースが多いようです。理由としては「友達が持っていた」という回答が多く見られました。「ゲームがないと友達と遊んでもらえない」といった声があるように、ゲーム機は子どもどうしの遊びの「必需品」となっている面もあります。そのため、「友達付き合い」の増える小学校低学年の頃に欲しがる子どもが多いと考えられます。

ゲームの時間 約7割が1時間未満

さて、実際にゲーム機を買ったものの、親としては「やりすぎ」が気になります。所有しているゲームソフトの数では、6~10本持っている家庭も多く、子どもにとってみれば、いつまででもゲームを続けたいといったところでしょう。

しかし、実際に1日のうちどの程度の時間、ゲームで遊んでいるのかを聞くと、2時間未満が大半を占めました。ゲームをするにあたってルールを決めている家庭は70.6%で、そのほとんどが時間に関するルールで、しかも「30分~1時間以内」というケースが多く見られました。実際、1日に子どもがゲームをする時間も、1時間以内が7割近くを占めており、子どもはきちんとルールを守っているようです。「リビングで親の見ている範囲で遊ぶ」「ゲーム機はリビングから持ち出し禁止」というルールを決めている家庭もあり、ゲームはしたいけれど、親の厳しい監視の下でルールを守る子どもたちの様子が見えてきます。

なお、最近ゲームで遊ぶ時間に変化があったか伺ったところ、増えた、変わらない、減った、どの回答もある程度の割合を占める結果となりました。増えたケースでは、「受験が終わった」「部活をやめた」といったように、ゲームに費やせる時間が増えた、という回答が多くみられました。逆に減ったケースでは、「受験で勉強に忙しくなった」「部活が始まった」と、増えたケースと逆の理由が多い半面、「スマートフォンにはまった」という回答も目に付きました。最近ゲームをあまりしなくなったと思ったら、スマートフォンで遊ぶようになっただけ……というケースも多いようです。

6割以上が肯定的 ゲーム機で勉強すること

最近は、ゲーム機用の学習コンテンツも見られるようになりました。そこで、お子さまがゲーム機で勉強しているか伺ったところ、「ある」という回答は31.3%と、3人に1人はゲーム機で何かしら勉強しているという結果になりました。なかでも、計算・漢字・英単語などの反復学習に活用されているケースが多いようです。

お子さまがゲーム機で勉強することについて、保護者はどのように感じているのでしょうか。伺ってみたところ、6割を超える保護者が肯定的な意見を持っている、という結果になりました。「楽しみながらできる」「手軽にできる」といった取り組みやすさを評価する声や、「苦手なところを記憶して再度学習できるなどの特性がありそうだから」といったデジタル機器ならではの特性を評価する声が主にありました。
「どの程度やったか見てわからない」、「目が悪くなる」というゲーム機ならではのデメリットを挙げる否定的な意見も見られましたが、現状の保護者の評価としては肯定的な意見が優勢なようです。

ゲームというと、勉強や健康への影響といった、子どもの成長にとってあまりよくないイメージを持っている保護者も多いことでしょう。しかし、今やゲーム機は子どもたちにとって「なくてはならないもの」になっているといえます。
子どもに買い与えない、という選択肢も無論ありますが、今後もゲーム機は進化を続けるでしょうし、最近ではスマートフォンでのゲームも流行しています。勉強やゲーム以外の遊び、家族との会話など、大切にしたい時間と、ゲームで遊ぶ時間のバランスをどうすればうまくとれるのか。ゲーム機との上手な付き合い方を、子どもたちにじっくり考えさせるのもよいのではないでしょうか。


【調査概要】
調査期間:2014/3/12~2014/3/18 回答者数:1478名
調査対象:本サイトメンバー 小学生~中学生のお子さまをお持ちの保護者のかた

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[ベネッセコーポレーション]
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