勤務先でのパソコンの導入に関する調査 

2014年05月15日
日経BPコンサルティングは、企業におけるパソコン導入に関する意識調査を情報システム部門の所属者に対して実施し、その結果をまとめた。この調査では、パソコン導入時の検討ポイントとして、特に、「セキュリティ」と「パソコンの管理工数(以下、管理工数と略す)」に着目して、それらを意識する度合いやその変化、変化の要因について尋ねた。

調査を実施したのは、2014年4月22日~25日であり、Windows XPのマイクロソフトによるサポートの終了(4月9日)の直後になる。なお、Webブラウザとして普及しているInternet Explorer(IE)の脆弱性が公表された4月26日には、調査を終了していたため、この問題は本調査のセキュリティ関連の結果に影響していない。

1年前と比べ、パソコン導入検討時にセキュリティを意識

この調査では、セキュリティと管理工数について、(1)現在意識していること、(2)1年前からの意識変化、(3)1年後に予想される変化――という3つの切り口を用意した。

このうち(2)、つまりセキュリティと管理工数について意識する度合いを1年前と比べて尋ねたところ、ともに強まっており、特にセキュリティについて顕著に強まっていることが分かった。「非常に強まった」とする回答者はセキュリティで15.0%、管理工数で5.6%。「非常に強まった」と「強まった」の肯定層の合計比率は、セキュリティで49.7%、管理工数で26.9%だった。
これに対して、「弱まった」と「非常に弱まった」という否定層の合計比率はともに1%程度にとどまる。

セキュリティや管理工数への意識は1年後にさらに拡大

注目されるのは、1年後に予想される変化の結果である。セキュリティと管理工数のいずれも、「1年前と比べて強まった」より「1年後に強まる」が多く、意識がさらに高まる方向にあることが分かった。また、セキュリティに対する意識は、現在、1年前からの変化、1年後の変化という3つの切り口すべてで、管理工数を上回った。パソコンに関しては、セキュリティに対する関心が引き続き高い状況のようだ。

「Windows XPサポート終了」はセキュリティや管理工数の意識に影響

セキュリティと管理工数に対する1年前からの意識変化の要因として、「Windows XPサポート終了」と「標的型攻撃の増加、セキュリティ脆弱性の発覚などの『セキュリティの脅威の高まり』」という2つの切り口で尋ねた。

2つの切り口ともに、セキュリティの意識変化の要因としては、5割台、管理工数への意識変化の要因としては2割台である。「Windows XPサポート終了」は、セキュリティの脅威の高まりと同程度にセキュリティ意識の変化に影響した。それだけでなく、管理工数への意識変化について、セキュリティの脅威の高まりを上回る影響を与えた。


【調査概要】
調査名称:「勤務先でのパソコン導入に関する調査」
調査目的:Windows XPサポート終了(2014年4月9日)直後の時点で、企業のパソコン導入に関する意識を把握する。
調査対象者:日経BPコンサルティングの調査モニターから、情報システム部門(勤務先のシステムを担当)の所属者を抽出した。
調査方法:Webアンケート調査。上記の対象者に対して、調査協力依頼のメールを送付した。
調査時期:2014年4月22日(火)~4月25日(金)
有効回収数:700件

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日経BPコンサルティング]
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