2015年度就職活動に関する調査(2014年3月末状況) 

2014年04月30日
アイデムの人と仕事研究所は、2015年3月に卒業予定で、民間企業への就職を希望している大学3年生及び大学院1年生の男女529名を対象に、2014年3月末時点の就職活動の進捗状況・企業選定の傾向・就職活動に対する気持ちに関する調査を実施。

<調査結果概要>

【就職活動の進捗状況について】
現在のステータス:
「内々定あり」20.8%、「内々定なし」79.2%
「面接・試験段階」を挙げた人が2月末の24.1%から55.8%へ大幅に増加
エントリーシート・履歴書の提出社数も2月末の平均12.63社から平均17.58社に
面接選考企業数は2月末の平均3.12社から平均5.07社に

【企業選定の傾向について】
OB訪問の実施状況: 「内々定あり」では29.1%が実施。一方、「内々定なし」は17.2%
就職活動の相談相手: 「先輩」への相談は「内々定あり」46.4%、「内々定なし」31.7%
キャリアアンカー: 男性は「責任のある役割」、女性は「家族、仕事のバランス」を重視する傾向

<調査結果の詳細>

◆ 就職活動の進捗状況
学生に、2014年3月末時点の就職活動状況を「現在行っている主な活動」と「最も選考が進んでいる企業の進捗」に分けて聞いた。

「現在行っている主な活動」においては、「面接・試験段階」を挙げた者が55.8%と前回の2月末状況調査の24.1%から30ポイント以上増加した。また、「内々定獲得/就活継続段階」が12.7%、「内々定獲得/就活終了段階」が5.9%となり、最終段階に進んでいる者も徐々に増えてきている。

◆ エントリーシート・履歴書提出企業数
「就職活動の進捗状況」において、「現在行っている主な活動」もしくは「最も選考が進んでいる企業の進捗」が「エントリー活動段階」以降に進んでいる学生に対し、2014年3月末時点でエントリーシートや履歴書を提出した企業の数を聞いた。1人平均17.58社となり、男性では16.05社、女性では18.85社となっている。また、大企業志向の者の平均は20.98社と、中小企業志向の者(13.46社)や企業規模を意識していない者(15.16社)よりも多くなっている。

回答分布を見ると、「1~9社」の回答割合は32.7%となり、2月末状況調査の47.1%から大幅に下がった。その分、「10~29社」が43.2%から47.3%に、「30~49社」が7.8%から15.0%に伸びており、エントリーシート・履歴書の提出数が伸びていることがうかがえる。

◆ 面接選考企業数
「就職活動の進捗状況」において、「現在行っている主な活動」もしくは「最も選考が進んでいる企業の進捗」が「面接・試験段階」以降と回答した学生に対し、2014年3月末時点で、「グループディスカッションやグループワーク形式の選考」と「対面形式の面接選考」を行った企業の数を聞いた。

「グループディスカッションやグループワーク形式の選考」においては、全体の平均は3.44社となり、男性では3.42社、女性では3.45社だった。また、大企業志向の者の平均は3.75社、中小企業志向の者は2.78社、企業規模を意識していない者は3.45社という結果だった。「対面形式の面接選考」においては、全体の平均は5.07社となり、2月末状況調査に比べて約2社増えている。男性は5.18社、女性は4.98社で、男性の方がやや多いようだ。大企業志向の者は5.48社、中小企業志向の者は4.50社、企業規模を意識していない者では4.75社となっている。

◆ OB・OG訪問の実施状況
学生に、OB・OG訪問を行ったかを聞くと、「行った」19.7%、「必要性を感じているが、実際には行っていない」30.1%、「行っておらず、今後も行う予定はない」50.3%となり、実際にOB・OG訪問を行っている学生は約2割だった。

企業規模に対する志向別に見ると、大企業志向の者のうち、OB・OG訪問を「行った」者の割合は32.8%と、中小企業志向の者や企業の規模を意識していない者よりも高い。また、「必要性を感じているが、実際には行っていない」者も36.4%と高く、OB・OG訪問の必要性をより感じているようだ。

また、内々定獲得状況別に見ると、OB・OG訪問を「行った」者の割合は、「内々定あり」の者では29.1%、「内々定なし」の者では17.2%と差が生じていた。

◆ OB・OG訪問を行わない理由

また、OB・OG訪問を「必要性を感じているが、実際には行っていない」または「行っておらず、今後も行う予定はない」と回答した者に、OB・OG訪問を行わない理由を聞いた。結果は、全体では「特に必要性を感じないから」が28.7%で最も高く、次いで「面倒だから」17.4%、「どのように申し込んだらいいかわからないから」16.5%となった。「必要性を感じているが、実際には行っていない」者では、「どのように申し込んだらいいかわからないから」「何を聞けばいいのかわからないから」が上位に挙がり、「行っておらず、今後も行う予定はない」者では、「特に必要性を感じないから」「面倒だから」が大きな理由となっている。

◆ 就職活動における相談相手
学生に、就職活動に関する相談を誰にしているか聞いた。全体では、「友人・知人」という回答が突出して多く、68.6%だった。次いで、「父親・母親」45.7%、「先輩」34.8%、「キャリアセンター職員」26.7%の順となっている。男女別で見ると、女性は「父親・母親」に相談している割合が男性よりも約15ポイント高く、52.2%と半数以上に上る。

企業規模に対する志向で見ると、大企業志向の者では、中小企業志向の者や企業規模を意識していない者よりも「友人・知人」や「父親・母親」、「先輩」へ相談している割合が高い。内々定の獲得状況別に見ると、「友人・知人」「父親・母親」へ相談している割合は、内々定の有無によって大きく変わらない。しかし、「先輩」へ相談している者の割合は、「内々定あり」の者では46.4%、「内々定なし」の者では31.7%と大きく差が出ていた。

◆ キャリアアンカー
学生のキャリアアンカー(個人が自身のキャリアを選択する際に、最も大切で他に譲ることのない価値観や欲求)について聞いた。全8項目(「管理能力」「技術的・機能的能力」「安全性」「創造性」「自律と独立」「奉仕・社会献身」「純粋な挑戦」「ワーク・ライフ・バランス」)に対し、各5点満点で合計が25点になるように点数をつけてもらい、平均化している。全体の傾向では、「個人的な活動、家族、仕事のバランスをうまくとりたい」の点数が1番高く、「自分で独立したい」は最も点数が低くなっていた。

男女別で見ると、女性は男性よりも「個人的な活動、家族、仕事のバランスをうまくとりたい」の点数が高い一方、「自分で独立したい」の点数は低い。男性は、「組織の中で責任ある役割を担いたい」の点数が女性よりも高くなっている。


【調査概要】
・調査目的:2014年3月末時点における就職活動の準備・進捗状況等から、就職活動を行う学生の実態を明らかにすること
・調査対象:2015年3月卒業予定で、民間企業への就職を希望している大学3年生及び大学院1年生の男女(2014年3月末現在)
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2014年3月31日~4月6日
・有効回答:529名(男性240名、女性289名/文系341名、理系188名)

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