訪日外国人旅行者の行動調査 

2014年03月31日
JTB総合研究所は、エクスポート・ジャパンと協力し、「訪日外国人旅行者の行動~家族や友人に自慢したい日本の街や文化~」についての調査を実施。

外国人旅行者に高い人気を誇る日本情報サイト「japan-quide.com(英語版/繁体中国語版)」を訪れたユーザーに対してアンケート調査を実施。日本への旅行の経験や印象について、どんな体験が外国人旅行者の琴線に触れているのか、主に自由回答式で、これまであまり捉えきれていないような声を拾い考察した。

【調査結果】

1. 日本で最も気に入った(最も行きたい)場所は「京都」「東京」「大阪」「鎌倉」「高山」。最も楽しかった活動は「日本文化を体験する」24.9%、「美しい景色を楽しむ」15.2%、「神社やお寺を訪れる」12.9%、「日本食を食べる」11.7%。

日本で最も気に入った(未訪問の人に対しては最も行きたい)場所を聞いたところ、京都が27.5%と1位でした。日本への訪問経験者と未経験者からあげられた場所に大きな違いは見られませんでした。

最も楽しかった活動は、「日本文化の体験」が24.9%で1位でした。次に「美しい景観を楽しむ」15.2%、「神社やお寺を訪れる」12.9%、「日本食を食べる」11.7%が続きました。個別のコメントでは、“代々木公園でのパフォーマンスを見る”や“Depa-chika”など日本人の日常を感じることができるような活動もあがりました。”Depa-chika”は日本政府観光局(JNTO)のサイトでも紹介されており、手軽に多様な日本食やお菓子などを購入できる場所として広がりつつあるのだと考えられます。また、6位の「その他」で多く上げられたのは、「日本の人々との交流」に関するものでした。日本の人々との交流を通じて文化の違いや人の温かさに触れることが日本訪問の楽しみの一つとして認識されています。

訪問者の特徴を地域別にみてみると、アジアを除く北アメリカ、欧州、オセアニアからの旅行者は「日本の文化を体験する」を一番にあげていますが、アジアからの旅行者は「美しい景観を楽しむ」が最も多く、「日本食を食べる」が2位でした。アジアからの旅行者は、欧米の旅行者に比べ、日本文化というよりは、美しい景観や食を楽しむ傾向が強いようです。

2. 大都市以外で行ったことを自慢したい地域:「奈良」「高山」「北海道」「日光」「高野山」

次に、行ったことを家族や友人に自慢したい地域(回答者からみて大都市や有名観光地ではない場所)を聞いたところ、「奈良」「高山」「北海道」「日光」「高野山」などがあがりました。また、それぞれの場所をあげた理由については、美しい景観や歴史、食、温泉など様々なコメントが寄せられました。なお、少数意見(2名)ではありますが「城崎温泉」「万座温泉」「大宮盆栽村」「養老渓谷」なども挙げられました。

3. 家族や友人に語りたい体験:「花見」「祭り」「お正月」。「地域の盆踊り、夏祭り」「和風の結婚式」「豆まき」や「コミックマーケット」「コスプレ」などもあがる

次に、家族や友人に語りたい体験について自由に回答してもらった文章で、多く使用されている言葉を分析したところ(字が大きいほど単語の出現回数が多く、単語の順番や位置関係には意味はありません)、お祭りに関わることば(祭り、ねぶた、ひな祭りなど)、花見に関わる言葉(桜、花見、花など)に加え、「お正月」という言葉が多く使われていることがわかりました。日本ならではの季節感を感じられる行事が外国人旅行者にとっては、語りたい体験として大きな位置を占めていると言えます。また、「地域の盆踊り、夏祭り」や「和風の結婚式」「豆まき」など、日本人の生活に根差した行事への関心も高いことがわかります。その他としては、「コミックマーケット」「コスプレ」もあげられています。


【調査概要】
調査対象:japan-guideのサイトを訪れたユーザー(調査期間内にアンケートに答えた回答者は359名)
調査方法:インターネットアンケート調査(ウェブ上にアンケートを公開し、任意に回答を募るオープン形式)
調査言語:英語
調査時期:2014年2月6日~3月10日
回答者のプロフィール:
主な回答者の国籍はアメリカ、カナダ、オーストラリア、欧州各国、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インド、タイなど。なお、日本居住者は全体の6%の17名。日本への旅行経験者は約9割。構成としては、男性と60歳以上がやや多い。

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[JTB総合研究所]
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