アジアインサイトレポート 第7弾 『ベトナム市場実態調査都市比較編』 

2014年03月24日
インテージは、アジアの人々の意識や行動を探るため、インテージグループ各社と協力し、アジア地域の人々を対象にさまざまなテーマで実施した自主企画調査をもとにした「アジアインサイトレポート」を発行。第7弾のレポートでは、『ベトナム市場実態調査 都市比較編』を発表。今回は、インテージグループのベトナム法人のFTA Reserch and Consultants,LLCが2013年10月にハノイ、ホーチミン各都市100人の18~40才の一般男女を対象に実施した訪問面接調査「Viettrack」※の結果をもとに、ベトナム市場を分析しました。

【調査結果】

1.「気候」が違うと利用するサービスも異なる

ベトナムは全体としては高温多雨で、熱帯モンスーン気候に属している。しかし、南北に細長い国土のため、同じ時期でも地域によって気候は大きく異なる。ハノイがある北部は温帯モンスーン気候で、日本同様の四季がある。一方、ホーチミンがある南部は熱帯モンスーン気候で乾季と雨季の2シーズンである。この気候の違いにより人々のライフスタイルも異なる。
 「美容・クリーニングサービス利用率」のデータを比較してみると、南部のホーチミンでは、年中暑いこともあり美容院やサロンで洗髪などのヘアケアサービスの利用率が高い。一方、北部のハノイでは四季があり、ランドリーサービスなどの利用率が高い。

2.南部と北部では「価値観」が異なる

歴史的に中国の影響が強い北部のハノイとアメリカの影響が強い南部のホーチミンでは、人々の価値観が異なる。ハノイにおいては、集団主義で家族主義が強い意識があるのに対し、ホーチミンにおいては、よりビジネスライクで社交的である。この価値観の違いにより人々のライフスタイルも異なる。
「余暇の過ごし方」のデータを比較してみると、ハノイでは、「家族と」過ごすという回答が特に多いのに対して、ホーチミンでは「家族と」過ごすという回答と同じくらい「友達や同僚と」過ごすと回答。

まとめ
今回の結果から例えると、セーターやジャケットなどの防寒着はハノイでは必要とされるかもしれないが、ホーチミンでは必要とされないかもしれない。企業が新たな都市に進出する際には、どのような産業や商品・サービスがその都市にとって必要なものかをまず確認する「都市戦略」が重要である。


【調査概要】
調査方法:訪問面接調査 Viettrack
調査時期:2013年10月
調査対象者:ハノイ、ホーチミンの18~40才の一般男女 200 人(各都市100 人)
調査実施機関:FTA Research and Consultants, LLC

※Viettrack とは
インテージグループのベトナム法人のFTA Research and Consultant, LLC が、毎月実施している自主企画調査です。経済、流行、商品、サービスなどの観点から、ベトナム消費者の意見、評価、認知をお届けすることが目的です。

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[インテージ]
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