転職成功者の年齢調査 

2014年02月04日
インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は、2007年4月~2013年12月にDODAの転職支援サービスを利用したビジネスパーソン約5万人の転職をした年齢について調査を行った。

【調査結果】

■ミドル層の採用が活発化。35歳以上の割合は23.6%と6年で2倍以上に

転職者の平均年齢は、2008年1~3月の28.9歳から右肩上がりで、2013年10~12月には31.9歳と6年間で2.4歳上昇していることが分かりました。また、転職者の年齢分布を見ると、「25~29歳」の割合が大きく減少しており、調査開始の2007年4~9月の49.2%に比べ、2013年10~12月は40.3%と、8.9ポイント減少しています。一方、「40歳以上」の割合は2.5%から9.3%、「35~40歳」も8.0%から14.3%と大幅に増加。2013年10~12月には35歳以上の割合は23.6%と転職者の4分の1を占め、ミドル層の転職がますます活発化していることが見受けられます。一方、リーマンショック以降、新卒採用を控えていた企業が、アベノミクスによる景気回復を引き金に2013年から第二新卒層の採用に乗り出したため、「24歳以下」の転職者の割合は2013年1~3月以降、微増しています。

企業がミドル層の採用に積極的になったのは、ここ2~3年。その背景には、世の中の変化に合わせて、新商品や新サービスの開発、場合によっては新たなビジネスやマーケットを開拓する必要に迫られているためです。今までのように、社内の人材や中途で採用したポテンシャルの高い若手層を育成する方法では、世の中の変化スピードに追いつくことが難しくなり、社外から高い専門スキルを持つミドル層を即戦力として採用するようになったのです。

また、これまでミドル層の採用を阻んでいた、「能力以上の高い給料」という問題も、年功序列型給与体系の崩壊によって解消されつつあることが後押ししています。中途採用において入社時の待遇(給与)を決定する際、前職の給料を元に算出するケースも多く、勤続年数の長さといった社内のモノサシで評価された給料をそのまま参考にすることはリスクが高くもありました。それが、年功序列型の崩壊によって、能力やスキルといった社外でも通用する基準で給料が設定されるようになったことで、能力に見合った待遇を提示しやすくなったということです。

さらに、能力主義の広がりによって、「年下の上司」の存在が受け入れられつつあることも影響しているでしょう。今までの中途採用マーケットでは、配属先の上長より年下であることが求められていましたが、そういった制限は徐々に薄れている傾向にあります。他にも、経済的に余裕があり、人口の増加が確実なミドル層やシニア層をターゲットにする企業が増える中、顧客の年代に近いミドル層を採用する動きなども見られます。

このように、ミドル層の採用が活発になっているものの、それは年齢に応じた専門的なスキルや経験を持っていることが大前提です。さらに、その専門スキルを活かすために、環境や状況の変化に対して柔軟に思考や行動を変えられる人材は、年齢問わず企業から高く評価されます。

次に、男女別に転職者の平均年齢を見てみると、男性は31.3歳(+2.6歳)、女性が29.4歳(+1.7歳)と、特に男性の年齢上昇が目立ちます。これは、正社員として長期的にキャリアを築き、専門的なスキルを身に付けてきたミドル層の多くは男性が占めているためと考えられます。ただし、長期的なキャリア形成を望む女性が増え、企業側も女性の活用を積極的に進めていることから、数年後には女性の転職年齢も大きく上昇することが推察されます。

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[DODA]
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