養液栽培システム市場に関する調査 2013 

2013年12月04日
矢野経済研究所は、国内の施設園芸市場の調査を実施した。ここでは養液栽培システム市場を取り上げる。
養液栽培とは、土を使わずに、肥料を水に溶かした液(培養液)によって作物を栽培する栽培法である(日本養液栽培研究会より引用)。本調査における養液栽培システムとは養液栽培を行うための必要な機器類を含み、栽培品目は果菜類、葉菜類、根菜類、花卉類を対象とする。

【調査結果サマリー】

◆ 2013年の養液栽培システム市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年比103.5%の84億1,600万円と拡大の見込
2013年の養液栽培システム市場規模はメーカー出荷金額ベースで前年比103.5%の84億1,600万円の拡大を見込む。国内農業は担い手や後継者不足、農家の安定収入の難しさなど、多くの課題を抱えているが、解決策の一つとして現在、養液栽培が注目されている。

◆ 養液栽培システムにより周年栽培、生産効率化や高鮮度農作物の出荷が実現可能、一方でコストの問題も
養液栽培システムの導入により、周年栽培が可能になることで、単位面積あたりの生産効率が上がり、栽培される農作物の鮮度の高さを維持した出荷も可能になる。その一方で、初期導入費用が高額であることから、初期投資の早期回収が難しく、農作物の販売による安定的な利益確保が求められる。

◆ 2014年の養液栽培システム市場規模は前年比102.9%の86億5,700万円を予測、国内は廃校跡地や工場跡地など、海外では中国や東南アジアへの普及の動きも
2014年の養液栽培システム市場規模は前年比102.9%の86億5,700万円を予測する。今後、国内市場においては廃校跡地や工場跡地など、海外市場においては養液栽培の需要が拡大するとみられる中国や東南アジアにおいて養液栽培システムの普及を目指す動きがある。


【調査概要】
調査期間:2013年6月~10月
調査対象:施設園芸関連資機材・液体肥料参入企業、有力施設園芸生産者、関連団体・官公庁等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用

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[矢野経済研究所]
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