ラジオに関する調査 

2013年12月18日
NTTアドは、生活者2,000名を対象に「ラジオに関する調査」を行い、インターネット経由で配信されるラジオをパソコンやスマートフォンで聴取している状況や、インターネットを活用したラジオ番組事例について取材を行い、ラジオの新しい方向性についてまとめ、Webマガジン『先事新聞』としてリリース。

【調査結果】

(1)ラジオの聴取スタイルの実態

「ラジオに関する調査」と題し、全国10代から60代男女2,000名を対象に、インターネット調査を実施した。まず、普段、ラジオを聴取すると回答した対象者に、その聴取スタイルを尋ねてみたところ、「ラジオ局の放送をリアルタイムで聴く」が46.7%と最も多い。また、オンデマンド配信やポッドキャストからのダウンドロードも含め、インターネット経由でラジオを聴取している対象者は、全体で20.0%であり、中でも、男性10代から30代が各々約28%と比較的多い。但し、有料の聴取サービスとなると、いずれの世代も利用率はグッと下がり、コンテンツ購入に至るまでのハードルが高いことが分かる。ラジオコンテンツは、どちらかと言えば、ストックメディアとしてよりも、フローメディアとして評価されているようだ。

(2)ラジオの聴取頻度

ラジオ聴取者1,204名に対して様々な設問を投げかけ、性年代別と、「インターネット経由聴取者」「非インターネット経由聴取者」の聴取方法別で、比較検証することとした。

まず、聴取頻度について尋ねてみると、全体では、「月に一回程度」の低頻度が22.5%と多い反面、「ほとんど毎日」といった高頻度も21.3%と多く、ライトリスナーとヘビーリスナーに二極化する傾向が見られた。また、「ほとんど毎日」のヘビーリスナーは、男性50代以上のシニア層に多く、「月に1回程度」のライトリスナーは女性30代に多い。聴取方法別では、「インターネット経由聴取者」は、「非インターネット経由聴取者」よりも、「ほとんど毎日」のヘビーリスナーが多く、とりわけ50代以上は39.2%と最も多い。シニア層のヘビーリスナー間で、受信機によるラジオ聴取よりも、インターネット経由によるラジオ聴取の方が既に定着しているようだ。

(3)ラジオの聴取時間

1日あたりの聴取時間を尋ねてみると、全体の平均時間は48.7分であり、男性30代以上と女性40代は平均時間を上回っている。聴取方法別で見ると、「インターネット経由聴取者」の平均時間は57.6分であり、「非インターネット経由聴取者」の平均時間44.2分よりも長く、とりわけ50代以上の平均時間は74.1分と最も長い。

以上のように、ラジオの聴取頻度と聴取時間は、「インターネット経由聴取者」の方が多い傾向にあり、いずれも50代以上が牽引している。インターネットとの親和性が高い若年層よりも、ラジオとの親和性が高いシニア層の方が、より積極的に聴取していることが分かる。

(4)ラジオの聴取番組

聴取している番組のジャンルを尋ねてみると、全体では「音楽」が56.3%、「ニュース、交通情報、天気情報」が52.7%、「生活、娯楽情報」が41.9%と上位に挙がった。聴取方法別では、「インターネット経由聴取者」「非インターネット経由聴取者」ともに「音楽」が56.3%と最も多い。「非インターネット経由聴取者」とのポイント差が大きいジャンルは、「トーク、漫才、寄席」の18ポイントであり、とりわけ10代から30代の「インターネット経由聴取者」に多い。若年層はトーク番組を好み、ラジオコンテンツに笑いを求める傾向が強いようだ。

(5)ラジオの聴取端末について

聴取端末について尋ねてみると、全体では「カーラジオ、カーオーディオ」が47.2%と最も多い(グラフ8)。端末ごとに性年代の特徴が見られ、「カーラジオ、カーオーディオ」は男性40代以上、「パソコン」は男性10代から20代、「コンポ・ラジカセ」は女性40代以上、「スマートフォン」は男女10代と男性20代が比較的多い。また、聴取方法別では、「インターネット経由聴取者」は、主に「パソコン」「スマートフォン」で、「非インターネット経由聴取者」は、主に「カーラジオ、カーオーディオ」で聴取していることが分かる。

(6)ラジオの聴取シーンについて

普段、ラジオをどのようなシーンで聴取しているかを尋ねてみると、全体では「車を運転しながら」が43.4%と最も多い。シーンごとに性年代の特徴が見られ、「車を運転しながら」は男性40代以上、「自宅でくつろぎながら」は男女10代と女性20代、「自宅で家事をしながら」は女性30代以上、「自宅で仕事、勉強をしながら」は男女10代が比較的多い。また、聴取方法別で見ると、「インターネット経由聴取者」は、「自宅でくつろぎながら」が41.3%、「自宅でWebサイトをみながら」が37.3%とインドア派が多く、「非インターネット経由聴取者」は「車を運転しながら」が52.7%と圧倒的に多い。つまり、「インターネット経由聴取者」は、主にインドアのオフタイムで、「非インターネット経由聴取者」は、主にオンタイムで聴取しているようだ。また、メールやSNSなど、コミュニケーションツールとの併用率は、10代から30代の「インターネット経由聴取者」が比較的高い。

(7)聴取関連アクションについて

ラジオ聴取に関連したアクションについて尋ねてみると、全体では「聴いた後に、番組で紹介されていた商品・サービスについて、Webで情報収集する」が16.4%、「プレゼントに応募する」が15.4%、「聴きながら、番組で紹介された商品・サービスについて、Webで情報収集する」が13.9%と上位に挙がった。また、聴取方法別で見ると、「インターネット経由聴取者」は、「聴きながら、番組で紹介された商品・サービスについて、Webで情報収集する」が20.5%、「聴いた後に、番組で紹介されていた商品・サービスについて、Webで情報収集する」が19.3%、「プレゼントに応募する」が19.0%と、ラジオ聴取に関連したアクションが全体平均よりも多く、インターネット経由でラジオを聴取することと、Webサイトを閲覧することとの親和性の高さがうかがえる。

(8)インターネット経由でラジオを聴取することへの意向

インターネットを経由してラジオを聴取することへの意向率は、全体で41.5%であり、現状の聴取率20.0%を大幅に上回った。とりわけ、男性10代の聴取意向率は、48.1%と最も高い。さらに、聴取意向理由について尋ねてみると、「好きな時間に聴くことができる」が63.8%、「好きな場所で聴くことができる」が47.0%、「『ながら視聴』が自由にできる」が38.2%と上位に挙がった。自分のライフスタイルにあった、自由な聴取スタイルが選択できることがインターネット経由でラジオを聴取することの最大のメリットと評価されているようだ。また、「いろいろな国や地域の番組を聴くことができる」に関しては、聴取意向率が聴取率を上回っており、グローバルな観点からラジオを活用したいという意向もうかがえる。


【調査概要】
NTTアド自主調査「ラジオに関する調査」
・調査対象:全国10~69歳男女2,000名
・調査期間:2013年11月21日~24日
・調査手法:インターネット調査)

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[NTTアド]
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