2013年テレビ通販番組トレンド調査 

2013年12月12日
ダイレクトマーケティングを支援するトライステージは、テレビ通販番組データベースであるDR-INDEXを活用し、2012年11月から2013年10月にかけての全国5地区(関東、関西、名古屋、福岡、札幌)地上波系列局、独立U局、およびBSデジタル放送局、合計37局における、テレビ通販番組の放送枠の調査を実施し、その結果をまとめた。

【調査結果トピックス】

1. 2013年の放送回数ランキング1位は、「健康食品」、2位は「コスメ」、3位は「生活家電」。  「テレビ通販といえば!」の定番カテゴリーが上位を占領。

2. 2013年のテレビ通販番組・商品トレンドは、年末年始、新生活に向けた時期に大きく変化。

3. 2013年の「健康食品」カテゴリーでは、「青汁」が断トツ1位。

4. 2014年の傾向予測は、「消費税増税前の競争激化」と「健康食品の機能性表示制度導入による新成分登場」。


【調査結果】

1.  放送回数ランキング (商品カテゴリー別トップ10)

テレビ通販番組において、年間を通してのべ140,595回商品が紹介された中、最も放送回数が多かったのは29,254回の「健康食品」でした。続いて、12,672回の「コスメ」、また11,913回の「生活家電」が3位という結果となりました。継続的に利用する商品が中心となっている、「健康食品」や「コスメ」が上位を占めており、テレビ通販との親和性の高さが証明されました。4位~6位までは、「フィットネス」、「掃除用品」、「キッチン用品」などの日常的に利用する商品が上位を占めました。

2.  テレビ通販番組・商品トレンド (放送枠・放送時間、商品カテゴリー月別推移)

2012年11月から2013年10月までのテレビ通販番組枠の合計は90,024枠、放送時間の合計は2,535,294分でした。月平均で、通販番組枠は7,502枠、放送時間は211,274分となります。

2013年の放送枠の月別合計では、各社の年度末である3月に最も放送枠が増加しております。上半期(4月-9月)と下半期(10月-翌3月)を比較すると、下半期は、枠が月により変動している傾向が見えます。また、放送時間の合計は、放送枠のトレンドに連動して推移していることがわかります。

各商品カテゴリーの月別推移では、12月と3月に特徴的な動きがありました。
12月は、「掃除用品・掃除家電」と「食品・飲料」の放送回数が著しく増加しております。これは、「掃除用品・掃除家電」は年末の大掃除に向けて、「食品・飲料」はお歳暮や年末年始の準備をする消費者を狙って、総合通販会社が放送する商材をシフトした結果によるものと推測されます。 

3月には、新生活に向けて「フィットネス」、「キッチン用品・キッチン家電」、「ホーム・生活雑貨」等が増加しております。「生活家電」カテゴリー内では「加湿・除湿・空気清浄機」が2,214回放送され、1位という結果がでました。これはPM2.5による空気汚染問題によるものと推測されます。

3. 「健康食品」カテゴリーにおける成分別放送回数ランキング


商品カテゴリーで1位の「健康食品」の成分別放送回数ランキングでは、1位の「青汁」が5,720回と、2位の「コラーゲン」の3,142回の約1.8倍と、最も多く放送されました。また、成分別の月別推移では、「青汁」は年間を通して放送回数が圧倒的に多く、「青汁」人気が際立つ結果となりました。5位の「グルコサミン」は、新商品の登場により4月以降急激に放送回数が増加しており、10月時点では、「青汁」に続き2位まで伸びております。3位の「DHA・EPA」は、年間では3位だったものの、減少傾向となっております。

4. 2014年のテレビ通販市場の傾向予測

2014年のテレビ通販市場において、3月は各社年度末のため放送回数が増加する傾向があるのに加え、消費税増税前の駆け込み消費を見据えて例年以上の需要増加が見込まれます。これにより、テレビ通販番組枠の入手競争が激化する可能性があります。

商品カテゴリーでは、健康食品は引き続き年間を通して安定した放送回数を保つことが予測されます。さらに、機能性表示制度の導入が決定した際には、これまでにない新しい成分の登場など、健康食品市場に新しい動きが見える可能性があります。また、今年はランキング外であった新ジャンル・新サービス(リフォーム、不動産、塾、金融など)は新市場として、さらなる拡大が期待されます。

テレビ通販番組枠の上半期(4-9月)と下半期(10月-翌3月)比較では、上半期は6月にサッカーワールドカップが開催されることからテレビ通販番組枠が減少すると予測されますが、他月は比較的安定した枠数で推移すると予測されます。下半期は年末年始などに特別番組が増加することから、引き続き放送枠数が大きく変動すると予測されます。また、季節に合わせた商材が増加する傾向があるため、テレビ通販市場へ新規参入予定の企業で、継続的に利用する商材(リピーターの確保を重視する商品)の場合は、上半期からの参入が狙い目と言えます。季節商材で参入する場合は、早期からの出稿計画および発注が重要になります。

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