冬のボーナスに関する調査(冬のボーナス2013) 

2013年12月02日
カカクコムが運営する『価格.com(カカクドットコム) 』は、ユーザーへの意識調査、第74回『冬のボーナス2013 消費税増税前のボーナス、気になるみんなの使い道!』の調査結果を発表した。

【調査トピックス】

・冬のボーナス推定支給額: 57.1万円。昨年より2.1万円増加する一方で、「ボーナス支給なし」も拡大。背景に、「非正規雇用」増加の可能性?

・業種別:「サービス業」「卸売・小売業」「製造業」が伸び、「ソフトウェア・情報サービス業」は大幅ダウン

・自由に使える金額:「10万円未満」が47.3%。昨年とほとんど変わらず

・ボーナス一括払いの利用状況:8割以上が利用せず。昨年とほぼ変わらない結果に

・冬のボーナスで購入したいもの:例年同様「洋服・ファッション関連」「タブレット端末」が2トップ


【調査結果】

冬のボーナス推定支給額: 57.1万円。昨年より2.1万円増加する一方で、「ボーナス支給なし」も拡大。背景に、「非正規雇用」増加の可能性?

今年2013年冬のボーナスの推定支給額は57.1万円。この額は、昨年2012年冬のボーナス調査結果に比べて、2.1万円(3.8%)多く、若干ではあるが、景気が上向きになってきていることを感じさせる結果だ。

ただ、支給される金額レンジ別に見てみると、昨年よりも全体的に「ボーナスはない(もともと支給対象外)」という回答者の割合が増えていることがわかる。昨年は34.0%だったものが、38.2%へと4.2ポイントも上昇している。ここには、主婦やリタイアしたシニア層、自営業の方なども含まれるが、この割合がここまで大きくなったことはこれまでなく、いわゆる「非正規雇用」の割合が増加している可能性が高い。もちろん、上にあげたボーナス推定支給額は、こうした方々を除外して計算しているので、「ボーナスがもらえる人(正規雇用者)」に限って言えば上昇傾向にあるが、社会全体を見れば、「ボーナスがもらえない人」も増加していると言えるだろう。

なお、ボーナスをもらえる人では、男性・女性どちらも推定支給額が増加しており、男性で58.1万円、女性で43.4万円と、いずれも昨年に比べて2万円前後の伸びとなっている。年代別に見ても、ほとんどの年代で推定支給額は増加しているが、唯一40代のみが昨年に比べて7,000円のマイナスとなった。逆にもっとも増加率が高かったのは30代で、平均を大きく上回る8.5%の伸びを示している。同じ働き盛り世代でありながら、30代と40代でここまで対照的な開きが出たのは、やや意外だ。

自由に使える金額:「10万円未満」が47.3%。昨年とほとんど変わらず

2013年冬のボーナスのうち、税金、ローン返済・生活費の補填、ボーナス一括払いといった、返済義務のある金額を除いた、自由に使える手取り金額の予想額を回答してもらった。

金額レンジでもっとも多かったのは、「5万円~10万円未満」で19.7%、次いで「10万円~20万円未満」(15.0%)、「3万円~5万円未満」で12.7%となった。このあたりの割合は、昨年2012年冬のボーナス調査時とほとんど変わらない。約半数近くが「10万円未満」という傾向も昨年からほとんど変わっておらず、全体の想定支給額が若干上がったとはいえ、さほど自由に使えるお金が増えたという実感は持てそうにない結果となっている。

ボーナスの使い道と平均消費金額: 「旅行」「商品・サービス購入」にかける金額が増加。金融商品の購入も再び活発に。全体的に貯金より投資へ振り向ける動きが見られる

ボーナスをもらえている人を対象に、2013年冬のボーナスを、どのような目的にいくら使うか項目別に聞いた。例年多い「ローン返済」と「貯金」は、今年もそれぞれ18.7万円、18.4万円と金額別ではトップ。なお、「貯金」は全体の70.8%が行うと回答しており、割合的にはダントツだが、昨年調査時の74.1%と比べると、3.3ポイント減少している。逆に金額は9,880円上がっており、ボーナスを貯金に回す人の割合は若干減ったが、貯金する人1人あたりの貯金額は1万円近く上がっているという結果となった。

このほか、「旅行・外出をする(海外)」「旅行・外出をする(国内)」「商品・サービスを購入する」といった消費に関する項目では、使う人の割合はいずれも若干下がっているものの、金額ベースではどれも昨年調査時に比べ上がっており、このあたりはやや好況感が感じられる。なお、商品・サービスの購入にかけられる平均金額は73,872円で、昨年に比べると6,747円増加した。また、「金融商品の購入・外貨預金など」は、割合・金額ともに増加しており、アベノミクスによる円安効果や、株価の上昇などにともなって、こうした金融商品の購入がふたたび活発化していることもうかがい知れる結果となった。

全体として見れば、従来貯金などに回していたお金を、より投資に向けようという動きが活発化してきており、その他の消費行動に関しても、昨年よりは1つ1つのものにかけられる金額が増しているという結果になった。

冬のボーナスで購入したいもの:例年同様「洋服・ファッション関連」「タブレット端末」が2トップ。昨年調査比では「掃除機」「洗濯機」などの生活家電が割合を伸ばす

今年2013年冬のボーナスで購入しようと思っている製品やサービスについて聞いた。もっとも多かった回答は、例年トップの「洋服・ファッション関連」(15.6%)。次いで2位につけたのは、昨今人気の「タブレット端末」(10.8%)で、この1位、2位は、昨年2012年冬の調査結果と同じ形となった。「タブレット端末」に関しては、昨年冬から一気に人気となった製品ジャンルであるが、1年経った現在でもその人気は衰えておらず、この冬のボーナスで買いたいデジタル・家電製品では、トップの座を守った。

次いで、3位に「ノートパソコン」(8.3%)がつけているが、昨年調査時には9.2%で5位だったことを考えると、決して伸びているわけではない。むしろそのほかのジャンルが沈んだと考えるべきだろう。ただし、「ノートパソコン」に関しては、来年2014年4月に、マイクロソフトの「Windows XP」のサポートが終了することもあり、今年の年末から来年3月くらいにかけて、乗り換えの駆け込み需要が発生することも予想されており、比較的堅調に販売を伸ばしそうだ。

その他、昨年調査比で割合を伸ばした製品ジャンルとしては、「掃除機」(4.5%、0.6ポイント上昇)、「洗濯機」(4.1%、0.7ポイント上昇)などがあげられる。「掃除機」に関しては、ロボット掃除機やコードレスクリーナーなどの種類が増えたことで、ここ1年ほど人気が上昇しているが、その流れでこの年末も人気を呼んでいるものと思われる。また、「洗濯機」などの大型家電製品は、来年2014年4月に予定されている消費増税の影響で、来年3月までに駆け込み需要が見込まれており、その影響がすでに出てきていると見ていいだろう。

逆に、昨年調査時より、大きく割合を落とした製品ジャンルとしては、「PCパーツ」(7.1%、2.9ポイント下落)、「ブルーレイ/DVDレコーダー・プレーヤー」(6.1%、1.6ポイント下落)、「ゲームソフト」(4.9%、3.3ポイント下落)、「スマートフォン」(4.5%、2.3ポイント下落)、「コンパクトタイプのデジタルカメラ」(2.7%、1.8ポイント下落)、「ゲーム機本体」(2.6%、2.9ポイント下落)などがあげられる。特に今年は、これまで比較的高い割合で安定していた「PCパーツ」の落ち込みが印象的だが、これは人気製品の不発が影響している。また、ゲーム関係では、年内に発売される予定だった、新型ゲーム機(ソニー「PS4」、マイクロソフト「Xbox One」)の発売日が相次いで、年明け以降にずれ込んだことで、人気を落としている。そのほか、これまで比較的人気だった「スマートフォン」についても、すでに多くのユーザーが利用している今となっては、ボーナスで購入しようというほどのものでもなくなってきたため、徐々に人気を落としていると言えるだろう。


【調査概要】
調査エリア:全国
調査対象:価格.comID 登録ユーザー
調査方法:価格.comサイトでのWebアンケート調査
回答者数:4,630人
調査期間:2013年11月7日~2013年11月13日

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