旅行とスマートフォンの利用と旅行消費に関する調査 

2013年10月10日
JTB総合研究所は、「旅行とスマートフォンの利用と旅行消費に関する調査」を実施した。JTB総合研究所では、生活者のライフスタイルや価値観が消費行動と旅行に与える影響に関する調査分析を継続的に行っている。

ここ1年ほどの間にスマートフォンやタブレットの普及が加速し、これまでは旅行の前後に行うことが多かった現地情報の収集なども、気軽に旅行中にできるようになりました。また、SNS(FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークサービス)を通じ、体験したことをその場でリアルタイムに発信する行動も増えています。このような状況の中で、生活者はどのようにスマートフォンを日常、および旅行の場面で利用しているのでしょうか。普段の生活、および旅行前・中におけるスマートフォンの活用実態について調査を行いました。

【調査結果】

1.スマートフォンで最も利用する機能は、1位メール、2位 LINE。SNS は 47.7%が利用
  女性は「コミュニケーション」、男性は「情報収集」と、利用の仕方に違い


スマートフォンでよく利用するもの(複数回答)はメール、電話、カメラ、情報検索などが挙げられました。最も利用するもの(単一回答)を一つだけ選んでもらった結果では、メールが1位、LINEが2位となりました。また、47.7%と半数近くの回答者がSNSをよく利用しています。

男女別によく利用する機能(複数回答)をみてみると、女性はLINEやカメラ、ブログ、ゲームなどの利用が多く、男性はニュースや動画投稿サイト、音楽の視聴などが高い割合を示しました。どちらかというと、女性は「コミュニケーション」をとるための機能を利用し、男性は「情報収集」のための機能を利用する傾向があるようです。

2.SNS でよく利用されるのは Facebook や Twitter。利用者の約半数が毎日2回以上アクセスする

SNSを利用すると回答した491名の回答者に対し、どのSNSを利用するかを聞いたところ(複数回答)、Facebookの利用者が最も多く 79.0%、次いでTwitter の62.9%となりました。アクセス頻度はTwitterが最も高く、利用者の半数以上の53.7%が「1日2回以上」アクセスすると回答。Facebookでも「1日2回以上」アクセスをしている人の割合は45.8%と半数近くとなりました。また、短い文章で気軽につぶやけるTwitterでは「毎日10回以上」「空いた時間は常に」を合わせると15.5%となり、かなり頻繁にアクセスをしています。

男女別にみると、FacebookやTwitterの利用率は男性の方が高く、アクセス頻度は女性の方が高い傾向が見られました。一旦ユーザーになると、女性の方がヘビーユーザーとなる人が多いことがわかります。

3.「いいな」と思ったり、情報共有したくなる投稿は「旅行中の写真」や「食べ物の写真」。
  最も「いいな」と思う旅行写真は、男性:自然風景(82.0%)、女性:食べ物や食事風景(76.9%)


Facebookでみる家族や友人からの投稿のうち、「いいな」と思ったり、情報を他のユーザーと共有したいと思うもののトップは、「旅行中の写真」75.5%と圧倒的。一方、Twitterも「旅行中の写真」はトップではあるものの、Facebookほど差は顕著ではなく、「日常のつぶやき」も「旅行中の写真」と同程度に「いいな」と思ったり情報を共有したいものとして選択されています。

最も回答者が多かったFacebookで投稿される「旅行中の写真」のうち、どんな写真をよいと思うかを男女別に見てみると、男性は「自然風景」や「名所旧跡」、「交通機関」など静的な写真が比較的多いのに対して、女性は「食べ物や食事風景」「体験シーン」「地元の名産品」「投稿者本人が写った記念写真」の割合が高い傾向でした。女性にとって、食べることと買い物することは魅力的な旅行のアイテムであることに加え、食事風景や体験シーン、記念写真など、人が旅行を楽しんでいる姿に共感を感じることが多いと言えるでしょう。

4.旅行を思い立ったきっかけは「家族や友人との会話」

旅行を思い立ったきっかけを旅行の同行者別にみると、家族や友人との旅行では、同行者との会話がきっかけとなっている割合が高くなりました。その他のきっかけとしては、テレビ番組、雑誌や旅行会社のパンフレット、宿泊施設、観光協会などのウェブサイトがほぼ同じ程度にあげられました。

一方、同行者がいない一人旅の場合には、街や観光協会などのウェブサイトやSNSでのやり取り、その他の回答比率も高くなっています。その他の内訳として最も多かったのは、イベント情報。一人旅ではコンサート、スポーツ観戦など目的が定まった旅行も多いためと考えられます。

5.「旅行前」に調べることは「宿泊施設」「観光施設」「交通手段」
  「旅行中」に調べることは「お昼ご飯の場所」「交通手段」「夕ご飯の場所」


6.男性は地図アプリ、女性は天気や乗換案内アプリも利用

7.42%が SNS やブログなどで自分の旅行経験を発信したことがある。20 代は 65.5%、30 代は 53.9%

自分自身の旅行に関する発信経験については、全体では42.0%がSNSやブログなどを通じて「発信したことがある」と回答しました。年代別にみると、年代が低くなるほど発信経験率は高く、20代では約65.5%、30 代では53.9%と半数以上に発信の経験がありました。

男女別では、男性の方が旅行についての発信経験はやや多く、43.9%でした。普段と旅行時にお
ける発信頻度の違いを聞いてみると、全体で46.7%の回答者は「変わらない」と答えていますが、35.8%は「旅行時の方が多い」と回答しています。男女別では、女性の方が「普段の方が多い」と答えた割合が高い傾向でした(男性:16.4%、女性18.8%)。


【調査概要】
・方法:インターネットアンケート調査
・対象:首都圏、名古屋圏、大阪圏に住み、過去1年以内に1回以上の旅行(日帰りも含める)をしたことがある 20 歳から 69 歳までの男女 1,030 名
・期間:2013 年 9 月 20 日~9 月 24 日

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[JTB総合研究所]
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