大学での学習や生活に関する意識・実態調査 

2013年04月23日
ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育研究開発センター」では、大学での学習や生活に関する意識・実態について、インターネット調査を実施。調査は、2012 年 11 月上旬に、全国の大学 1~4 年生 4,911 人を対象に行なった。

本調査は、第 1 回調査を 2008 年に実施しており、この 4 年間の大学生の行動や意識の変化や、大学生を通した大学の変化をみることができます。

【主な調査結果】

■大学の教育改革の進展と大学生の意識

1.主体的な参加が必要な授業を経験している学生が増加。
「ディスカッションの機会を取り入れた授業」(54.2%)、「教室外で体験的な活動や実習を行う授業」(39.1%)、「プレゼンテーションの機会を取り入れた授業」(57.6%)といった、学生の主体的な参加が必要な授業(アクティブ・ラーニング=能動的学修型授業)で、経験割合(いずれも、「よくあった」+「ある程度あった」の%)が 08 年度比でそれぞれ 7 ポイント前後増加している。

2.一方で、授業に受け身な姿勢の学生が多く、「主体的な学び」に転換しているとは言えない。

授業に対して、「あまり興味がなくても単位を楽にとれる授業がよい」とする割合が、5.9 ポイント上昇し 54.8%と半数を超えた。また、学生が調べ、発表する演習形式の授業より、「教員が知識・技術を教える講義形式の授業が多い方がよい」とする割合も 83.3%と依然として高い値となった。

3.保護者への依存が強まり、親子の親密度が増す傾向。その傾向は男子に顕著で、男女差が縮小。
「保護者のアドバイスや意見に従うことが多い」とする学生が 08 年度比 5.8 ポイント増で 45.9%、「困ったことがあると、保護者が助けてくれる」とする割合は 7.2 ポイント増で 49.0%といずれも 5 割近くとなった。性別にみると、「保護者のアドバイスや意見に従うことが多い」とする割合は男子 7.6 ポイント増の 43.2%、女子は 2.8 ポイント増の 49.5%で、女子の方が全体の割合は高いものの差は縮小しつつある。
大学に対しても、「学生生活については、大学の教員が指導・支援するほうがよい」とする割合が 14.7 ポイント増え、30.0%となった。

■海外留学・大学のグローバル化


4.「海外留学をしたい」学生は全体で約 4 割。しかし、「すでに海外留学をした」4 年生はわずか。
「海外留学をしたい」かどうかについては、「とてもあてはまる」12.3%、「まああてはまる」25.7%であるが、4 年生の 11 月時点で、実際に「海外留学をした」のは 4.9%にとどまる。留学の希望時期は、「2 年生」の時が最も多く、次いで「3 年生」となり、両学年で 6 割を超える。

5.学年が上がるにつれて、語学力が「身についている」と感じる割合は低下。
語学力が「身についた」(とても+まあ)と感じている層の海外留学意向は 50%を超えるが、感じていない層だと 30%程度である。しかし、語学力は上の学年ほど「身についた」と感じる比率が低下し、「外国語で聞き、話す」で 1 年生 42.7%→4 年生 27.0%、「外国語で読む、書く」は 1 年生 45.7%→4 年生 33.7%となっている。


【調査概要】
・調査テーマ:大学生の学習・生活に関する意識・実態をとらえること
・調査方法:インターネット調査
・調査時期:2012 年 11 月 3 日~8 日
・調査対象:全国の大学 1~4 年生 4,911 名(留学生、社会人経験者を除く)

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