19ヵ国で行った価値観調査(お金持ちと一般人にそれぞれ違うルールがあることへの怒り) 

2013年04月16日
市場調査会社のカンター・ジャパンは、「お金持ちと一般人にそれぞれ違うルールがある」ことにどの程度怒りを感じるかについて、日本を初めとする19ヵ国の16歳以上の男女に調査を行った。

※19ヵ国とは、日本、韓国、インド、オーストラリア、ロシア、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アイルランド、ポーランド、トルコ、アメリカ、カナダ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、アルゼンチン。

■ 日本人の74%が怒りを感じている
約1,000名の日本の人々に対し、自国の現状を考えた場合、「お金持ちと一般人にそれぞれ違うルールがある」ことにどの程度怒りを感じるか、という質問を行いました。そのうち、「怒りを感じる」と回答した人の割合は74%、「怒りを感じない」と回答した人の割合は23%でした。
この「怒りを感じる」と回答した人の割合が大きくなっているのは世界的にも同じであり、19ヵ国を平均すると86%でした。

■ しかし、日本人の怒りの大きさは、世界で1番小さい
次に、日本の人々の怒りの程度を見ると、「大きな怒りを感じる」と回答した人が21%、「やや怒りを感じる」と回答した人が53%でした。
この「大きな怒りを感じる」と回答した人の割合は、19ヵ国中最小です。比較のため、以下に日本、19ヵ国平均、そしてイタリア(19ヵ国中最大)を並べてグラフで示しました。これを見ると、「大きな怒りを感じる」と回答した日本の人々の割合はかなり小さかったことがわかります。

■ 怒りを感じない人の割合に至っては、日本が1番大きい
日本は、「お金持ちと一般人にそれぞれ違うルールがある」ことに「怒りを感じない」人の割合(23%)でも19ヵ国中1番でした。以下は、日本、アメリカ、主な西欧先進国(イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア)を並べてグラフに示したものです。日本の23%は最も大きく、最も小さいのはイタリアの6%という結果でした。

■ まとめ
この調査によれば、「お金持ちと一般人にそれぞれ違うルールがある」と、どの国でも大半の人が「怒りを感じる」けれど、その怒りの程度には国により大きく差があることがわかります。何故このような結果になったのかは、各国の政治経済の状況や制度、文化などを踏まえなければわかりませんが、他国と比べると、日本は自国の現状のルールに対し怒りの程度が小さい方だと言えます。

注)この調査の中では、お金持ちの具体的な定義は行っていません。英語では、お金持ちを「The richest people」として聞いています。


【調査概要】
カンター・ジャパンは、21ヵ国の市場トレンドの把握と将来予測を行い、その情報・分析レポートを企業に提供しています。調査を実施しているのは、同じカンター・グループに属するザ・フューチャーズ・カンパニー社です。

・調査名称:「グローバル・モニター」
・調査頻度:年1回
・調査時期:2012年3月から5月
・調査方法:主にインターネット調査(日本含む)。国により対面調査
・調査対象:16歳以上の男女
・対象者数:19ヵ国でn=19,000(調整を実施)。日本は987名
・調査国:日本、韓国、インド、オーストラリア、ロシア、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アイルランド、ポーランド、トルコ、アメリカ、カナダ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、アルゼンチン(この質問に関しては、21ヵ国に含まれる中国とサウジアラビアを除外しました)

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[カンター・ジャパン]
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