世界の高級品市場レポート 

2013年05月22日
ベイン・アンド・カンパニーは、世界の高級品市場について調査を行った。2013年は通期で対前年4-5%増、2015年まで年平均5-6%増と世界のGDP成長率の1.5倍のスピードで成長し、2010年代半ばには2500億ユーロを突破すると予測した。

ベインによれば、昨年前半の強い追い風により、高級品市場は2012年に実勢為替レートで10%成長しました(2013年以降の成長予測は、全て固定為替レートです)。
ベインは、世界の高級品市場の鍵となる動向を、以下のように分析しております。

【消費者】
●海外旅行者の消費習慣は変化してきており、新たな渡航先(ドバイ、東南アジア、オーストラリア等)と購入する商品について豊富な知識を持つようになってきています

●近年、 “HENRYs” (High Earnings, Not Rich Yet)と呼ばれる、「今後富裕層になるであろう高所得者層」が増加しており、その市場規模は超富裕層の10倍の規模になっています

●新興国における中流層の増加については、それが高級品ブランドがターゲットとすべき「次のベビーブーマー世代」となるかどうか、意見が分かれています

【商品】
●超高級品が市場成長を牽引しています

●アパレルが回復しているものの、革製品やその他のアクセサリーが今後も相対的に高い成長を示すとみられます

●時計の消費は、販売店が在庫を持たなくなり、中国の消費者による購入が減速したことから、急激に減少しました

●化粧品市場は、成熟市場では成長が減速傾向ですが、新興国市場では成長を続けています

【地域】
●日本では、金融政策により円安となり国内消費が促されることで、成長率が5%に回復するとみられます

●アジアでは、大中華圏(中国、香港、台湾、マカオ)の成長率が7%と安定している一方、東南アジアは新規出店の増加や二級都市の市場成熟により20%成長を達成するとみられます

●富裕層の消費意欲が高まり、各都市での新規店舗開設や、実店舗とオンラインショッピングの連動への集中投資により、米国の市場は拡大しています。更に中央アメリカ及び南アメリカ(特にブラジルとメキシコ)の12%という成長率により、米州全体としては5-7%で成長する模様です

●高級品業界にとって、欧州は難しい市場となっております。旅行客は減少し、1回の訪問で消費する額も減少する中、欧州の消費者(特に南ヨーロッパ)も消費を抑制しています。ベインでは欧州の市場成長率は0-2%と予測しています

●中東は、着実に成長しています。引き続きドバイが中心地としての地位を確立しており、外国の高級品消費者(ロシア人、インド人、アフリカ人等)を引きつける唯一の都市として機能しています

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ベイン・アンド・カンパニー]
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